【富士宮市】かまずに言える?『柱状節理』と『富原橋橋脚跡』~富士川の河川敷から見上げる~
富士市と富士宮市を結ぶ『富原橋』は富士川に架かる橋です。
昔は行き来するために渡し舟を利用していましたが、増水などで度々行き来が困難になっていました。
やがて身延線が延伸して芝川駅が開業したことにより、架橋が望まれるようになり、92年前に初めて架橋が完成したのですが、車一台が通るのがやっとの吊り橋だったそうです。
安心で安全な橋を渡りたいと、25年後にトラス橋が竣工され、現在に至っています。
吊り橋だった富原橋は撤去されましたが、トラス橋を富士から富士宮に向かうと左側に吊り橋だった頃の富原橋の橋脚が残されています。
また富原橋右側には静岡県指定天然記念物に指定されている『富士山芝川溶岩の柱状節理』を見る事ができます。
橋の上からでも確認する事ができますが、許可を頂いたので富士川の河川敷に降りて観察することにしました。
石のブロックを積み上げて作られたような橋脚。橋が架かっていた場所は草木が繁り、遺跡のような風貌をしています。
富士宮側の橋脚は撤去されたのでしょうか。それとも富士川の激流で自然破壊されたのでしょうか。そこも気になるところですが、資料がなく、追う事ができませんでした。
溶岩流が急激に冷え収縮したときに五角形や六角形の割れ目ができて固まったという『柱状節理』計算されたように並ぶ柱は、自然の造形とは思えません。
柱状の柱が自然の力によって剥がれ落ちるのでしょうか。山肌の中央が削られたような形をしていて、上部にある木々が今にも落ちて来そうな迫力があります。
大々的に観光地にできないのは、危険性があるからでしょうか。
そういえば芝川駅付近に並べられた記念碑の形が六角形の柱状だったことをふと思い出しました。
あくまで憶測ですが、形が似ているので、この柱状節理から剥がれ落ちた岩を使っているのかもしれません。
一通り、観察したところで戻る途中に、不思議な足跡を発見しました。
私より1.5倍ほどの歩幅で2つの蹄が、砂にくっきりと付いています。調べてみると、シカの蹄だったようです。
よそ見運転になってしまうと危険ですので、助手席に乗って富原橋を通る際には、旧富原橋脚と柱状節理を気にしてみて下さい。
もしかしたら水辺に歩くシカの姿を見れるかも⁈
富沢橋:富士宮市羽鮒
アクセス:芝川駅から県道10号を松岡方面へ約800m