タイ、カジノ合法化法案が大筋で閣議承認、合法化まであと一歩 #専門家のまとめ
タイ政府は1月13日の閣議でカジノを含む統合型リゾート開設に係る複合娯楽施設法案を大筋で承認した。タイでは、昨年4月に下院の諮問委員会がカジノ合法化に向けた関連法の整備を提案、10月には政府がカジノ合法化に向けて国内ギャンブルを規制する関連法令の改正を行っていた。
タイ政府の計画では、観光振興および経済活性化を目的として、全国で最大5カ所の統合型リゾートの導入を予定しているという。
ココがポイント
2024年10月、宗教道徳の中で賭博が忌避されてきたタイではカードゲーム、スポーツベット、闘牛など賭博23種を合法化
エキスパートの補足・見解
敬虔な仏教信者が多く、ギャンブルを忌避する国民性の強かったタイにおいてもカジノ合法化が進む。現在、ギャンブルを戒律で禁ずるイスラム教国・アラブ首長国連邦においても首長国のひとつであるラスアルハイマでカジノを含む統合型リゾートの建設が進んでおり、もはやカジノ合法化の波は全世界的な潮流になっているとも言える。
我が国においては、2023年に国より認定を受けた大阪が大阪湾に浮かぶ人工島・夢洲にて2030年開業に向けて統合型リゾートの建設準備を進めている。しかし、2025年の今年は同じく夢洲内で開催される大阪万博開催の為、その建設がスピードダウン。タイ、およびラスアルハイマは、その間隙を縫って大阪よりも先に統合型リゾート開業を狙っているとの現地報道もあり、日本の計画への影響も懸念される。