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【今年達成されそうな記録/投手編】藤川球児は250セーブと800登板へ。どちらも達成すると史上2人目

宇根夏樹ベースボール・ライター
左から杉内俊哉、松坂大輔、藤川球児/2009年のWBC MARCH 4,2009(写真:アフロスポーツ)

 藤川球児(阪神タイガース)は、史上4人目の250セーブと8人目の800登板に迫っている。それぞれ、あと9セーブと34登板だ。2019年は56試合に登板し、16セーブを挙げた。シーズン34登板目は7月17日、9セーブ目は8月24日だったが、2つのマイルストーンのうち、達成は250セーブが先になる可能性が高い。2019年は7月下旬まで、セットアッパーとして投げていた。

 これまでに、250セーブと800登板をどちらも達成したのは、407セーブ&1002登板の岩瀬仁紀だけだ。

 なお、藤川は2013~15年のメジャーリーグ時代を合算すると、現時点では243セーブ&795登板。岩瀬以外に日本プロ野球で250セーブ以上を挙げた2人もメジャーリーグで投げていて、高津臣吾の日米合算は313セーブ(NPB286/MLB27)&697登板(NPB598/MLB99)、佐々木主浩は381セーブ(NPB252/MLB129)&667登板(NPB439/MLB228)だ。250セーブまであと16セーブのデニス・サファテ(福岡ソフトバンクホークス)は、メジャーリーグでセーブを挙げていない(登板はNPB427/MLB92)。

 2020年は、200セーブ(達成6人)に到達する投手も現れるかもしれない。山崎康晃(横浜DeNAベイスターズ/※崎は右上が大ではなく立)と増井浩俊(オリックス・バファローズ)は、ともにこのマイルストーンまで37セーブとしている。2019年は30セーブと18セーブながら、山崎は2015年と2018年に37セーブ、増井は2015年に39セーブを挙げた(2018年は35セーブ)。また、宮西尚生(北海道日本ハムファイターズ)はあと16試合に投げると700登板(達成16人)。過去12シーズンとも50登板を下回ったことはなく、2020年の到達はまず間違いなさそうだ。

筆者作成
筆者作成

 涌井秀章(東北楽天ゴールデンイーグルス)と内海哲也(埼玉西武ライオンズ)は、どちらも17勝を挙げると150勝(達成48人)となるが、到達は2021年以降だろう。2000奪三振(達成22人)も、2020年にたどり着きそうな投手はいない。現役トップ3は、1688奪三振の涌井、1677奪三振の岸孝之(東北楽天)、1641奪三振の金子弌大(北海道日本ハム)だ。内海は一軍復帰を果たして4三振を奪うと、1500奪三振(達成55人)に到達する。能見篤史(阪神)もあと23奪三振だ。残り90奪三振の松坂大輔(埼玉西武)は難しそう。松坂は日米合算で、2130奪三振(NPB1410/MLB720)と170勝(NPB114/MLB56)を記録している。

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ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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