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重要文化財によじ登ってVサイン…炎上が尽きない韓国有名人が犯した“軽率すぎる行為”

慎武宏ライター/スポーツソウル日本版編集長
ベネチアのライオン像(写真:アフロ)

韓国の女優ソ・ユジョンに非難の声が集中している。SNSに上げた写真がきっかけだった。

問われる有名タレントたちのマナー

ソ・ユジョンは11月13日、イタリア・ベネチアのサン・マルコ広場にあるライオン像によじ登って、Vサインしている写真をインスタグラムにアップ。そのライオン像は文化財だったという。すると韓国ネット民を中心に、「軽率な行動だ」と集中砲火を浴びる騒動に発展したのだ。

その写真には、注意する現地の職員と見られる女性も写っていたが、ソ・ユジョンは楽しそうな笑顔を浮かべている。

騒動が広がると彼女は「浅はかな行動で大きな失敗を犯した点、心から反省しています」と謝罪したが、有名芸能人のマナーの悪さに世論は呆れ気味だ。

1996年に芸能界デビューしたソ・ユジョンは、美人でモデル並みの長身とグラマラスボディが有名な中堅女優。主演こそ少ないものの、数多くのドラマで名脇役ぶりを披露していた。

その一方で、「整形疑惑」などにもさらされることが多かった。韓国では有名になるとそうした疑惑にさらされやすくなるが、彼女もそんなひとりだった。

(参考記事:大物女優やアイドルも大胆公表!! 整形マスクを告白した韓国芸能界のスターたち)

関連報道には「常識的によじ登ってはいけないとわからないのか?」「私は何も考えていないということを自ら公開している」「誰にでも失敗はある。だけどそれをSNSに上げるのは理解できない」「現地人の冷たい視線を感じないのか」などと、非難コメントが書き込まれていた。

あの“美女スポテイナー”も炎上

文化財に対する軽率すぎる行為、しかも当事者は影響力のある有名人…。なんとも看過できない問題だが、韓国では今年だけでも同じような現象が何度も起きている。

例えば、美女スポテイナー(スポーツ+エンターテイナー)として知られるイェ・ジョンファだ。

誰もが憧れる美ボディをアップしている彼女のインスタグラムは、非常に人気が高いのだが、ある騒動をきっかけに更新頻度が下がってしまった。

(参考記事:“上位1%の神ボディ”を持つ美女トレーナー、イェ・ジョンファのSNSがスゴい!!

去る4月、イェ・ジョンファは韓国・全羅北道で梅の木と撮った写真をSNSに上げたのだが、そこはそもそも立ち入り禁止の場所。さらに、その梅は樹齢100年と推定されるもので、その梅の枝を折って写真を撮ったように見えたのだ。

後にその枝は樹齢100年の梅のものではなく、「撮影用の小道具」(所属事務所)と弁解したが、騒動はなかなか収まらなかった。今回ソ・ユジョンに非難が集中したことで、現在はイェ・ジョンファの過去の行為にも注目が集まってしまっている。

お騒がせタレントも文化財に…

また、5月には同じような理由で、元f(x)のソルリが集中非難を浴びた。

ソルリといえば、たびたびSNSに挑発的な写真をアップする“お騒がせタレント”になっており、元KARAのク・ハラと撮ったツーショット写真をアップしたときも炎上騒ぎを起こしていた。

(参考記事:元KARAク・ハラとf(x)ソルリがロリコンを刺激!? プライベート写真が炎上騒ぎ

が、深刻さはこちらのほうが上だろう。ソルリはメキシコにあるマヤ文明の遺跡チチェン・イツァを訪れ、そこで撮った写真をインスタグラムにアップした。

彼女は写真の中で、顔のような形をした石の遺跡に口付けするようなポーズをとっていたのだが、そこは立ち入り禁止区域であった。事態が発覚すると、「写真を撮るために柵を越えた」とネット民が大騒ぎし、騒動となっている。

“IT大国”を自負する韓国ではそもそもSNSをきっかけにした炎上が起こりやすく、それこそアイドルがSNSで窮地に追い込まれた例も多い。だとしても、文化財に対する軽率な行為は改める必要があるだろう。

影響力のある有名人が起こした騒動だけに、良い意味で多くの人が事態の深刻さを受け止め、そこから教訓を得てほしいものだが…。

ライター/スポーツソウル日本版編集長

1971年4月16日東京都生まれの在日コリアン3世。早稲田大学・大学院スポーツ科学科修了。著書『ヒディンク・コリアの真実』で02年度ミズノ・スポーツライター賞最優秀賞受賞。著書・訳書に『祖国と母国とフットボール』『パク・チソン自伝』『韓流スターたちの真実』など多数。KFA(韓国サッカー協会)、KLPGA(韓国女子プロゴルフ協会)、Kリーグなどの登録メディア。韓国のスポーツ新聞『スポーツソウル』日本版編集長も務めている。

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