他社から刺されてドコモがiPhoneSE実質0円を断念 石川 温の「スマホ業界新聞」Vol.173
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石川 温の「スマホ業界新聞」
2016/04/02(vol.173)
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《目次》
1.マイクロソフトはWindows 10でモバイルを諦めたのか
━━BuildでPhoneに一切、触れなかった真意はどこに?
2.他社から横やりが入り、NTTドコモが「実質0円」を断念
━━今後は毎月1円払いの「実質24円」が主流になるか
3.4インチ「iPhoneSE」が予想外に好調な売れ行きを確保
━━今後は「小型で安価」なスマホがボリュームゾーンになるのか
4.今週のリリース&ニュース
5.編集後記
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1.マイクロソフトはWindows 10でモバイルを諦めたのか
━━BuildでPhoneに一切、触れなかった真意はどこに?
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3月31日から3日間に渡って行われたマイクロソフトの開発者向け会議「Build」。今年も取材する機会を得た。「Bot」の開発環境を提供し、SkypeやLINEなどの会話によってサービスやアプリを操作していく世界観や、昨年、発表されたホロレンズがさらに進化していた様子を体感できるなど、収穫の多い取材活動であった。
しかし、個人的にはモバイル関連のネタを期待していたが、基調講演でモバイル関連のハードに関する発表は皆無であった。すでにクアルコムがSnapDragon820を発表しているのだから、「Surface Phone」の存在を明らかにすると期待していただけに、かなり肩すかしであった。
マイクロソフトがモバイル関連に言及しないのは、Windows10になり、モバイルやPC、ホロレンズといったデバイスによる区切りがなくなったことを意味しているのだろう。「Universal Windows Platform(UWP)」として、一つのアプリを作れば、様々なデバイスに展開できるだけに、あえてモバイルに触れなかったというのも理解できる。
また、マイクロソフトとしては、クラウド型サービスである「Office 365」が好調であり、iOSやAndroidデバイスに対して、Office 365でユーザーにリーチできるという余裕もあるのだろう。
そのため、今回の基調講演では、ハードウェアに関してはホロレンズのみに注力し、Surfaceやモバイルに言及しなかったのかも知れない。マイクロソフトはハードに依存することなく、クラウドであらゆるプラットフォームにリーチできるビジネスモデルを構築できたのだと思われる。
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