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峰なゆか、「アラサーちゃん 無修正」大ヒットは“モテる”へのコンプレックス

中西正男芸能記者
“セクシーすぎる漫画家”峰なゆかさん

女性の本質を鋭くエグる漫画「アラサーちゃん 無修正」が47万部のヒットとなっている“セクシーすぎる漫画家”峰なゆかさん(30)。実際に読者とデートに行き、その様子を漫画にする「ぐるなび」内の人気連載「女くどき飯」も女優・貫地谷しほりさんの主演でドラマ化されるなど、今、最も注目を集めている女性クリエイターの1人です。“モテの極意”で大輪の花を開かせた峰さんですが、根っこにあるのは“非モテ”の自分でした。

とにかくモテたい

今は「アラサーちゃん」とか描いてますけど、私、本当にモテるということにコンプレックスがあったんですよね。

正直な話、もともとAVに出るまでは、自分が男性から性的対象に入っている気がしなかったんです。なんとか、そう見られる自分になりたい。その思いでAVに入って、自分が性的対象に入っていることを感じられるようになると、次は恋愛対象になりたい、すなわち、モテたいと思うようになった。そうやって、自分の中の気持ちと現実をリンクさせていくようなことをしてきたんです。

それがある日、知人から「この前、○○君から『峰さんのことが好きなんですけど…』って相談されたんだよね」と言われて、「…あ、そうなんですか」って、話を流したんです。以前の自分だったら、そんな話を聞いたら絶対に色めき立っているはずなのに、その瞬間、自分の中で「エッ、今、私、自分がモテてるという話を軽めにスルーした?エッ、どういうこと?これって、モテてるってこと?」となって…。自分で自分の成長にビックリしたというか。

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それくらい、モテるということに対する意識が強かったので、自分の中にずっと秘めたる思いがあったのかもしれないですね…。

「ラク~に描いてみよかな」

そもそもの話ですけど、私、小さな頃から漫画を描くのが好きで、小学1年とかから自分で「週刊なゆか」みたいな雑誌を作ってたんです。中学時代までは描き続けてたんですけど、10年くらいはブランクがあって、また25歳の頃から描き始めました。

多感な時期に突入したというのもありましたけど、変に思い入れが強すぎたというか、描く以上はきちんとやらなきゃという思いがあったんですよね。原稿用紙にプロ用のGペンを使って描いて、丁寧にスクリーントーンも貼ってということを考えてたんですけど、25歳で全部道具を捨てたんです。もう「さすがにいいか…」と思って。

すると、不思議なもんですね、逆に気がスッと楽になって「ま、ラク~に描いてみようかな」となった。その日のうちにコピー用紙にボールペンで描き始めて、ブログに載せてみたんです。すると、すぐに書籍化のお話がきた。それが「アラサーちゃん」だったんです。何がどうなるか、ホント、分からないもんですよね。

「アラサーちゃん」ができたのは…

思わぬ流れから始まったんですけど、もし自分が漫画を描くとなったら、やっぱり「アラサーちゃん」みたいなものを描きたいという思いだけはあったんです。

というのも、繰り返しになりますけど、モテに対する意識が強かった。だからこそ、モテるためのマニュアル本を見たりもするわけですけど「あまりにもレベルが低い!!」と感じていたんです。“男の話を黙って聞く”とか、そりゃ嫌われはしないかもしれないけど、そこからどう発展させればいいんだと…(笑)。私の周りで聞く話だと、もっとレベルの高いことをフツーにやってる子がいっぱいいるのに、モテ本にはそんなことばっかり…。そんな思いから「アラサーちゃん」ができていきました。

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一方、今回ドラマ化された「女くどき飯」というのは、私との食事デートを希望してきてくださった読者の方と実際にデートをして、そのお店での様子を漫画にするという内容です。ドラマ版は少し設定が変わってて、男性にオクテなライターさん(貫地谷)が毎回いろいろな男性と実在する飲食店でデートをしていくと。初対面の男性と次々デートしていくシチュエーションは同じなんですけど全く違う展開になりそうで、一視聴者として楽しみにしてます。

取材でいろいろな男性と食事に行かせてもらいますけど、意外と、その男性の方々は自分が知ってるお店の中で“一番強いカード”は切ってこないんですよね。最強のお店に連れて行ってうまくいかなかった時のダメージを考えるみたいで「ま、本気のカードを出せば、お前なんてイチコロだけどね…」という余力の見せ方をされる方がすごく多いんです。口説くことをナメてるのかと!!(笑)。私としては「本気を出してます!!」というのを見せてほしいんですけどね…。

今年の目標は…

とかなんとか、エラそうなこと言ってますけど、実は、私自身が、すごくコミュニケーション力が低いんです…。

なので、私の今年の目標は“テレビに出る”ということにしています。ズバッと言っちゃうと、私、テレビに出るのに向いてないんです(笑)。番組に呼んでいただいたら、きちんとコミュニケーションをするしかない。いきなり修業のレベルが高すぎるんじゃないかとも思うんですけど、それくらいしないと治らないだろうなと。モテてることを流した時のように、いつの日か、テレビで朗らかにしゃべってる自分を見ても、気にとめない自分と出会ってみたいです(笑)。

■峰なゆか(みね・なゆか)

1984年9月29日生まれ。テレビ出演などを経て、セクシー女優として活躍。2011年に発売した漫画「アラサーちゃん 無修正」が47万部のヒットとなり、飲食店情報検索サイト「ぐるなび」内の連載「女くどき飯」も貫地谷しほり主演でドラマ化された。ドラマ「女くどき飯」は彼氏いない歴5年のアラサーライター役の貫地谷が、毎回異なる男性と食事に行く中で、理想の男性像を見据える内容。大阪・毎日放送では日曜・深夜0時50分から、TBSでは火曜・深夜1時11分から放送。

芸能記者

立命館大学卒業後、デイリースポーツに入社。芸能担当となり、お笑い、宝塚歌劇団などを取材。上方漫才大賞など数々の賞レースで審査員も担当。12年に同社を退社し、KOZOクリエイターズに所属する。読売テレビ・中京テレビ「上沼・高田のクギズケ!」、中京テレビ「キャッチ!」、MBSラジオ「松井愛のすこ~し愛して♡」、ABCラジオ「ウラのウラまで浦川です」などに出演中。「Yahoo!オーサーアワード2019」で特別賞を受賞。また「チャートビート」が発表した「2019年で注目を集めた記事100」で世界8位となる。著書に「なぜ、この芸人は売れ続けるのか?」。

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1999年にデイリースポーツ入社以来、芸能取材一筋。2019年にはYahoo!などの連載で約120組にインタビューし“直接話を聞くこと”にこだわってきた筆者が「この目で見た」「この耳で聞いた」話だけを綴るコラムです。最新ニュースの裏側から、どこを探しても絶対に読むことができない芸人さん直送の“楽屋ニュース”まで。友達に耳打ちするように「ここだけの話やで…」とお伝えします。粉骨砕身、300円以上の値打ちをお届けします。

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