【目黒区】学芸大学にある完全個室・予約制「寿司とワイン ALISO(アリソー)」のお料理をチェック!
お店を手掛けたのは綱嶋恭介さん(株式会社マイルデザイン代表取締役)。大人気店の経堂「酒ワイン食堂 今日どう?」、三軒茶屋「寿司とワイン サンチャモニカ」のオーナーです。
ちなみに「寿司とワイン サンフランスシコ」は8月10日(水)にグランドオープンし、地元ではすでに話題の人気店となっていました。
Makuakeで限定会員を募集したところ瞬く間に売り切れ続出。気になる「ALISO(アリソー)」とはどんな感じのお店なのかチェックしてきました!
入店から退店までほぼ非接触、別荘に遊びに来たような感覚で過ごせます
「ALISO(アリソー)」へは、「寿司とワイン サンフランスシコ」の向かって左手にある入口から入店します。玄関ドア入口は電子ロック式で、予約するとメールで暗証番号が届く仕組み。
完全予約制なのでWebから事前に予約しないと入れません(当日いきなり来てはNG)。入店してから退店するまで、ほぼ非接触なのでコロナ禍でも安心です。
玄関を開けるとすぐに階段がありますので、そこを昇ります。たたきで靴を脱ぎ、スリッパに履き替えて予約した個室へ。
スリッパや靴入れ、個室へ入るためのカギは、上写真に写っている黒い小箪笥の中、予約した個室の番号がかかれた引き出しの中にあります。
入店から個室へ入るまですべて自分たちだけなので、別荘へ遊びにきたような感覚が味わえます。
4~6名まで利用できる個室が3つある「ALISO(アリソー)」
「ALISO(アリソー)」はすべて個室で3部屋あり、6名まで利用できるお部屋が2つ、4名まで利用可能なお部屋が一つとなっています。
和モダンな内装でまさに大人の隠れ家という雰囲気。
お料理の説明は個室内にあるTVモニターでYouTube配信。モニター向かって右手にある小さな小窓からお料理が提供されます。
「ALISO(アリソー)」のメニューはドリンク飲み放題付きのコース料理1種類のみ
「ALISO(アリソー)」が提供するのはドリンク飲み放題付きの1コースのみ。
「寿司」と「ワイン」をテーマに、四季折々の旬な食材を使用したお寿司やおばんざいなど全20品のお料理が通常コースとして提供されます。
冷蔵庫に入っているドリンクはすべて飲みきり(飲み残しNG)、飲み放題として角ハイボールやレモンサワー、焼酎なども用意されています。
お料理に合わせて、ソムリエが選んだワインをセレクト。メニューに番号が書かれているので、その番号と同じワインを選ぶだけで、気軽にペアリングが楽しめます。
お酒だけではなくソフトドリンクもあるので、飲めないメンバーがいても一緒にワイワイ盛り上がれるのでご安心ください。
1グループ3時間まで滞在可能。自分たちのペースで自由におしゃべりやお酒が飲めますし、他のお客様と顔を合わせることなく、まさに自宅でくつろいでいるかのような滞在が楽しめます。
基礎知識は一切不要で、お料理に合うワインとのペアリングが楽しめました
それでは早速「ALISO専用コース(飲み物込み)」を順にご紹介していきましょう。
しじみの1番出汁
旨味成分の宝庫、しじみでていねいにとったスープは滋味豊か。これからいただくお料理への期待感が高まります。
おばんざい5点盛り
木製のボックスに美しく盛り付けられたおばんざい5品。今回の内容は以下の通りです。
- 高知県産フルーツトマトの蜜煮
- 熊本県産ゴールドラッシュのパンナコッタ
- 甘エビのマデラ漬け
- 水だことクレソンのバルサミコ和え
- セミドライトマトと三つ葉の自家製豆腐
ちなみに2.のゴールドラッシュ(とうもろこし)は、旬が終わってしまうので、この後は別の品種にタッチするそうです。
最も印象に残ったのが5.の自家製豆腐。とにかく大豆の旨味と甘さ、舌触りのなめらかさが最高です。セミドライトマトと三つ葉の香りがほどよいアクセントで、お酒が進みました。
「おばんざい5点盛り」には3種類のお酒がおすすめされていました。
コース料金に含まれているのは、祖師ヶ谷大蔵にあるマイクロブリュワリーのクラフトビール「White Riot<ヴァイツェン>」。
アルカン・ディポン・カヴァ(スペイン・シャンパンと同じ製法でつくられたスパークリングワイン)とマリードゥメ・シャンパーニュ(フランス・英国VIP御用達のシャンパン)は別料金となっています。
シャンパンを1本開けてしまうと、その後のワインが飲めなくなってしまいますので、今回はWhite Riot<ヴァイツェン>とのペアリングを楽しませていただきました。
White Riot<ヴァイツェン>は、祖師ヶ谷大蔵の住宅街にある小さな醸造所「ライオットビール」で作られているビールです。優しいバナナやクローブの香りが特徴のジャーマンスタイル・ヴァイツェンをライオット流にアレンジ。
「ライオットビール」のホームページのコメントには、白い暴動麦酒、小由来の柔らかで決めの細かい泡をお楽しみくださいとあります。苦味は少なめでのどごしすっきり。
繊細な味わいのおばんざいとよく合いました。
トリュフ香る茶碗蒸し
続いてトリュフ香る茶碗蒸し。ふたを取った瞬間にトリュフの濃厚な薫りが立ち昇ります。
和食料理店で提供される茶碗蒸しよりも、コクのあるやや重めの舌触り。中からチーズが出てくる嬉しいサプライズです。
これはカヴァやシャンパンなど「泡」に合いますねー。
3種類のお寿司盛り合わせ
上写真向かって左からすみいか、クロムツ、江戸前こはだガリ巻です。
メニュー表では「たまくえ」となっていましたが、入荷がなかったため、長崎県五島のクロムツを提供。
お寿司が提供される際に、メニュー表とは別に説明書きのあるメモを添えてお料理の特徴や変更点などがわかるように工夫していました。
お寿司にはあらかじめ味付けがされており、素材のおいしさをダイレクトに楽しめます。
- すみいか:味付けは沖縄産粟国の塩とゆずでねっとりとしたいかの甘味と旨味を引き立てています
- クロムツ:脂のノリ最高、さっと炙って香ばしく
- 江戸前こはだガリ巻のガリ:手仕込みの甘酸っぱいガリがこはだの旨味をマシマシに
ペアリングとして合わせたワインは「ジャパンプレミアム甲州」。サントリー登美の丘ワイナリーのもので、本固有品種「甲州」を使った白ワインです。
繊細で上品な香りとさわやかな酸がお寿司との相性も抜群でした。
提供される量は、2人でも飲み切れるぐらい。飲み頃になるように準備されているので、基礎知識がなくとも楽しめます。
お料理に合わせていろいろな種類のワインが飲めるのは、まさに画期的なサービスだと思いました。
もう1種類おすすめのワインがモルドバの「フェテアスカレガーラ」。こちらはフローラルなトーンがあり、エレガントな酸と果実味、すっきりした味わいが特徴だそうです。
次回ぜひ、合わせてみたいです。
ぼたん海老と大人のかっぱえびせん、季節のにぎり、銀だらの西京漬け
お寿司の上に乗っているのは、パリパリになるまで海老の頭をからりと揚げた「大人のかっぱえびせん」。丸ごといただきます。
季節の握りは北海道函館の真ホッケを昆布締めしたもの。ホッケがお刺身で食べられるとは知りませんでした。
函館出身の方にうかがったら、鮮度が落ちやすいため現地では食べられるけれど、それ以外の地域ではまずお目にかかれないそうです。
脂がのりつつも、しつこくなく、いままで食べたことがないおいしさでした。
脂のよくのった濃厚な味わいの銀だら。西京味噌の上品な甘味が銀だらのコクをよく引き立たせ、まろやかなおいしさです。
ペアリングとしてイタリアのロゼ「ラシッチ・ヴィーノ・ロザート」を頂きました。
深い色合いが美しいロゼワインです。甘いフルーティな香りですが味わいは辛口で、酸のバランスが素晴らしい。
日本的な味わいの「かっぱえびせん」やお寿司、焼き魚がイタリアのワインとすごくマッチするのがとても不思議な感じです。
まぐろ三重奏といくら海苔佃煮
まぐろ三重奏は大トロ、炙り中トロ、漬け赤身の3種まぐろを重ね合わせて握ったオリジナルのお寿司。Makuake限定会員はさらにウニとキャビアを乗せた特別仕様で提供されるそうです。
私たちもその特別仕様をいただきました。頭の中で整理できないほどの贅沢な味わい。
まぐろ三重奏が乗ったお皿の下には、いくら海苔佃煮のお寿司が現れるという粋な演出。
いくらと海苔の佃煮を合わせることで、まろやかさや甘さをまとった濃厚な旨味を楽しめる一品となっていました。
ペアリングしたワインはシチリアの「パルメンティーノ・ロッソ」です。
細かいタンニンとベリー系の風味、鮮やかな赤。自然派らしいぶどう本来の味わいが楽しめます。濃厚なウニ、トロ、いくらなどをやさしく包み込み、引き立たせてくれました。
とろがっこ手巻き、黄金煮穴子、京丹波ポークの角煮
黄金煮あなごは、ふわっふわの身が口の中でほろほろととろけるような食感。とろがっこ手巻きは、いぶりがっこのポリポリ食感となめらかなトロとのハーモニーが楽しめる一品でした。
京丹波町のブランド豚「京丹波ポーク」をほろほろに煮込んだ一品。煮汁をたっぷりと吸い込んだお肉は冷めてもやわらかく、甘く口の中でとろけるような脂身を堪能できました。
ペアリングしたのはジョージアの「クヴェヴリ・ルカツィテリ」、オレンジワインです。
オレンジワインは果皮、種、果肉を一緒に醸造するもので、白ワインでありながら、赤ワインのような渋みを併せ持つのが特徴。発酵食品や出汁を使った和食とも相性が良いので、最近人気がありますね。
ドライフルーツのような香りやコク、いぶりがっこの燻製した香りとめちゃめちゃ合うのでびっくりです。
濃厚鯖パイタンスープ、黒豆マスカルポーネ
しじみの一番出汁で始まり、最後は濃厚鯖パイタンスープで終わります。
鯖は特有の臭みが苦手という方も多いようですが、こちらはまったく感じさせません。うまみ成分であるイノシン酸が多く含まれ、ガツンとした鯖の濃厚な味わいがたっぷり楽しめます。
最後のデザートとして黒豆のマスカルポーネが提供されましたが、ワインと合わせると秀逸でした。
ペアリングしたワインは南アフリカの「ロバートソン・ゲヴュルツトラミネール」。
ワインの説明書きにライチのような香りとありましたが、まさにライチを感じました。甘口のデザートワインとして楽しめます。
「ロバートソン・ゲヴュルツトラミネール」は他のワインよりも量を少なく調整し、おいしく飲み切れるように工夫されていました。
もっと日常的に、気軽に楽しんでもらいたいワイン
オーナーである綱嶋恭介さんにお話をうかがいましたが、皆さん意外にワイン選びに迷っているそう。
経堂に1店舗目の「酒ワイン食堂 今日どう?」をオープンさせた際は、グラス1杯500~700円ぐらいで気軽に楽しめるものをラインナップ。日本酒も同様に同じような価格帯で揃え、わかりやすさと手頃さを重視したそうです。
日常使いしてもらえる「大人のファミレス」をコンセプトにしたところ、家族連れから1人客まで幅広い層が訪れる人気店になりました。
2店舗目となる三軒茶屋「寿司とワイン サンチャモニカ」では、高級店や老舗寿司店と回転寿司のちょうど中間ぐらいの価格帯を狙って出店。
お寿司とワインは意外に相性がいいということを楽しんでもらうお店としてこちらも人気店になっています。
同じコンセプトで学芸大学にオープンした「寿司とワイン サンフランスシコ」では、「ALISO(アリソー)」で提供されたコース料理をもっとカジュアルにした内容のコース、アラカルトで楽しめるメニューの二通りの使い方ができます。
記念日や特別な日を親しい方とゆっくり楽しむなら「ALISO(アリソー)」、お寿司とワインを気軽に楽しむなら「寿司とワイン サンフランスシコ」というように使い分けが可能。ぜひ皆さんも独創的なお寿司とワイン、楽しんでみてはいかがでしょうか。
■取材協力
【店舗概要】
ALISO(アリソー)
営業時間:平日 17時~22時/土日祝 17時~22時
※土日祝のお昼利用は予約ページのご要望欄にてご相談のこと
住所:東京都目黒区鷹番2-4-10 2F