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【富士宮市】悲劇を二度と繰り返さない!~『少年戦車兵学校』跡地の若獅子神社から世界平和を願う~

渡辺雅来地域情報発信ライター・執筆家(富士宮市・御殿場市)

富士宮市上井出に『陸軍少年戦車兵学校』があったのを知っているでしょうか?

陸軍少年戦車兵学校構内図
陸軍少年戦車兵学校構内図

昭和17年から7年の歳月の中で4400人余りの少年が、日本の為に戦車を駆使してひたすら猛訓練に励んだ場所です。

そして600人余りの少年が太平洋戦争で、祖国の平和と繁栄を祈りながら殉じました。年齢は14歳から19歳余だったそうです。

陸軍少年戦車兵学校跡地の石碑
陸軍少年戦車兵学校跡地の石碑

その御霊を御祭神として1959年に若獅子神社が創建されました。

見慣れない白い鳥居
見慣れない白い鳥居

空を突き刺すように高々と伸びる白い若獅子の塔を見ると、今ここが平和であることの幸せを実感しつつ、私達は悲劇を繰り返してはならないのだと強く感じさせられました。

高く伸びる若獅子の塔
高く伸びる若獅子の塔

若獅子の塔の左裏には戦没した少年たちの名前が刻まれています。
その一人一人の名前を読み上げて、丁寧に手を合わせました。

戦没した少年たちの名前が刻まれています。
戦没した少年たちの名前が刻まれています。

また敷地内、右には少年戦車兵とともに活躍した機甲部隊の主力に九七式中戦車、玉砕の地サイパンからの帰還戦車があります。
ところどころに銃撃を受けた跡が見受けられます。決死の覚悟をした少年たちが、銃撃を受けながら戦った様を思い浮かべるだけで、涙が溢れそうになります。

帰還戦車
帰還戦車

14歳から19歳。戦争と言う悲惨な時期でなければ、青春を謳歌していた年齢です。
そんな少年たちが祖国の為にと尊い命を懸けたことを、私達は忘れてはならないと感じます。

帰還戦車由来
帰還戦車由来

現在ロシアの軍事侵攻の懸念が高まっています。

ニュースで報道されていたロシアに戦力が劣るウクライナ軍の軍事訓練の様子を見ました。10代の子どもたちが戦闘訓練に参加し、対戦車ロケットや小銃の使い方を学び、14歳の少年が、「私の夢は戦車兵になることです」と語っていました。

未来を担う子どもたちに戦い方を教えている状況に胸が痛みました。
そして富士の麓より世界平和を祈り、若くして散った若獅子に加護をと、空高く伸びるその塔を仰ぎ見ていました。

若獅子神社:富士宮市上井出字東山2317-1
歳旦祭:1月1日13時執行
みたま祭:8月15日12時執行
例祭:10月10日13時執行

地域情報発信ライター・執筆家(富士宮市・御殿場市)

身近の新しい発見や、小さな幸せを探して日々バイクで放浪しながら活動しているライターです。記事を通じてみなさまの発見や幸せに繋がれば嬉しいです。趣味はバイク、ガーデニング、猫(無類の猫好き)です。

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