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アメリカ合衆国の総世帯数と平均世帯人数の実情をさぐる(2022年公開版)

不破雷蔵グラフ化・さぐる ジャーナブロガー 検証・解説者/FP  
「アメリカ合衆国の家族」という言葉からは大家族をイメージしやすいが(写真:アフロ)

社会生活を営むための最小構成集団は、一般的には世帯が該当する。そしてその世帯を構成する人数は、日本では社会環境の変化に伴い減っているのが実情。アメリカ合衆国ではどうなのか、同国の国勢調査局(Census Bureau)の公開値から確認する。

公開値によれば、アメリカ合衆国における世帯数は増加中。構成人数別推移から見ると、多人数世帯の増加よりも少人数世帯の増加の方が勢いは強い。

↑ アメリカ合衆国における世帯構成人数別世帯数(万世帯)
↑ アメリカ合衆国における世帯構成人数別世帯数(万世帯)

そこで総世帯数と平均世帯人数を算出したのが次のグラフ。

↑ アメリカ合衆国における総世帯数(万世帯)と平均世帯人数(人)
↑ アメリカ合衆国における総世帯数(万世帯)と平均世帯人数(人)

↑ アメリカ合衆国における総世帯数(万世帯)と平均世帯人数(人)(2001年以降)
↑ アメリカ合衆国における総世帯数(万世帯)と平均世帯人数(人)(2001年以降)

単身世帯を含めた平均でも直近値で2.51人。世帯総数は1億2993万世帯。少数世帯化は進んでいるものの、大人数世帯も減っているわけではなく(さすがに7人以上の世帯は減少しつつあるが、5人の世帯までは継続した増加傾向、6人の世帯は今世紀に入って減少から増加に転じている)、平均世帯人数の減少もゆるやかなものにとどまっている。人口そのものの漸減と連動して少数世帯化が進んでいる日本の状況と比較すると興味深い。

最後に、日本でも問題視されている単身世帯の動向。これは全世帯比で算出した値の動向を確認する。残念ながら今件では全世帯比率のみで、年齢階層別の動向までは確認ができないが、非婚・晩婚化、そして高齢者の増加に伴いアメリカ合衆国でも単身世帯は世帯数だけでなく全世帯比率でも確実に増加している。

↑ アメリカ合衆国における総世帯数に占める単身世帯率
↑ アメリカ合衆国における総世帯数に占める単身世帯率

直近2021年では28.5%、3割近くが単身世帯。しかもこの値は緩やかではあるが上昇過程にある。日本では2019年時点で単身世帯は28.8%(国民生活基礎調査の概況(厚生労働省)より)であることから、世帯数はともかく、全世帯に占める比率では、単身世帯化の実情は日本とあまり変わらないことになる。単身世帯対策に関して、日本はアメリカ合衆国から何か学べることがあるかもしれない。

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(注)グラフ中の「ppt」とは%ポイントを意味します。

(注)「(大)震災」は特記や詳細表記の無い限り、東日本大震災を意味します。

(注)今記事は【ガベージニュース】に掲載した記事に一部加筆・変更をしたものです。

グラフ化・さぐる ジャーナブロガー 検証・解説者/FP  

ニュースサイト「ガベージニュース」管理人。3級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)。経済・社会情勢分野を中心に、官公庁発表情報をはじめ多彩な情報を多視点から俯瞰、グラフ化、さらには複数要件を組み合わせ・照らし合わせ、社会の鼓動を聴ける解説を行っています。過去の経歴を元に、軍事や歴史、携帯電話を中心としたデジタル系にも領域を広げることもあります。

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