満席表示の会社説明会に参加する方法
質問:志望企業の会社説明会に登録しようとしたところ、満席表示が出ていました。
で、別の大学(うちの大学より偏差値は上です)の友人に聞くと同じ就活ナビサイトなのに「まだ空席表示があるみたい」。
どうしても行きたい企業なのですが、やはり偏差値の低い大学だと会社説明会にも参加できないということなのでしょうか?
低偏差値大、会社説明会すら参加できない?
石渡です、こんにちは。
就活シーズンの真っただ中、会社説明会関連のご質問が多いですね。
それから、大学名差別と関連したご質問が相次ぐ時期でもあります。
ネット記事でもこういうのが出てきています。
[ http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140115-00047108-diamond-soci 低学歴だと説明会で質問もさせてもらえない!?就活における学歴差別の辛すぎる現実]
記事の感想は
「はあ、そうですか」
以上は特にないので、この記事では他の話を。
就活ナビ、大学名差別は簡単
まず、就活ナビサイトについて。
学生の登録は無料ですが、企業側は広告料を運営会社(就職情報会社)に支払うことで成り立っています。
就職情報会社は求人広告を出す企業のために便宜を図ります。
その一環が大学名差別。大学名カットなどとも言います。
広告料を出して画面管理権限を与えられた企業は実に簡単に操作できます。
企業側が大学名差別をする理由
会社説明会だと、ターゲット大学を決めて、どのタイミングで満席表示を出すかどうか、そういったことも実に簡単にできます。
企業からすれば、結果的にその企業が求める人材が多数集まっている(と思われる)難関大学は優遇して、そうでない大学は優遇しない(=大学名によって満席表示を提示)のが合理的、という判断からです。
難関大の学生、本当に優秀?
ところが、近年、「難関大=優秀、それ以外の大学=優秀でない」という図式が段々当てはまらなくなりつつあります。
この辺、JCSTニュースの
「小学生レベル」の学力どころではない 難関大の学生も驚愕の「常識崩壊」
であれこれコメントしています。
こういう話を書くと、途端にネガティブな反応が出てきて、とある自称・評論家氏には
「若者叩きの前科者」
と呼ばれてしまいました(苦笑)。
残念ながら取材結果に基づく話なので、今後も「前科」を重ねていく所存です。
まあ、この学力低下問題、勉強と就活の関連性などはまた別の機会に譲るとして。
話を会社説明会に戻します。
企業からすれば、大学名が
学生の学力、教養、社会常識などをある程度は担保するもの
と一応は判断しています。
ただし、あくまでも一応、です。
絶対的な信頼を置いているわけではありません。
それから、会社説明会については難関大かどうかに関係なく、すぐ満席になるところも結構あります。
ところが。
ナビでは満席になっても、どういうわけか出席率が7~8割程度になる企業が続出しています。
ひどい企業だと、6割以下になる企業も。
まずはお電話を(通販風に)
「大学名カットは一応する(けどいまいち信用できない)」
と
「実際の出席率が100%になるのはほぼない」
この2点から導かれる答えは何か。
実に簡単で、
直接、採用担当者に電話する
これが有効なんです。
ダメ元電話で勝率5割
この電話の話をすると、相談した学生は大体が
「そんなことしていいんですか?」
と聞いてきます。
もちろん、電話しても断ってくる企業はもちろんあります。
しかし、私がこの話を就活相談をした学生にして、その後の報告を聞くと、
勝率5割
くらいは行っています。
年や学生によっては7割行く場合もありますが、5割としても、ナビサイトでは説明会参加がアウトだったものが、電話1本で行けるようになる、これってどうでしょう?
ここで、通販や有料就活セミナーなら商品名と金額を出して大いに宣伝するところですが、本コラムは別に何かの勧誘ではありません。
電話は各自お持ちのものでどうぞ。
企業がダメ元電話でOKを出す理由
なぜ、企業はナビサイトでは満席になっていても、電話での参加希望にはOKを出すのでしょうか?
理由は3つあります。
第一に、
「どうせ欠席者が出て空席があるから」
仮に満席になったとしても、です。1日かかりのセミナーならまだしも数時間程度の説明会に
「立ち見でも何でもいいので」
と言われたら悪い気はしません。
第二に
「大学名差別(カット)に絶対的な信頼を置いていない」
仮に大学名カットで、ターゲット大学でない大学の学生が電話をかけたとしましょう。
もし、大学名差別が信頼できるのであれば、電話をかけてもムダとなります。
ところが、先にも書いたように、難関大と言えども、常識や教養のない学生が増えています。
つまり、大学名カットに絶対的な信頼を置けるわけではありません。
だったら、イレギュラーなダメ元電話ができる学生であれば難関大でもそれ以外の大学でもどっちでも、ということになります。
第三がダメ元は社会人になっても同じだからです。
イレギュラーなダメ元電話、
「不公平じゃないか」
とする学生もいますが、社会はしょせん、不公平かつ不条理なものです。
不公平かつ不条理な現状を打破していくには
「言われてやってみました、ダメでした」
では企業からすれば困るわけです。
ダメ元であれこれ動ける社員こそ欲しいわけで。
それが会社説明会の段階から、ダメ元で電話できる学生は企業からすれば悪くはないわけです。
電話は低姿勢、断られても逆転も
電話については、説明会の前日か前々日あたり。
ちなみに、あくまでも電話で依頼するのであって、メールやSNSなどは論外です。
直に電話するから意味があるのであって、メールやSNSでお手軽に済む、という話ではありません。
電話については、
「石渡ってのがYahoo!でどうせ空席あるから」
とか余計なことは言わないようにしましょう。
私の名前などいくら出しても私の知ったことではないのですが、そういう高圧的な態度は企業側も、ムカッと来るはず。
イレギュラーな対応を求めているわけですから、あくまでも低姿勢にお願いするのがコツです。
ここでOKが出ればいいのですが、
「ナビで真面目に予約した学生に申し訳ないので」
などの理由で断ってくる企業もあります。
ここで引き下がるのも手です。
しかし、どうしても行きたい企業であれば、当日、直接、会場に行って
「電話でお願いしてお断りされたのですが、やはりあきらめられず、立ち見でも何でもいいので何とかお願いできないでしょうか」
と頼み込むのも手です。
もちろん、そこまでやってもダメな場合はおとなしく引き下がるしかありません。
複数のナビチェックでどうにかなることも
それから、複数のナビサイトを使っている企業の場合、
ナビAでは満席でもナビBでは空席だった、
というケースも結構あります。
なお、大学名を偽って登録するのは、あとあと信用問題になるのでお勧めしません。
面倒であってもアナログに電話で。
そうすれば、大学名がどうこう以前にどうにかなることがあります。
イレギュラーなダメ元行動ばかりで人生どうにかなってきた石渡でした。