【橋本市(高野山エリア)】『本物の日本茶』を味わって欲しい。大正から百年続く、味を守り続ける茶舗
メイン道路からは外れており、非常に気付かれ辛い隠れたお店「明芳園茶舗」さんにお邪魔しました。
私は日常生活でこれまでお茶屋さんに行くことはほとんど無く、旅先の京都や金沢で立ち寄ったことがある程度で、「お茶屋さんは敷居が高そう」という先入観がありましたが、お店に入ってみるとそんなことはなく、優しいお母さんが出迎えてくれました。
個人的にコーヒーよりも紅茶・日本茶が好きなのですが、これまで特にこだわってはいませんでした。
なのでお店に並ぶ様々な種類のお茶(煎茶、玄米茶、ほうじ茶、抹茶、和紅茶、麦茶、昆布茶など)を見てもどれをどう選べばよいのか分からないので、色々お母さんに伺いました。
◆煎茶について
現在試飲はしていないそうですが、取材ということで特別に試飲させて頂きました。
「わっ、ペットボトルのお茶とは全然違う・・・」
頂いたお茶は口に入れた瞬間、ガツンと味が来て、日常よく見るペットボトルのお茶とは全然違う、濃さ・苦み・甘み・香りが複合的に感じられる味でした。
プロ曰く『ペットボトル茶は「お茶」じゃない。あれは水分補給のための飲み物で全く異なる』。
それは、本当でした。ホンモノのお茶はお茶碗半量でも美味しくて、ほっとする味。
水分補給のお茶はたくさん飲みやすいように味が薄くなっているんだと、感じました。
プロからのアドバイスで、
『いつもペットボトル茶ですませている人が本物のお茶にチャレンジする際は細かい葉のお茶だと、一煎目は味が濃く甘くなり、ニ煎目から苦味が出てくる。その違いを味わって欲しい。そして、一息つく時に是非飲んでほしい。
可能なら、急須に入れて、煎茶を飲んでほしい。急須で茶葉多め、お湯少なめでいれると美味しいお茶になる。写真のような小ぶりの急須サイズでカレースプーン一杯の茶葉使うと良い』
と教えて頂きました。
◆ほうじ茶について
加賀の棒茶+大和の煎茶をブレンドした当店オリジナルブレンドのかりがねほうじ茶が人気ということで、匂いをかがせて頂くと、キャラメルのような匂いがしました。良い香り。
◆茶粥専用ほうじ茶について
茶粥とは・・・
和歌山県の郷土料理で、「おかいさん」「おかゆさん」と呼ばれる。病院食の白がゆとは全く別物で、かつて米が貴重だった時代に少ない米でも満腹になるように生み出された主食。あっさりして食べやすいので今でもみなさん食べてます。私自身も大好きで、もう一つの和歌山名物の金山寺味噌を茶粥に薬味として入れてよく食べています。
詳細⇒農水省 和歌山県の郷土料理 茶粥
茶粥ティーバッグもよく売れていて、地元の和歌山県民も買って帰るようです。
無農薬・無化学肥料で栽培された茶葉を使用している上に、茶粥に合うように製法(炒り方が普通のほうじ茶と違う)と香り、味、色にこだわり専用ブレンドされているとのこと。大正時代から変わらない味らしい!
◆抹茶について
抹茶は1000円〜3000円台まで置いており、抹茶の金額の差はそのまま味に直結する、高いほど美味しいとのこと。有機栽培のこだわり抹茶もあるようです。
◆麦茶について
香り高い麦茶も置いており、こだわって麦茶を作っている現場に実際に行って味をみて、気に入ったものを仕入れているとのこと。
明芳園シールが付いている商品は、煎茶・ほうじ茶・玄米茶の全てオリジナルブレンドで、1つの産地よりもブレンドした方が風味が良く、奥行きのある味わいになるため、最低3種類(地域)以上ブレンドして、さらに季節やその年の出来具合に関わらずその味をずっと守り続けているとのこと。
お茶にかける情熱がすごいです。
ただ、最近は若い人がお茶を飲む機会が減り、飲んでもペットボトル茶なのを憂いており、「若い人にも本物のお茶を味わって欲しい。若い人で本物のお茶を飲む人が増えて欲しい」という想いを抱かれていました。
このお店に来れば、美味しいお茶の飲み方や、個人の好みに合わせた、苦味・香り・甘みに応じたお茶について教えて頂けます。
「日本茶でいっぷく。ほっとする時間」を作ってみませんか?
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「明芳園茶舗」
住所:和歌山県橋本市高野口町名古曽786−6
営業時間:8時〜18時
定休日:日曜日
電話:0736422437
※専用駐車場はありません。車は店舗向かいの倉庫の軒下に駐車下さい。