中国路線、ANA・JALで現在飛んでいる路線はどこ?運休影響で貨物スペースが足りず貨物機臨時便を運航
新型コロナウイルスによる影響で日本~中国路線(香港を含む)では、旅客数の大幅減少に伴い、多くの便が一時運休・減便・機材の小型化となっている。中国の航空会社で影響が出ている便の数字を全てまとめるのも難しい状況であることから、日本の大手航空会社(ANA・JAL)における中国本土・香港便で現在運航している便を2月24日現在でまとめた(ANA・JALともに3月28日までの運航状況)。
また、旅客数は大幅に減少しているが、中国向けのマスク・防護服・除菌シートなどの緊急支援物資の郵便などが旅客便の大量運休によって、通常通りに運べないことから貨物機の臨時便を出すという動きも出てきている。
国内航空会社で現在運航中の中国路線(香港を含む)は以下の通りだ。運航中の路線も機材を小型化する場合もある。中国本土への路線では、運航乗務員を現地に宿泊せずに日帰りで往復乗務できる体制にしている。
■ANA(全日本空輸)で運航中の中国路線
羽田~北京(1日1往復)※通常は1日2往復
関西~北京(週3往復)※通常は1日1往復
羽田~上海浦東(1日1往復)※通常は1日2往復
羽田~上海虹橋(2月29日のみ運航、それ以外は運休)※通常は1日1往復
成田~上海浦東(1日2往復)※通常は1日3往復
関西~上海浦東(1日1往復)※通常は1日2往復
成田~青島(週4往復)※通常は1日1往復
成田~大連(週4往復)※通常は1日1往復
関西~杭州(2月29日まで週4往復、3月1日から運休)※通常は1日1往復。
成田~厦門(週4往復)※通常は1日1往復
羽田~広州(1日1往復)※通常通り
羽田~香港(1日2往復)※通常通り
成田~香港(1日1往復)※通常通り
※毎日運航でない路線の運航日
週4往復の路線は全て火曜・木曜・土曜・日曜に運航。週3往復の関西~北京線は火曜・木曜・土曜運航。
※完全運休中及び運休予定の路線
羽田発着:上海虹橋(除く2月29日)
成田発着:武漢、杭州、瀋陽、成都、広州
関西発着:青島、大連、香港、杭州(3月1日以降)
■JAL(日本航空)で運航中の中国路線
羽田~北京(1日1往復)※通常は1日2往復
羽田~上海虹橋(1日1往復)※通常通り
羽田~上海浦東(1日1往復)※通常通り
関西~上海浦東(週3往復)※通常は1日2往復
羽田~広州(3月8日までは週4往復、3月9日からは週3往復)※通常は1日1往復
成田~大連(週4往復)※通常は1日1往復
中部~天津(2月25日まで週3往復、2月26日から週2往復)※通常は1日1往復
羽田~香港(週4往復)※通常は1日1往復
成田~香港(成田発2月26日、香港発2月27日から週3往復。それまでは1日1往復)※通常は1日1往復
※毎日運航でない路線の運航日
週3往復の関西~上海浦東線は月曜・水曜・金曜及び2月29日・3月1日運航。
週4往復の羽田~広州線は3月8日までは月曜・水曜・金曜・日曜及び2月24日・3月2日に運航し、3月9日以降は週3往復で水曜・金曜・日曜に運航。
週4往復の成田~大連線は月曜・水曜・金曜・日曜に運航。
週3往復の中部~天津線は2月25日までは月曜・水曜・金曜、2月26日以降は週2往復で月曜・金曜及び2月29日・3月1日に運航。
週4往復の羽田~香港線は火曜・木曜・土曜・日曜及び2月28日に運航。
週3往復の成田~香港線は、成田発は火曜・木曜・土曜及び2月28日・29日、香港発は月曜・水曜・金曜及び2月29日・3月1日に運航。
※完全運休中の路線
成田発着:北京、上海浦東
中部発着:上海浦東
運休で貨物に影響。ANAは貨物機の臨時便を運航
定期便の運休・減便は、貨物においても大きな影響が出ている。中国向けの貨物は貨物便以外に、定期便の貨物室にコンテナで搭載されており、運休・減便によって中国へ運べる荷物の量が制限されている状況にある。ANAでは現在、貨物機を使って週5往復で成田~上海間を飛ばしているが、満載の状態が続いていることから、2月24日・25日に貨物機の臨時便を成田~上海間で運航することになった。今回、中国向けの国際郵便やEMSなどの国際貨物を輸送にも影響が出ていることから、日本郵便から臨時便運航の要請を受けたANAが貨物機臨時便の運航を決めた。
ANAによると、最大100トンまで搭載可能なボーイング777F型機(貨物機)を使って、成田から上海への往路便ではマスク、防護服、除菌シートなどの緊急支援物資の郵便、上海から成田への復路便では、中国国内の一部工場が稼働再開したことで、サプライチェーンの復旧に伴って生産が再開された自動車部品や電子部品などを中国から日本へ運ぶ。
貨物スペースは往復ともに満載で、成田発は主に郵便やマスクなどの緊急支援物資など重量が軽い荷物が中心で約40トン、復路便は自動車部品や電子部品などが搭載されることから満載の100トンでの出発となった。
旅客は激減しているが、貨物は一定の需要があることから、今後も状況によって更なる一時運休や減便の可能性があるが、定期便及び貨物便の一定便数の運航は継続されそうだ。なお、日々変化することから、最新の情報は各航空会社のホームページや予約センターなどで確認して欲しい。