【泉南市】平日でも客足が途絶えない「街の中華屋さん」。くりかえし食べたくなる“唯一無二の味”の魅力
「今、街の中華屋さんが熱い!」 という記事をよく目にします。
某有名雑誌で特集が組まれるなど、巷ではちょっとした“街の中華屋さん”ブームです。ところで“街の中華屋さん”の定義って何でしょう?
老若男女に親しまれる味、お手頃価格、入りやすい店構えとアットホームな雰囲気。そして、“くりかえし食べたくなる唯一無二の味”も“街の中華屋さん”の大切な要素と言えそうです。
泉南市役所から南へ徒歩3分ほどのところにある「中国料理 克-katsu-」は、そんな“街の中華屋さん”を名乗るのにぴったりのお店。オープンから2年半、平日でも客足が途絶えないほど地域の人々に愛されています。
さりげなく街並みに溶け込んだ店構えは、「中華が食べたい!」と思ったらふらりと立ち寄れそうな雰囲気。
お店にお伺いしたのは、平日の13時頃。土日の混雑時にお邪魔するのは申し訳ないと思い平日を選びましたが、この時間からも続々とお客さんがいらっしゃいます。
このあと、カウンター席も満席に…。
どの席もお客さんでいっぱいです。
スタッフの方にお話をお伺いしたところ、「11時30分~12時の間に一度満席を迎えたんですよ~」とのこと。現在時刻は13時32分。「14時頃まではこんな状況かな~」とおっしゃっていました。すごいですね!
こちらの掘りごたつ式テーブル(6~7名席)にも、つい先ほどまでお客さんがいらっしゃいました。
お客さんがたくさんいらっしゃる中、申し訳ないなと思いながら4名席に座らせていただくことに。
本日の日替わりは、「八宝菜と小えび天のチリソースあんかけ」(850円税込)ですが、実は先日ランチにお伺いした際、あまりのおいしさに食べた直後から「また食べたい!」と思っていたメニューがあるんです。
それは、「マーボー豆腐定食」(850円税込)です。
このマーボ豆腐のおいしさに衝撃を受け、それ以来「中国料理 克-katsu-」の“マーボー豆腐ロス”のような状態になっていました。
“ライス・スープおかわり自由”というのも、いかにも“街の中華屋さん”という感じ!食べ盛りの子どもや、働き盛りの男性にとってはうれしいサービスですよね♪
ランチメニューの他にも様々なお料理があります。「マーボー豆腐」、「スブタ」、「えびチリ」は、その中でも特に人気なのだとか。
どれも良心的なお値段でおいしそうですね!
注文した「マーボー豆腐定食」がテーブルに運ばれてきました。
マーボー豆腐、唐揚げ2つ、ポテトサラダ、サラダ、わかめスープ、お漬物、ごはん。マーボー豆腐は、アツアツの土鍋で提供されるから最後までおいしく食べることができてお得感も◎。
これだけのボリュームで850円(税込)はありがたいですよね。さらに、ごはんとスープはおかわり自由! おなかいっぱい食べることができますよ。
一口食べると、山椒と微かな花椒(ホアジャオ)の香りが口いっぱいに広がります。濃厚な甘みとスパイシーな辛みのバランスが絶妙で、レンゲを運ぶ手が止まりません。巷のマーボー豆腐にありがちな“辛さにギブアップ”することのない味のバランスこそが「街の中華屋さん」のやさしさ。かといって、決して家庭では作ることができない“本格四川味”だから、つい足を運びたくなるのだと思います。そして、なんといっても良心的なお値段とサービス。物価高騰が家計に大打撃を与える中、材料を買って家で作る労力を考えたら、チャチャッと食べに行くことも賢い選択のうちのひとつと言えるかもしれません。なにより、おいしい! このマーボー豆腐を食べて、他にもいろいろ食べてみたくなりました。
オイスターソースが食欲をそそる「八宝菜」は、この一皿でごはんを何杯でもおかわりできるほど濃厚なお味。あっさり八宝菜もいいけれど、個人的にはしっかりオイスターソースが効いたこちらの八宝菜が好みです。食べたばかりなのにまた食べたくなる、そんな「八宝菜」です。
ぷりぷりのエビ香る「エビ蒸し餃子」は、お酒のあてにヒョイとつまんで口に放り込むのがおススメ。わたしは辛子醤油でいただきましたが、ポン酢であっさり食べるのも◎。同じお値段で「フカヒレ餃子」もあるというから驚きです。
大人になって海鮮のおいしさを知りました。飲茶をたのしむのもいいですね。
老若男女に食べやすい「スブタ」。お気づきですか? ひとつひとつの具材が細かくカットされているんです。ツンとした酸味もなく、まろやかでコックリした味は、すべての世代に受け入れられるおいしさです。まわりに添えられたレタスをからめて、シャキシャキとリズムよく食べるとたのしさ倍増。料理は、味、彩り、食感、お店の雰囲気、誰と食べたか、どんな時に食べたかなどのすべての記憶が記録され、想い出となるもの。“街の中華屋さん”のやさしさや配慮は、子ども心にだけでなく、大人になった今も胸に染み入るものがあります。
そんな老若男女に親しまれる“街の中華屋さん”を営むことが長年の夢だったという店主の杉野 克彦さん。この日も厨房で手際よく調理をされていました。
老舗の中華料理店で25年間修行をした後、長年の夢だったという“街の中華屋さん”「中国料理 克-katsu-」を開店。「格式の高くない、誰でも気軽に入れる中華料理店にしたかった」と杉野さんは話されます。
本格四川中華料理店でありながら、子どもからシニアまで食べやすいように味の改良を重ね、八丁味噌から煮詰めて作る甜面醤(テンメンジャン)や、オリジナルでブレンドした豆板醤(トウバンジャン)が味の決め手となり、「中国料理 克-katsu-」にしか出せない唯一無二の味となっているそうです。それにしてもピーク時のお客さんの料理を、たった一人で作られているというから驚きです。提供時間も“数分”とほんのわずか。そのことに驚いているわたしに「25年修行したおかげかもしれませんね。でも、さすがに混雑時はお待たせしてしまうこともありますよ!」と苦笑い。職人気質の方なのかと思いきや、茶目っ気たっぷりの杉野さん。“街の中華屋さん”の店主らしい一面になんだかホッとしました。
カウンターでお食事をされていた方にお声掛けをし、写真を撮らせていただきました。
「あんかけヤキソバ」を食べていらっしゃいました。おいしそうですね~。
杉野さんに客層についてお尋ねすると、「近くでお仕事をされている方や、泉佐野市や阪南市からも口コミで来てくれるんですよ。常連さんも多いです」とのこと。わたしも数名の方にお声がけをさせていただきましたが、“何度も来店しています”という方がほとんど。何度も足を運び、くりかえし食べたくなる「中国料理 克-katsu-」の唯一無二の味は、“街の中華屋さん”にふさわしい“みんなが愛してやまない味” となっているようです。
決して妥協せず、餃子、シューマイ、春巻きなど、一つ一つをすべて一人で手作りしている杉野さん。日によっては売り切れてしまうこともあるそうです。すべての料理はテイクアウトも可能。グループ利用での貸し切りは要相談とのことです。
特別な日に訪れる場所ではなく、日常に寄り添う場所というイメージがある“街の中華屋さん”。
「中国料理 克-katsu-」の唯一無二の味をみなさんもぜひご賞味ください。
【基本情報】
店名:「中国料理 克-katsu-」
公式ホームページ(外部リンク)
住所:〒590-0521泉南市樽井2丁目13-22
Tel:072-442-1319
営業時間:11:30~15:00(ランチ)、17:00~22:00(ディナー)
定休日:木曜 *臨時休業あり
駐車場:あり(道路はさんだ店横に8台駐車可)
取材協力 「中国料理 克-katsu-」店主 杉野克彦様