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36歳19年目のイ・デホ(ロッテ) 現役生活は「契約があるまでやるだけ」

室井昌也韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表/KBO取材記者
沖縄キャンプでの打撃練習中、笑顔を見せるイ・デホ(写真:ストライク・ゾーン)

ロッテジャイアンツは台湾・高雄での1次キャンプを終え、26日から沖縄で2次キャンプをスタートさせた。そのロッテでひと際、存在感を放つのがプロ19年目、6月で37歳になるイ・デホだ。

2度の三冠王の実績を引っ提げて2012年に日本球界入り。オリックス、福岡ソフトバンクで計4年間プレーし、打点王、日本シリーズMVPも獲得した。16年には渡米しマリナーズでプレー。17年に古巣復帰し、ロッテとは4年契約を結んでいる。年俸25億ウォン(約2億4500万円)はリーグトップだ。

イ・デホは韓国に復帰した2年間で欠場したのはわずか2試合。2年続けて3割、30本、100打点を記録している。韓国での通算本塁打数は296本を数え、300本まであと4本に迫る。

イ・デホはキャンプでの調整について「これまでと同じ、毎年同じようにコンディション維持に努めている」と話し、大きな変化はなく表情は明るい。

30代後半、引き際を意識する年齢になった。しかしイ・デホの考え方はシンプルだ。「何かが出来なくなったら辞めるというのはない。今は来年(2020年)まで契約があるからそれまではやるということ」。

嘉手納球場で行われた練習でのフリー打撃。安定感のある打撃フォームと柔らかなバットさばきで、轟音を上げて米軍機が行き交う空に向け、鋭い打球が飛んでいく。その球質は他の打者とは明らかに違う。

「歳?視力?そういうのは感じない。もし視力が落ちたとしてもその中で打てばいいだけ」。そう話すイ・デホを見ているとこの先、5年、10年と打ち続けるのではないかと思ってしまう。

チームの顔であり4番のイ・デホ(写真:ストライク・ゾーン)
チームの顔であり4番のイ・デホ(写真:ストライク・ゾーン)

ロッテはイ・デホが復帰した17年は3位でポストシーズンに進出するも、昨季は上位を脅かすことなく7位でシーズンが終わった。その原因は駒不足の投手力にある。

「若手にいいピッチャーはいるんだけど10勝するような投手はいない。だから打線がバックアップしなければ」とイ・デホは言う。

チームはヤン・サンムン監督(前LG団長)が2005年以来のロッテ監督復帰。打線は衰えしらずのイ・デホを中心に役者は揃っている。あとは投手陣が守り抜ければ、イ・デホの笑顔は自然と増えるだろう。

ロッテが練習を行う嘉手納球場。ただ28日以降は沖縄各地での練習試合が中心となる(写真:ストライク・ゾーン)
ロッテが練習を行う嘉手納球場。ただ28日以降は沖縄各地での練習試合が中心となる(写真:ストライク・ゾーン)

(関連記事:12球団のキャンプ日程が出揃う 韓国球団との練習試合は23試合

韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表/KBO取材記者

2002年から韓国プロ野球の取材を行う「韓国プロ野球の伝え手」。編著書『韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑』(韓国野球委員会、韓国プロ野球選手協会承認)を04年から毎年発行し、取材成果や韓国球界とのつながりは日本の各球団や放送局でも反映されている。その活動範囲は番組出演、コーディネートと多岐に渡る。スポニチアネックスで連載、韓国では06年からスポーツ朝鮮で韓国語コラムを連載。ラジオ「室井昌也 ボクとあなたの好奇心」(FM那覇)出演中。新刊「沖縄のスーパー お買い物ガイドブック」。72年東京生まれ、日本大学芸術学部演劇学科中退。ストライク・ゾーン代表。KBOリーグ取材記者(スポーツ朝鮮所属)。

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