【神戸市中央区】姿あるうちに見ておきたい 登録有形文化財の日本真珠会館
惜しまれつつ2023年3月に閉館した日本真珠会館。昭和27年に建てられたモダニズム建築としても評価の高い同会館は老朽化が理由で閉鎖されました。しかし、まだ建物は現存します。今ならまだ外観は見ることができます。
登録有形文化財にも指定されている日本真珠会館
1952年(昭和27年)に建てられた日本真珠会館は、築70年を超えていて老朽化のため継続使用が困難という理由で残念ながら閉鎖となりました。
建築家光安義光氏が設計したこの建築物は神戸のモダニズム建築としても評価されており、2005年に国の登録有形文化財に指定されています。そのプレートはいまでも取り付けられています。
2008年からは1階ロビーで真珠をテーマにした神戸パールミュージアムとしても開館していました。現在パールミュージアムは、神戸ファッション美術館に移転しています。
建物にはもう入ることはできませんが、外観を見ることはできます。細かい部分を見て回ると時代を感じさせるものも少なくありません。入り口に付けられた表札のフォントは独特の時代を感じさせるものです。
正面入り口の扉に取り付けられた「引ク」のプレートも時代を感じさせてくれる遺物のひとつです。プレートのプラスチック素材には細かい亀裂がありながらも割れずに取り付けられています。「引ク」とカタカナ送り字になっているところも昭和の時代を感じることができます。
何も知らずにこの建物の前を通りかかれば、単なる古いビルと気に留めないかもしれません。ただ、このビルの持つ歴史的価値などを知ればしっかり見て記憶に留めておくだけの価値があることがわかるでしょう。
今後の日本真珠会館については未定とのことです。しかしいつ建物が解体されたり外から見えない形になるかはわかりません。建物の姿が見えるうちに見学しておいてはいかがでしょうか。
日本真珠会館は、リニューアルされた東遊園地の入り口からもすぐ近くの場所にあります。東遊園地を訪れたついでに外観を見学するのもお勧めです。東遊園地についての記事もご参考にどうぞ。
旧日本真珠会館
兵庫県神戸市中央区東町122