乙女峠に入る手前の右側に、『三ノ岡眺望地』という案内が出ていたので、気になって行ってみる事にしました。

細い道路を入って行くと200ｍほど行ったところに5台ほど停められる駐車場があります。

駐車場の横にある看板を読んでみると、ここは箱根古期外輪山の一峰の丸嶽山のかつての登山道入口だったそうで、現在は箱根桃源台からほど近い湖尻水門登山口から箱根外輪山に登る登山道が一般的なようです。

ちなみにこちらにあった看板には丸嶽山とありましたが、地図上では丸岳山と言う表記になっていました。『嶽』は『岳』の旧字なので、神社など歴史のあるものについては、旧字を使っているのかもしれません。（ここでは看板に沿って丸嶽山と記載することにします）

付近にはスポーツフィッシングのメッカとしても有名な人造の東山湖がありましたが、現在は少し湖の水が少ないようでした。

山頂にNTTの無線中継塔が設置されているため、御殿場の山麓から望んでも丸嶽山と一目で分かります。

丸嶽山中には水を司る九頭竜神の他、この世の最高位の存在ともいわれる大日如来、霧で道に迷わないようにとのことからでしょうか、雲切り不動明王など多くの神様が祀られています。

それらの信仰を伝えるために、この場所には『丸嶽神社の碑』が建立されています。

自然の中の苔の住む岩の上に建てられた『丸嶽神社の碑』の前に立つと、どこからか川のせせらぎが聞こえてきました。

駐車場に車を停めて徒歩で、先へ進むとピンクのベゴニアによく似た花が咲いていました。後で調べてみると、江戸時代初期に園芸用として日本に持ち込まれたシュウカイドウという花だそうです。

その先は車両通行止めとなっていましたが、その上には『三ノ岡眺望地 120ｍ』と記載された案内があります。

諦めようと思いましたが、柵の脇に徒歩で入れる道があったので、こちらから先へ進みます。

道は舗装されていますが、一般車両が入らない為か、苔が生えていて滑りやすくなっていました。

そしてだいたい120m進んだ先は、まだ整備中なのか、特に看板などはありませんでしたが、景色が見やすい為に木々を伐採した眺望地がありました。

あいにくこの日は雲が低く、富士山は隠れてしまっていましたが、天気が良い日は白亜の仏舎利塔と富士山と御殿場市街が一望できる絶景ではないでしょうか。

これは、眺望地として名所になりそうな予感がする『三ノ岡眺望地』。これからが楽しみです。