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元・台風14号と秋雨前線の南下で九州~東北の広範囲で大雨に/猛暑日ゼロの秋分なるか:気象予報士解説

植松愛実気象予報士・防災士・野菜ソムリエ
22日9時の予想天気図(気象庁HPを元に作成)。前線は次第に太平洋側に南下する

秋分を迎える22日は全国的に雨が降る予想で、台風14号から変わった低気圧秋雨前線の影響で、記録的な大雨になるところもありそうです。

すでに石川県では21日に大雨の特別警報が発表され、甚大な被害が出ていますが、このさき他の地域でも災害につながるような雨の降り方になるおそれが。

一方で気温の上昇はおさえられ、久々に日本のどこにも猛暑日がない1日になりそうです。

九州~東海・北陸・東北などで危険な雨に…強い風が吹くところも

22日(左)朝、(中)昼過ぎ、(右)夜の天気分布予報(気象庁HPを元に作成)。
22日(左)朝、(中)昼過ぎ、(右)夜の天気分布予報(気象庁HPを元に作成)。

22日は秋雨前線が南下し、さらに前線上の低気圧(台風14号だったもの)が東へ進むため、沖縄~北海道の広範囲で雨が予想されています。

元・台風の低気圧が通過する北陸~東北に活発な雨雲がかかるほか、低気圧に向かって吹き込む暖湿気が山にぶつかる四国や東海など太平洋側でも雨の量が多くなりそうです。

「まだ大丈夫」と思っても急激に状況が悪化することがありますので、キキクルで自分のいる場所を確認しながら、いつもより慎重に過ごしてください。

予想降水量(気象庁HPより)。
予想降水量(気象庁HPより)。

また台風から変わった低気圧が発達して等圧線の間隔が狭くなり、北陸や東北中心に風も強くなりそうです。

なお、雨が降ることと涼しい空気が入ることで気温はあまり上がらず、実に8月29日以来の「猛暑日地点ゼロ」になる可能性も。
それでもまだ各地で平年を上回るものの、秋分を迎えてようやくしのぎやすくなりそうです。

連休明けも雨の情報に注意を

週間予報(気象庁HPを元に作成)。
週間予報(気象庁HPを元に作成)。

23日(月・振休)になると西~東日本では天気が回復するところが多く、乾いた空気に包まれるところが多くなりそうですが、その後、週の後半はまた雨や曇りの多い予報となっています。

秋雨前線が再び本州付近にかかるだけでなく、新たな熱帯低気圧または台風も北上してくるおそれがあり、連休明けも最新の情報を確認するようにしましょう。

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気象予報士・防災士・野菜ソムリエ

気象予報士・防災士として講演・執筆を行う傍ら、野菜ソムリエ・食育インストラクター・薬膳マイスターとして出張料理人(一般家庭での作り置き代行)としても活動。NHK・民放各局で気象キャスターを歴任し、報道の現場や防災、気候変動・地球温暖化に関する最新情報にも詳しい。著書に『天気予報活用ハンドブック~四季から読み解く気象災害』(竹下愛実名義・共著)がある。

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