キンキン&ケロンパだって…“1周回って知らない話”ってたくさんある!
昨年末、出演させていただいた日本テレビ系の特番『1周回って知らない話』の第2弾が、4月25日(土)13時30分からオンエアされる。
第1弾では、「和田アキ子はなぜ芸能界の御意見番と呼ばれているのか?」や「川合俊一ってホントにバレーボール選手だったの?」、「デーブ・スペクターって、そもそも何者?」などなど…、40代や50代以上の人は知っていても、“1周回って”10代や20代の若い人たちは知らないことが次々と紐解かれていった。
第2弾のゲストは、神田正輝、デヴィ夫人、そして美川憲一……。実は私は第1弾でも第2弾でも“1周も2周も回った”側の御意見番として出させてもらった。
それで驚いたのは、スタジオに集まった10代や20代の若者たちが、本当に何も知らないことだった。第2弾でまず驚いたのは、彼らが神田正輝と松田聖子が結婚していたことを知らなかったことである。私と同じ側にいたゲストの千秋が「“聖輝の結婚”って言われてたんだよ」と合計3回言ったのだが、彼らはキョトンとするばかりだった。
さらに驚くのは、松田聖子よりも神田沙也加のほうが彼らにとっては“有名人”だったこと。その父親が神田正輝であることにも驚きの声が上がった……。
若い記者たちも同じ
しかし、こうした傾向は一般の若者だけに限らないのである。
「分からないのなら調べなさいって言ってるのに、調べないんですよね」とは、某スポーツ紙の女性デスク。たとえば芸能人の訃報があった時、その方が以前、誰と結婚していたかや、住まいがどこにあるかなど、「若い記者たちは何も知らないのよ」と嘆くのである。
この嘆きは、お正月のハワイでも近年度々聞かれていることだ。
ホノルル空港に往年のスターがやってきても、若い記者やディレクターの多くがスルーしてしまうというのだ。以前、「やんなっちゃう。『敏いとうとハッピー&ブルー』のリーダーの敏いとうさんが降り立ったのに、誰も声かけないんだもん」とボヤいていたベテランリポーターの女性がいらしたが……、確かにそれは若い人たちには分からなかったかもしれない。
キンキン&ケロンパの結婚だって…
先日亡くなられたキンキンこと愛川欽也さんは、さまざまなジャンルの仕事を亡くなる直前まで続けていらしたことから、視聴者はその年代によって、思い浮かぶ番組や仕事などがさまざまだった。
私の年代でも、『おはよう子供ショー』(フジテレビ系)、深夜放送の『パックインミュージック』(TBSラジオ)、『キンキンケロンパ火曜曲』(テレビ東京系)など、さまざま浮かぶ。
そして私の世代は、キンキンとケロンパが結婚したことにも大きなショックをおぼえたものである。
『おはよう子供ショー』と『ロンパールーム』(日本テレビ系)という、子供番組を担当していたうつみみどり(当時)は、『キンキンケロンパ火曜曲』や『シャボン玉こんにちは』(TBS系)で、愛川さんと共演したことをきっかけに結婚するのだが、愛川さんは前妻と離婚した翌日、うつみと結婚し、世間をおおいに驚かせた。
愛川さんの訃報に際しては、「芸能界きってのおしどり夫婦」と紹介され、2ショットでの楽しいインタビューVTRがワイドショーなどでたくさん流されたが、「結婚の時、いろいろ言われましたから」と当時のことをキチンと説明したのは、私が知る限り、『ワイド!スクランブル』(テレビ朝日系)にゲスト出演した、芸能リポーターの福岡翼氏だけだった。
「その頃、愛川さんは結婚してましたから、どうするんだろうと思っていたら、離婚届を提出した翌日、結婚なさったんです」と切り出した福岡氏は、その後も、「世間からバッシングされたうつみさんは、覚悟を決めて1年間休業するんです」「その後、愛川さんの姿勢と愛情を確認した彼女は、名前を平仮名から漢字に変えるんです」「その後の御夫婦生活は揺るがなかったですね」と解説した。
うつみさんが「キンキンは私のことを公私にわたって守ってくれました」とコメントしていたのには、そういうワケがあったのだ。
若者だって興味深々
往年のスターには、1周回って……どころか、2周も3周も回ってしまった話があるものだ。それを“生き字引”のように語れるリポーターや記者は減る一方である。
だが、『1周回って知らない話』の第1弾は、同時間帯トップの視聴率を記録。若者たちも、古い芸能ネタや「そもそも、この人は何者なのか」ということには興味津々であるようだ。
4月から在京局のワイドショーのコメンテーターの平均年齢はグッと下がった。当然、彼らが古い芸能ネタを語れることはないのだけれど、それでいいのかなぁと思う今日この頃だ。