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【所持率は約74%】中学生にスマホはいらない?メリット・デメリットまとめ

YORI先生元教師/子育て・教育系ライター

中学生になると、多くのご家庭でスマホの購入や使い方について考えることが増えるかと思います。そんな中で、次のような悩みを抱えることもあるのではないでしょうか。

「中学生にスマホはいらないのでは?」

「スマホでトラブルが起きたら怖い……」

「買ってあげるのはまだ早いかも?」

「子どもが『みんな持ってる』って言うけど、本当?」

この記事では、こうした悩みを解決するため、令和の最新データをもとに中学生のスマホ所持率スマホのメリット・デメリットについてまとめました。

中学生にスマホはいらない?最新のスマホ所持率(令和5年度版)

中学生にスマホはいるのか、いらないのか。悩む前にまずは、最新のスマホ所持率から見ていきましょう。

結論からお伝えすると、中学生のスマホ所持率は約74%でした。

【令和5年度の調査結果】

中学生のスマホ所持率は約74%

以下に『令和5年度 青少年のインターネット利用環境実態調査』の結果から必要なデータを一部抜粋してあります。

中学生のインターネット利用率

中学生のうち、普段からインターネットを利用していると回答したのは全体の98.6%(※1)です。

中学生のインターネット利用率と機器
中学生のインターネット利用率と機器

ほとんどの子どもが普段からインターネットを利用していることがわかります。また、そのうちインターネットを利用する機器は

  • スマートフォン:78.7%
  • 自宅用PC・タブレット:46.8%

という回答結果でした(複数選択あり)。

中学生のスマホの専用・共用

中学生のスマートフォン機器の専用率は以下の通り(※1)です。

インターネット利用における機器の専用率
インターネット利用における機器の専用率

インターネットを利用している子どものうち、本人専用のスマートフォンを使っているのは以下の割合です。

  • 13歳:91.9%
  • 14歳:95.2%
  • 15歳:97.0%

つまり、13〜15歳(中学生と仮定)を平均すると94.7%となります。

中学生のスマホ所持率

令和5年度のデータをもとに、中学生のスマホ所持率を計算してみました。

  • 中学生全体の98.6%がインターネットを利用
  • そのうち、78.7%がスマホを使ってネットに接続
  • さらに、その中でも94.7%は「子ども専用のスマホ」でネットを利用

これらを基に計算すると、 中学生全体の約73.5% が子ども本人専用のスマートフォンを使って日常的にインターネットを利用していることがわかりました。

中学生のスマホ所持率は約74%
中学生のスマホ所持率は約74%

つまり、 中学生のスマホ所持率は約74% と考えられます。

中学生がスマホを持つメリット

中学生がスマホを持つメリットには、次のような点が挙げられます。

  • 塾や外出時の連絡手段として使える
  • GPS機能で居場所が確認できるため防犯に役立つ
  • インターネットで学校の課題や勉強、進学に必要な情報を手軽に調べられる
  • 学習アプリを使って勉強ができる
  • スケジュールアプリで勉強や部活動の予定を管理できる
  • クラスや部活動の仲間と連絡が取りやすい
  • ITリテラシーが高められる

このように、中学生がスマホを利用することには多くのメリットがあります。

中学生がスマホを持つデメリット

中学生がスマホを持つデメリットには、次のような点が挙げられます。

  • スマホ中毒になる可能性がある
  • SNSなどでトラブルに巻き込まれる可能性がある
  • スマホの利用時間が長くなり、学力が低下する恐れがある
  • 対面コミュニケーションが減少する
  • 維持コストがかかる

スマホには多くのメリットがある一方で、使い方によっては上記のようなデメリットも出てきます。

中学生がスマホを持たないことでいじめに繋がる可能性がある?

さらに中学生がスマホを持っていないことで、

  • クラスの友だちや部活動のLINEグループに参加できない
  • 自分だけ連絡がまわってこない
  • Youtubeなどの動画やSNSで流行っているものの話題についていけない
  • 遊びに出かけたときにスマホで写真が撮れない

といったことが起こります。

こうしたことで、仲間はずれやいじめが起こる可能性もゼロではありません。

スマホの管理は家族と共有も◎

「中学生にはまだスマホを持たせたくない」と考えるご家庭もあることでしょう。しかし、部活動やクラスメイトとの連絡手段は今やほとんどスマホが主流です。そのため、家の電話やパソコンのメールで連絡を取るのは、現実的ではないこともあります。

ただし、必ずしも子ども個人にスマホを買え与える必要はありません。例えば、家族と共有のスマホを一台用意して、必要なときだけ『貸す』という形にするのも一つの方法です。

また、フィルタリング機能やアプリの使用時間を制限する設定などを行うことで、

  • スマホ中毒
  • SNSでのトラブル
  • 学力の低下

といった心配も軽減できます。

中学生がスマホを使う際には、 家庭でしっかりとルールを決めることが大切 です。ルールを守ることでデメリットを最小限に抑え、スマホのメリットを上手に活用することができるかもしれません。

中学生のスマホ所持率は約74%。決して低い数字ではありませんが、全員が持っているわけでもありません。

そのため、いま一度本当にスマホが必要かどうかご家庭で子どもさんとよく相談してみてくださいね。

元教師/子育て・教育系ライター

出産前までは中学校や高校で教員として働いていました。また、学生時代には家庭教師や塾講師などでも経験しました。これまでの教員生活や教育活動、自身の子育て経験を活かして、学校生活や学習、育児での悩みが解決できるような情報を発信していきます。

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