5月の風物詩・代々木八幡宮「金魚まつり」【東京都渋谷区】
5月22日は代々木八幡宮恒例の「金魚祭り」(正式名称は五社宮祭)。当日は前日の土砂降りから一転、見事な五月晴れに!
境内でハンドメイド作家さんたちの青空個展も同時開催されていることもあり、神社は午前中から人波が途切れず大盛況。
代々木八幡宮の五社宮祭が「金魚まつり」と呼ばれるのは、大正時代頃まで金魚を飼うことが流行していたことに由来します。昭和の頃には途絶えてしまいましたが、平成15年(2003年)より復活。私も毎年訪れていますが、今や金魚まつりはこの地に欠かせないイベントです。
こちらが名物の金魚神輿。金魚もマスクを着用(来年はコロナ禍がおさまって、金魚も参加者もマスクレスになっていることを祈っています)。
巫女さんたちも金魚ちょうちんやお守りなど金魚モチーフのアイテムを販売。
社殿では幼稚園児たちによるかわいい金魚作品も展示されていました。
園児ひとりひとりの描いた個性的な金魚一匹一匹が愛おしいなあ。
金魚すくいもおこちゃまたちに大人気。
境内では、金魚じゃないものをすくうゲームもいろいろ。
見ているだけで童心にかえってたのしめます。
神楽殿では地元の子どもたちによる和太鼓の奉納が。
春頃から和太鼓を練習する音を時おり耳にしていたので、とても感慨深かったです。
帰りがけ、お神輿が置かれていたので 氏子の方に伺うと、コロナ禍で2年もお神輿を出していないので、久々に外に出して虫干しをしているのだそう。
代々木八幡宮のお神輿をこんなに間近でまじまじと眺めたのは初めてでしたが、まるでバロック彫刻のよう!
昭和8年に堂宮彫刻師の名匠・後藤直光によってつくられた御神輿には、サインの札も。
後藤直光の祖は、あの伝説の彫刻家・左甚五郎という説も。重厚な寺社みたいな彫りのディテールが凄い!
神々しい鳳凰も後藤直光の作。戦前につくられた真鍮製ながら、80年以上経た今も大切に守り継がれ、黄金のように磨きあげられています。
鳳凰の飾りは取り外せるようですが、屈強な氏子の男性が4人がかりで持つほど重いそう。
氏子さんのご厚意で 私も試しに持ち上げさせてもらいましたが、重すぎて1ミリも上がらず。。みなさんはこんなに重いお神輿をわっしょいわっしょい担いでいたんですね!!
こちらは 金魚まつりで購入したクリスタル房付き守り(600円)。透明感のある金魚と房飾りが涼しげです。金魚が棲む清流には人々の穢れを洗い流し 禍を祓う霊力があるとされているのだとか。ぜひあやかりたいものです。
ちなみに、第二次世界大戦末期の1945年5月25日、 代々木八幡一帯は米軍の空襲で多大な被害を受け、焼け野原になったといわれています。代々木八幡宮の本殿の右奥にある出世稲荷社に奉納されている無数のお稲荷さんも、その焼跡から地元の有志が拾い集めて合祀したものだそう。楽しい金魚まつりとは真逆の せつない歴史…。毎年5月第4日曜に開催される金魚まつりを平和の大切さに思いをはせるきっかけにしたいですね。
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代々木八幡宮
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