移動販売4年。待望の実店舗オープンにファン殺到 厳選素材が紡ぐ『ピュアすぎるアイスクリーム』泉佐野市
4年間の移動販売で多くのファンを獲得したアイスクリーム店があります。
「woodvillage icecream(ウッドヴィレッジアイスクリーム)」。
わたしも取材先で何度か食べたことがあるのですが、その美味しさに衝撃をうけました。
ファン待望の実店舗オープン
「いこらも~る泉佐野」から車で約10分。鶴原にあるお店は、訪れるたびにワクワクしそうな可愛らしい設え。誰が見ても一目で「アイスクリーム屋さん」だと気づきます。
ケーキ屋さんになるのが夢だったという店主の木村さんは辻製菓専門学校を卒業後、ケーキ、クレープ、アイス店などで修行を積み、2020年にアイスクリーム屋さんの道へ。
「ケーキは特別な日に食べるイメージだけど、アイスは年代問わず日々食べられる気軽さがいい」と愛しさを込めて話します。
アウトドア派だという木村さんが、まずチャレンジしたのが「移動販売」。
すぐに店を構える自信がなかったことから、人が大勢集まるイベント会場に出店し、「woodvillage icecream」を知っていただくきっかけづくりからスタート。
「『移動販売』であっても、“アイス目的”で来てくれる人、リピートしてくれる人がいたことがうれしかった」と実店舗オープンの“原動力”ともとれる体験談に気概をにじませます。
和歌山や貝塚、「SENNAN LONG PARK(泉南ロングパーク) 」「永楽ゆめの森公園」(熊取町)など、さまざまな場所で「人×アイス」のやさしさの輪を広げて4年。
待望の実店舗オープンです。
一度食べたら記憶にのこるその美味しさの虜になったファンがいっぱい。
わたしもその中のひとりです。
ピュアすぎるアイスクリーム
そんな木村さんがつくるアイスクリームはどこまでもピュア。
その理由は、徹底した素材選びにありました。
たとえば定番の「山地酪農みるく」は、木村さん自ら高知県の牧場まで足を運び、牛舎を持たず山で自然と共に暮らす酪農方法で育てられた牛たちの “ノンホモ・低温殺菌” 牛乳をセレクト。
ノンホモ牛乳とは、ホモジナイズ(生乳に含まれる脂肪球を小さくする工程)をしていない、より生乳に近い風味が楽しめる牛乳で その美味しさは格別です。
また、季節限定フレーバーで使用する果物は、無農薬・減農薬にこだわり和歌山の「フードセンターイワセ」から仕入れたものを。信頼できる農家さんの一級品が並ぶ、言わば “おいしいもののセレクトショップ” のようなお店なんだそう。
王道の「チョコ」と「抹茶」は、なめらかな素材の美味しさを追求するためにとことんシンプルに。「焙煎と珈琲 織の花。」のカカオ豆からつくられたガーナ産のチョコレートと京都・和束町(わづかちょう)産100%の減農薬抹茶を使用しています。ほかにも「梅」は“収穫から”(今年は不作のため知り合いのカフェから)など、素材選びにかけては どこまでもアグレッシブ。
店内にはイートインスペースもあり、この日は「ハニーバタービスケット」と「紅茶イチジク」(ダブル)のカップをいただきました。
ひと口食べて、まず驚くのが その純度の高さ。素材そのものの味がダイレクトに伝わり、カラダにスッと染み入るような、溶け込むような、ピュアすぎるアイスクリームに感動します。「ハニーバタービスケット」は、ミルクベースのアイスに熊取町産のはちみつと全粒粉ビスケット、焦がしバターをあわせたやさしい味わい。ジェラードのような口どけの良さは、風味豊かだけどさっぱりとしていてどんどん口に運びたくなる美味しさ。
「紅茶イチジク」は、新鮮なイチジクと紅茶のマリアージュが楽しめる季節限定フレーバー。“「アールグレイ」と乳製品は相性が良い”という言葉の通り、上品で深い紅茶の香りとまろやかなミルクがベストマッチ。秋にピッタリなアイスだと感じます。添えられたコーンの欠片も美味しく、なにひとつ物足りなさを感じさせない大満足のひと品です。
「お持ち帰り用」アイスも
ゆっくりおうちで楽しみたい人は「お持ち帰り用」アイスがおススメ。
キンキンに凍ったアイスを保冷剤(1コ無料)と共に持ち帰ることができるから、帰宅後すぐに食べるも〇、冷凍庫に常備しておくのも〇。
レンジで1分温めると表面がやわらかくなり、食べやすくなるそうですよ。
「おいしいね」「うれしいね」が連鎖する店内
取材中、途切れることなく来店するお客さんはみんなうれしそう。
「おいしいね」「うれしいね」が、店内で連鎖しています。
木村さんが真摯にアイスクリームと向き合った4年間を物語るかのようにファンが殺到しています。
フレーバーは季節ごとに変わるため(定番もあります)、年に一度のお気に入りの味を待つ人も。レシピの着想は、“ケーキ屋さん”だった頃の経験が生きているといいます。
たとえば「ピーチメルバ」(桃とラズベリーのお菓子)をつくった経験から「桃とラズベリー」のアイスが生まれ、バニラアイスに米粉クッキーとブルーベリージャムをあわせたことで 限りなく「ブルーベリータルト」に近いアイスも生まれました。その組み合わせは “無限” だと笑顔で語ります。
現在「冬が楽しくなる華やかなアイス」を考案中、と話す木村さん。
コタツに入って食べる“華やかなアイス”。
想像しただけでもワクワクしちゃいますね。
イベント出店も引き続きおこなっているため、店舗営業日は要チェックです。
また、「woodvillage icecream」のアイスはオンラインショップでも購入可能。
営業日、その他詳細は 公式インスタグラムをご確認ください。
日々に寄り添うアイスクリームが紡いだ絆。
生産者の顔を想像し、お客さんの声を響かせながら、これからも木村さんの創作は続きます。
「ピュアすぎるアイスクリーム」は、作り手である木村さんそのものだったのだと、別れ際の素敵な笑顔をみて気づきました。