積立額上限アップ 2024年4月から楽天証券のクレカ積立枠が月10万円に増額
楽天証券は2024年4月分よりクレジットカード(楽天カード)を使った投資信託のクレジットカードによる積立について積立可能額を月5万円までから月10万円までに引き上げることになりました。これによって新NISAでのつみたて投資枠の積立上限をクレカ積立分だけで達成できるようになります。
※NISA
小額投資非課税制度。積立枠は年間120万円までの投資分の利益が非課税となる制度です。
また、新NISAを利用していない人でも通常の口座でもカード積み立ては可能です。
私が考える最大のメリットはやはり”ポイント還元”にあります。楽天証券でのクレカ積立(楽天カード積み立て)は最大で1%相当の楽天ポイント還元があります。
月10万円のカード積み立てなら月に1000P(年間12000P)も獲得が可能になります。
楽天証券のクレカ積立の設定方法
設定方法は特に難しくはありません。
楽天証券の口座と楽天カードをお持ちの方であれば、楽天証券のサイト上からすぐに設定を変更することができます。
新規の人は以下の手順で設定できます
- 楽天証券にログインする
- 投資信託を検索する
- 投資信託詳細ページで「積立注文」をタップ
- 引落方法で「楽天カードクレジットカード決済」を選択
- カード番号等を入力して登録
- 積立金額
- 分配金コース選択
- 口座選択(特定口座)
- 目論見書を読む
すでに積立している人は変更だけでもOK
投資信託の積立設定から変更をタップし、金額に10万円と入力して暗証番号を入力すると10万円に変更できます。
注意!ポイント還元は手数料が低いファンドを選ぶと下がる
楽天証券のクレカ積立のポイント還元率は基本1%なのですが、実は楽天カードの券種と、投資をするファンドによって還元率が変わります。
具体的に言うと楽天証券の代行手数料が0.4%未満のファンドの場合、還元されるポイントが下がります。
長期投資に適した低コストのファンドを選ぶと獲得できるポイントが下がってしまうという現象が発生します(楽天プレミアムカード以外)
入口のポイント獲得UPを狙うのであれば、わざとコストが割高なファンドを選択しなければならないということになるわけです。
これは個人的にはあまり良くない手だと思っています。特にNISAのようは長期運用前提の投資で信託報酬(運用にかかるコスト)が高いものは長期的なリターンを確実に下げます。
参考:長期投資のポイントは手数料と信託報酬。コストの差が老後の大きな差
iDeCoを例に挙げていますが、投資信託の信託報酬(運用コスト)が長期投資に与える影響をまとめています
※信託報酬
投資信託の運用コストの一つで運用額に対して年率○%という形で自動的に天引きされるコスト。
積立投信をクレカでできる証券会社は他にもあるわけですので、賢い投資家であれば、楽天証券でのクレカ積立はNISAのような長期運用には回さずにポイント獲得だけに使われてしまうのではないでしょうか。
ポイント獲得を中心に考える運用も一つの手
楽天証券に限りませんが、クレカ積立でのポイント獲得を長期的な運用目線ではなく、短期的なポイント獲得に主眼を置くという手もあります。
ここまで紹介した楽天証券のクレカ積立の仕組みを考えたら、毎月10万円分を比較的コストが高めの投資信託で積み立てをして1000Pを貰ったあとで当該投資信託をすぐに売ってしまうというものです。
こうすれば、実質的なリスクはほとんどなく毎月1000Pを獲得できます。年間にすれば12000Pと馬鹿にできない数字になります。
参考:1%還元対象で値動きの小さい投信は?
楽天証券で1%還元対象かつ比較的値動きの小さい投資信託の選び方を紹介
どのような運用をするかは皆様次第だと思いますが、我々投資家は、複数の証券会社を使うこともできるわけですから、有利なサービスを上手に活用してくことも重要だと思います。
参考:クレカ積立で賢く投資 - 2024年3月 最新の証券会社比較&投資のコツ
現在クレカ積立サービスを提供しているのは、楽天証券、SBI証券、auカブコム証券、マネックス証券、大和コネクト証券、PayPay証券、tsumiki証券、セゾンポケットと多数あります。
2024年4月分は3月12日までの設定が必要
なお、10万円への増額は4月から開始となりますが、4月積立から10万円に増額するには2024年3月12日までに積立設定を変更する必要があります。
意外とタイトですので、増額を考えている方はお早めに!