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今や楽天モバイルの田舎でのデメリットはほぼない、ってホント?

マウスガジェットブロガー

「今や楽天モバイルの田舎でのデメリットはほぼない!」

ってホントなの?

事実です!田舎でのデメリットはほぼありません

楽天モバイルはサービスイン初期のイメージを未だに引きずっている感がありますね。携帯ネットワークの弱さやトラブル等のネガティブな印象をなかなか払拭しきれないようです。

実際、ソフトバンクが繋がらないというイメージを拭いきるのにどれぐらい時間がかかったかを思えば、楽天モバイルへの現時点では誤解に近いネガな解釈もやむを得ない部分もあるかと思います。

残念ながら携帯電話キャリアに関するイメージには人の噂も七十五日云々は当てはまりません。

とはいえ今の楽天モバイルはエリアが狭いとか肝心なとき・ところで繋がらない、というのはほぼ完全に過去のものになったと言っていいでしょう。

ですので、携帯ネットワークに関しては既に「田舎でのデメリットはなくなった」と考えて大丈夫です。

ただし諸々のサービスすべてまで含めて考えると完全に田舎のデメリットがなくなったとは言い切れないのもまた事実でもあります。

このあたりの事情をより具体的に確認していきます。

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今の楽天モバイルのエリアはauそのもの!

まずは携帯ネットワークの面から。

現時点の楽天モバイルのプラン、最強プランでは、エリアと接続性の問題はほぼ完全に解決済みです。

出典:楽天モバイル公式

楽天モバイル自体のネットワークがジャンプアップしたわけではなく、最近見かけなくなっているCMにもあった自社ネットワークによる人口カバー率96%の段階からは徐々に成長している状況でしょう。

その代わり楽天モバイルのネットワークでカバーしきれない場所での、auネットワークとのローミングが大幅に強化されたことがその理由です。

以前のサービス内容ではauネットワーク経由の通信にはかなり厳しい制限があり、各社の小容量プランレベルのデータ通信しか出来ませんでした。これが最強プラン導入時に制限が解除になり、auネットワーク経由でも「通信データ量が無制限」になったのです。

出典:楽天モバイル公式サイト

このため事実上、楽天モバイルのネットワークはauのものと同等になりました。エリア面でも接続性の面でも。楽天モバイルの自社ネットワークの穴はauへのローミングで完全にカバーされるようになったのです。

上で触れた自社ネットワークのカバー率のCMが一切流れなくなったのもこれが理由ですね。本当の田舎の人口がとても少ない地域でも、auと全く同じエリアの恩恵が享受できます。

楽天モバイルのネットワークの経緯あれこれ

さて楽天に繋がりにくい、というネガなイメージがついてしまった経緯などを簡単に見ておきましょう。

独自ネットワークの拡充で苦戦

出典:楽天モバイル公式

楽天モバイルは第4のキャリアとして大きな期待をされるかたちで携帯電話業界に殴り込みをかけてきました。

プランの料金こそ期待を上回るものだったかもしれませんが、自社ネットワークの拡充ではずっと苦戦を続けてきました。

建物の影や中でもつながりやすいプラチナバンドを持たないこともあり、表示上はエリアに入っているはずの場所でも接続出来ないネットワーク上の「穴」を抱えることになりました。

そういった穴が人口密集地域にもそれなりに点在したため、ネガなイメージが染みついてしまったのです。

以前のauネットワークローミングには厳しめの制限が

カバーエリアや上記の接続出来ないネットワーク上の穴の補完のためにauネットワークとのローミングが使われていましたが、最強プラン導入以前はauネットワーク経由の通信データ量にはやや厳しい制限があったのです。auネットワークを経由する通信は無制限ではありませんでした。

また、一時期自社ネットワーク拡充の実態とauネットワークへのローミング終了のタイミングが合わず、接続性が劣化した地域もいくつか出ました。この辺りも繋がらないイメージに繋がっています。

最強プランで激変

その後の最強プラン導入時に通信の接続性の実態が激変します。

出典:楽天モバイル公式

そこまでには自社ネットワークでの人口カバー率も96%を超えていましたが、ここから先の数%が実際には地獄の道のりらしいです。

ですが、楽天モバイルはauネットワークへのローミングの制限を取っ払うことでこれに対応します。最強プランではauネットワーク経由の通信も無制限にすることで接続性の問題をすべて解消してきました。

自社ネットワークの弱さをauネットワークで全面的にカバーする施策を打ったわけです。

これで実質的に繋がらないという状態を完全に解消したのです。

独自ネットワークの拡充も続く

ちなみに楽天モバイルは自社ネットワークの強化も継続して進めています。この辺りの情報を表立って目立つ形に表明することはなくなりましたが、基地局追加などの設備投資は地道に続けています。

その証の一つが念願のプラチナバンド獲得のお話になるかもしれませんね。

出典:楽天モバイル公式

ドコモが提案した「裏技」的な方法で非常に迅速に楽天モバイルは待望のプラチナバンドの電波帯の使用権をゲットしました。

このタイミングは実は楽天最強プラン提供開始後です。まあ、そのお話自体はそれ以前からずっと続けられてはいたのでしょうけれども。

サービスイン当初は自社のネットワークは1.7GHz帯であっても他社のネットワークよりも繋がりやすいんだ、と、自信を持った発言を行っていたのですが、接続性の実態は伴っていませんでした。その辺りが現時点までの苦戦に繋がっています。

自社ネットワークにプラチナバンドを組み込むことで、通信の中の自社ネットワークの利用割合をこれからも増やしていく心づもりなのだと思います。

楽天リンク経由の通話の品質には弱点あり

楽天モバイルの通話関連には弱点があります。

ただしこれは使う地域が田舎かどうかにはほぼ関係がありません。通信の品質やサーバー側の負荷が原因で、どこで利用しても通話品質が劣化するケースがある、という状況がずっと続いています。

問題となっているのは楽天リンク経由の無料通話関連の部分ですね。

この部分の通話はIP電話でもないようで、いわゆる「アプリ通話」扱いとなっている模様です。回線交換式やIP電話など「電話」を名乗る通話にはクリアしなければならない一定以上の通話品質の保証が求められるのですが、アプリ通話にはそういった基準が一切ありません。

音質の劣化、遅延の増大など、アプリ通話には品質上の弱点が必ずついてきます。通話料がかからないこととのトレードオフですね。理解した上での利用が必要です。

現時点の田舎のデメリットと言えそうなのは実店舗関連

現時点の楽天モバイルのサービスまわりで、田舎のデメリットと言えそうなのはこの点。まず間違いなく田舎には楽天モバイルの実店舗・窓口が存在しません。

出典:楽天モバイル公式

今の楽天モバイルのユーザー層ですと実店舗がいらない、いわゆるネット関連のリテラシが高いユーザーがメインでしょう。ですのでこの点が大きな問題になることはなかったのだと思います。

ですが今後、楽天モバイルがさらに大きなシェアを取ろうと思ったらこの点はボトルネックになる可能性が出てきます。年代が上の人ほど実店舗でのサポートが必要な割合が増えるのは間違いありませんし、年齢層関係なくネットでのやりとりだけでは対処し切れないユーザーも必ず存在するのです。

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