【大洗町】海に適応した生き物|ウミガメの生態とその魅力
アクアワールド茨城県大洗水族館(以下、アクアワールド・大洗)は約580種68,000点の生き物が展示され、サメの飼育種類数は約60種を誇る日本トップクラス規模の水族館です。
今回はなかでも人気の高いウミガメの魅力に迫ってみました。
どこでみられる?
ウミガメは、アクアワールド・大洗1階にある出会いの海ゾーンの「出会いの海の大水槽」に2匹います。
通路の照明がライトダウンされているので、これから何に出会えるのかなと、ワクワク感が高まります。
「出会いの海の大水槽」は水量1,300tを誇り、地元・大洗の魚たち80種 25,000匹に出会うことができます。イワシをはじめ、さまざまな生き物の姿を楽しめます。
水族館に入って最初に目に留まる大きな生き物、ウミガメ。悠然と泳ぐ姿のかっこよさに興奮する子どもたち。
「わぁ、みて。ウミガメだよ!」
という第一声が響きます。
ウミガメの生態
アクアワールド・大洗でみられる種類は、アオウミガメです。
魚類展示課の鈴木技師に、詳しくお話を伺いました。鈴木さんはアクアワールド・大洗に入職して4年目で、カメ全般の管理を任されているそうです。
お食事
出会いの海の大水槽では、1日1回、10kgの魚の切り身が魚たちのお食事です。どの魚たちも、皆同じ種類のアジやイワシ、イカなどを食べます。
甲羅
ウミガメは海に適応した結果、陸にいるカメに比べて甲羅は薄くツルツルで、敵に襲われても甲羅に足を引っ込めることができない構造になっています。
身体のフォルムが流線形で美しいのが特徴です。
肺呼吸
ウミガメはヘビやトカゲなど爬虫類の仲間なので、肺呼吸です。一度水中に潜ったら、最大30分ぐらいは潜っていられるんです!
姿がみえないなと思っても、あきらめないでください。水槽の底のほうを探してみると、岩陰で休んでいることが多いです。
2匹いるので、帰りにまた寄ってみると、どちらかは空気を求めて水槽の上のほうを泳いでいたりします。
2匹一緒に泳いでいるところをみられたらラッキーだと思います。
慣れるといたずらっ子に
人間に慣れてくると、お食事の時間などに飼育員めがけて寄ってきます。じゃれてくるというかわいらしい一面も。
いたずらが過ぎて飼育員に噛みついたり、お掃除ブラシを持っていってしまうこともあるのが困りものです。
クチバシの力が強いので、適度な距離感が必要です。いたずら予防のために、「飼育員は心を鬼にして、適度な距離を取るように心がけています」。
こうした事情がわかった上で観察すると、ウミガメへの理解が深まりますね。
性別はどうやってわかるの?
尻尾の長さで判断します。今いる2匹は甲羅の長さだけで70〜80cmぐらいなので、まだわかりません。もう少し大きくなるとわかります。
最後に鈴木さんからメッセージをいただきました。
「ウミガメは海に適応した生き物です。
リクガメは歩きやすいように足には指があったり、敵に襲われると頭や足を甲羅の中に引っ込めたりすることができますが、ウミガメは遊泳力を向上させるために足を船のカイのような形にし、水の抵抗を少なくするために甲羅を薄くすることを選択しました。
その結果、敵に襲われても甲羅に足を引っ込めることができなくなりました。このようなウミガメの特徴を水族館で観察して、興味を持っていただきたいです。
そして野生のウミガメたちが直面する問題や保護活動についてまで思いを巡らせていただけたらうれしいです。」
鈴木さんのお話を聞いて、はじめは姿の美しさから興味を持ったとしても、次にその背景を考えるなど、かかわりを深めていきたいと感じました。
アクアワールド・大洗の情報
アクアワールド・大洗では、新しいイベントも好評で、週末は県外からのお客様で大変混雑します。近隣の皆さまは、平日の午前中など、お早めのご来館がおすすめです。
駐車場の満車状況は、公式Twitterで案内されています。
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アクアワールド茨城県大洗水族館
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住 所|茨城県東茨城郡大洗町磯浜町8252-3
電話番号|029-267-5151(音声案内)
営業時間|9:00~16:00 (最終入館15:00)
駐 車 場 |無料
ホームページ | Twitter
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