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【名古屋市】8月3日(土)4日(日)は多奈波太神社へ!江戸時代から続く七夕祭り。縁日&音楽イベントも

まなびと地域情報発信クリエイター(名古屋市)
画像提供 多奈波太神社 氏子総代会

2024年8月3日(土)・4日(日)名古屋市北区金城の多奈波太(たなばた)神社で例大祭が行われます。
8月に行われる例大祭は年中行事で最大のお祭りで、江戸時代から脈々と受け継がれてきた歴史ある七夕行事。
この地域の夏を彩る風物詩です。

多奈波太神社 例大祭 開催概要

七夕と言えば7月7日が一般的ですが、もともとは旧暦の7月7日に行われていた行事。(伝統的七夕と呼ばれる旧暦の七夕は、毎年日付が変わります。)

多奈波太神社もかつては旧暦の七夕に近い8月7日に例大祭を行っていましたが、数年前から地域の方の声を受けて、より参加しやすい8月の第一土・日へと変化しています。

【神事】

前日祭 2024年8月3日(土)午前11時 祝詞奏上
例大祭 2024年8月4日(日)午前11時 祝詞奏上 献幣使参向

画像提供 多奈波太神社 氏子総代会
画像提供 多奈波太神社 氏子総代会

祭りの朝、近隣の子ども達が笹飾りを持って町内を練り歩き、多奈波太神社へ奉納します。
普段は静かで厳かな雰囲気の神社ですが、この日は境内の景色が一変。
鳥居から参道に沿って、色とりどりの短冊が結ばれた笹竹がずらりと並びます。

七夕に縁の深い神社ということで、様々な七夕イベントで書かれた短冊が奉納されることもあり、その数は数千枚に及ぶのだとか。

【縁日】

画像提供 多奈波太神社 氏子総代会
画像提供 多奈波太神社 氏子総代会

子どもたちにとって一番のお楽しみは夜店ではないでしょうか。(両日 18時~20時30分)
金魚すくい・輪投げ・射的・みたらし・かき氷・唐揚げ・ジュース・お茶などの夜店が出ます。
100円~200円というお手頃な価格帯は地元のお祭りならではですね。

また入場無料のコンサートも開催。(8月3日 17時50分~18時30分)
7人のオカリナ奏者が集い、本殿前で演奏するそうです。
境内を包み込むオカリナの柔らかな音色が楽しみです。

【御朱印の頒布】

あまり知られていませんが、多奈波太神社にも御朱印があります。
織姫と彦星、そして天の川が描かれたシンプルなデザインです。
書き置きですが、当日の日付を入れていただけます。
(通常は毎月7日の午前のみ 300円)

氏子総代会会長さんに神社のお話、聞いてみた。

例大祭開催に先立って、多奈波太神社の氏子総代会会長・伊藤さんに神社にまつわるお話を聞かせていただきました。
この辺り一帯は弥生時代の遺物が多数出土し、黒川遺跡、西志賀遺跡など大規模な貝塚があった地域。
多奈波太神社は平安時代中期に編纂された『延喜式神名帳』にその名が記され、千年以上の歴史を持つとされますが、『正確なことははっきりせんけども、もしかしたら2000年くらいの歴史があるかもしれんね』とのこと。(伊藤さん談)

縁結びと安産祈願・子育ての神様

特別に撮影させていただきました
特別に撮影させていただきました

主祭神として祀られる天之多奈波太姫命(天之棚機姫命)は、機織りの神様。
もともと神様の衣を織る巫女だった説があり、水辺の機屋で神様の衣を織り、七夕の前夜に一夜の妻として神様を迎え、身ごもったとの言い伝えがあるのだとか。
経糸と緯糸を織りなす機織りは、まさにご縁結びの象徴ですし、安産祈願にご利益があるというのも頷けます。

『乳イチョウ』 
『乳イチョウ』 

それを裏付けるかのように本殿の東側には珍しいご神木『乳イチョウ』が鎮座しています。
鍾乳石のような瘤(乳垂)が乳房に見えることから健やかで豊かな母乳に恵まれるとされる『乳イチョウ』ですが、樹齢が若いにもかかわらず、これだけたくさん瘤があるのは珍しいのだとか。

縁結び、安産祈願、子育ての神様として地域の信仰を集めてきたというお話も説得力がありました。

江戸時代から続く七夕祭りを次世代に

尾張の名所・風俗などを収めた地誌『尾張名所図会」(江戸時代後期)に当時の様子の記載があることから、少なくとも江戸時代から続いてきた多奈波太神社の七夕祭り。

「かつては賑わいを見せた祭りも、近年関心を持つ方は減っている」
総代会会長の伊藤さんは話します。
そこで、少しでも関心を持ってもらおうと様々な取り組みを行ってきました。

遅咲きの西洋朝顔で、10月ごろが見頃を迎えるそうです
遅咲きの西洋朝顔で、10月ごろが見頃を迎えるそうです

その一つが地域の子ども達との関わり。
近隣の小学校で出張講座を行ったり、校外学習の場として受け入れたり、精力的に関わっていらっしゃいます。
生薬名『牽牛子』である朝顔は、その種子が薬として珍重された七夕の縁起物。
境内南側の朝顔は近くの小学校の児童とともに植えたそうですよ。

氏子総代 榊原さんは広報役として。子育て世代ど真ん中!
氏子総代 榊原さんは広報役として。子育て世代ど真ん中!

そんな活動は徐々に共感を集め、今まで少なかった子育て世代のパパさん、ママさんも氏子総代として参加されるように。
氏子総代=地域の長老の方々、と思っていましたが良い意味でイメージを覆されました。
とはいえ、次世代へ受け継ぐためには、もっともっと地域の方に、特に若い世代に身近に感じてほしいとお話してくださいました。

画像提供 多奈波太神社 氏子総代会
画像提供 多奈波太神社 氏子総代会

地元の小さなお祭りこそ、子供たちの心には原風景として残るもの。
街の伝統文化、未来につなげていきたいですね。

多奈波太神社の例大祭へ、ぜひ足をお運びください。

多奈波太神社  例大祭
日時 2024年8月3日・4日
住所 名古屋市北区金城四丁目13-16

地域情報発信クリエイター(名古屋市)

名古屋市在住。地元がずっと元気であってほしいから、頑張るお店や人を応援しています。日常生活の中で感じられる等身大の町の魅力を発信したいと思っています。

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