通算2完封以上の日本人メジャーリーガーは5人。大谷翔平は初完封
7月27日、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)は、ダブルヘッダーの1試合目にメジャーリーグ初完封を記録した。9イニングを投げて8三振を奪い、被安打は1本、与四球は3。本塁だけでなく、三塁を踏ませることもなかった。
日本人メジャーリーガーによる単独の完封は、2019年8月18日の菊池雄星(当時シアトル・マリナーズ/現トロント・ブルージェイズ)以来だ。菊池が10人目、大谷は11人目。延べにすると、27人目と28人目となる。
11人のなかで完封が最も多いのは、野茂英雄だ。2度のノーヒッターを含め、9度を数える。2完封以上は、他に4人。黒田博樹が5度、田中将大(現・東北楽天ゴールデンイーグルス)が4度、伊良部秀輝と石井一久は2度ずつ。黒田の3度目、2012年7月18日の完封は、雨天によって7回裏以降が打ち切られた。完封を記録しながら黒星を喫した日本人メジャーリーガーは、まだいない。
ちなみに、野茂が1995~2003年の9シーズンに記録した9完封は、このスパンの11位タイ。黒田の5完封は2008~13年の6シーズンにおける15位タイ、田中の4完封は2014~19年の6シーズンにおける7位タイに位置する。
マック鈴木、石井、岩隈久志の3人に加え、現時点の菊池と大谷は、完投と完封の回数がイコールだ。石井は、2度の完投がどちらも完封。岩隈は、唯一の完投でノーヒッターを達成している。
また、大家友和、黒田、田中、菊池は、「マダックス」を成し遂げている。これは、先発投手による100球未満の完封(9イニング以上)を指す。大谷の場合、8イニングを投げ終えた時点で97球だったので、9回裏を3球で終わらせても「マダックス」にはなっていなかった。
「マダックス」とその由来については、こちらで書いた。