米債の動向にも注目か
4月16日にパウエルFRB議長は、インフレ率の高止まりが続けば、現在の高い政策金利を長く維持する可能性があると言及。これを受けて米10年債利回りは一時4.69%まで上昇した。これは2023年11月以来の水準となった。
米東部時間18日夜にイスラエルがイランを空爆したことが伝わり、米10年債利回りは一時4.49%に低下する場面があったが、すぐに切り返し、19日の米10年債利回りは4.62%となるなど、4.6%を挟んだ動きが続いている。
結果として、米10年債利回りは4.69%まで上昇後、4.49%まで低下していたが、4.6%近辺で高止まりしているようにみえる。
中東の地政学的リスクによる買い戻しも結果として一時であったが、利下げ観測後退による売りもひとまず一巡している模様。
ドル円は155円に接近しているが、ここをブレイクするかどうかも、この米長期金利の動きに掛かっているといっても良いのではなかろうか。
米長期金利がここからさらに上昇して5%を目指すようなことになると、それをきっかけにドル円がさらに上昇(ドル高円安)となると予想される。外部要因となると為替介入にも踏み込みづらい面もある。
今週は25日に米1~3月期実質国内総生産速報値の発表があり、26日には米3月PCEデフレーターの発表も予定されている。
今週は総額1830億ドルの国債入札が予定されている。23日に米2年国債入札、24日に米5年国債入札、25日には米7年国債入札が予定されており、こちらの動向にも注目する必要がある。