【富士宮市】もしや住職は鬼滅隊だったのか?!内野に鬼がいない町がある!
富士宮市に豆まきをやらない地域があるのをご存じでしょうか?
昨年放送された「ナニコレ珍百景」で「節分に豆まき不要な集落」として紹介された内野足形。
豆まきが不要な理由に、こんな昔話が残っています。
昔、富士山の麓に鬼が住んでいて、村々で悪さをしていました。
ある日、次兵衛という猟師が村に帰って来ると、村の入口の橋の所に鬼が立っていました。次兵衛が夢中で鉄砲の引き金を引くと、弾は鬼のお腹に当たりました。
怪我を負った鬼はお寺に寄り、和尚に助けを求めました。和尚は薬だといって火薬を鬼に渡し、傷口に詰めて温めるように教えて、火打ち石も持たせました。和尚に教えられた通りにした鬼は爆発してばらばらになって死んでしまいました。
この昔話で次兵衛が鬼を撃った橋は、『鬼橋』という名前で今でも残っています。
道路拡張に伴い新しく横に重なるようにかけられた橋は『新鬼橋』と名付けられていました。
鬼橋を残したまま、新鬼橋を作った道路は、変わった形をしています。何らかの理由で『鬼橋』を残さなければならない理由があったのかも…なんて不思議な力を感じてしまいました。
関係があるかは不明ですが、鬼橋のすぐ近くには大きな石碑が建てられていました。
橋の下の河水は澄んでいてとても綺麗です。
鬼橋の北側にはバス停があり名称は『足形』です。その理由も昔話に関係しています。
上流の芝川には無数のポットホールが見られます。
現在では川床の岩を小石が川の流れの作用によりえぐった穴だと解明されていますが、次兵衛に腹を撃たれた鬼が痛みで暴れ回ったときの足跡だと昔話にまつわる伝説があり、『足形』という地名になったと言われています。
ちょっと残酷のようなお話ですが、助けたらまた悪さをするであろうと人々の事を考えて鬼退治をした和尚さん。
鬼滅の刃の煉獄さんのように格好良くは描かれていませんが、後々の世まで鬼からこの地を守っているなんてすごい力です!
鬼橋 新鬼橋 足形バス停
アクセス:県道414号線を北に向かい、内野大橋を越えて10mほど