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AppleWATCHで新たな誕生日を迎えられた日本人、飯村正彦 AppleEvent冒頭に登場!

神田敏晶ITジャーナリスト・ソーシャルメディアコンサルタント
出典:飯村正彦さん

KNNポール神田です。

2023年9月13日(水)毎年、恒例となったAppleイベントが開催された。

https://www.apple.com/jp/apple-events/

オープニングのビデオで最初に登場したのが、日本の飯村正彦さんの干されたパンツと靴下だった。Appleのイベントで日本人の象徴的なシーンではじまるのは、とても意外だった。

出典:Apple Event
出典:Apple Event

飯村正彦さんのAppleWATCHに パパお誕生日おめでとうの娘さんからのメッセージが届くシーンからはじまる…。

出典:Apple Event
出典:Apple Event

このオープニングビデオは、AppleWATCHのおかげで新たな誕生日を迎える人たちの紹介ビデオだ。

もしも、AppleWATCHを装着していなければ…、ここに紹介された人たちは、次の『誕生日』をむかえられなかったかもしれないというストーリー仕立てになっている。

■不整脈を記録してくれたAppleWATHのデータをPDFで検査後、即手術に

飯村正彦さん、58歳 AppleWATCHで不整脈のデータを検出し、そのデータを不整脈のドクターに見せた瞬間、即手術の必要性がわかり手術を受けた…。

出典:Apple Event
出典:Apple Event

出典:Apple Event
出典:Apple Event

■2023年、飯村正彦58歳、不整脈が完治。株式会社ラック広報担当部長

出典:筆者のインタビューを受ける飯村正彦さん
出典:筆者のインタビューを受ける飯村正彦さん

AppleEventでの、飯村正彦さんの登場に、驚いた…。30数年前からの筆者の知人でもある。キヤノン販売からビデオボードのラディウスNTTデータPwCコンサルティング、セキュリティシステムの株式会社ラックと華麗なビジネスパーソンのキャリアを築きながら千葉でサーフィンを楽しむ。

出典:Apple Event
出典:Apple Event

飯村さんは2017年に突然、心拍数が上がる不整脈を体験したそうだ。ただ、年に数回なので不安に思いつつも、そのタイミングでないと測定できないという悩みを抱えていた。

2019年、日本ではロックで遮断されていたAppleWATCHの『心拍数測定』の機能を求めてニューヨークで『AppleWATCH4』を入手した(日本では『AppleWATCH6』から搭載)。そして、不整脈が発生した時にそのデータをPDFにして、診療医ドクターに持ち込んだところ、即時に手術の必要性を診断され手術を決意した。

その手術の結果、完治に至る。 

おおよそ3年ぐらい前から突然脈拍が速くなり、しばらく続いたあとに突然止まるという症状がありました。突然に始まって突然に止まる動悸の発作で、脈拍は150~200/分。脈拍200ぐらいになると苦しくて動けません。サーフィン中ではなく、着替え終わって安静時に起きることが何度かありました。

自宅から歩いて10分の近所に不整脈クリニックが今週月曜日に開院。普段から記録を取っている心電図を見せたところ、上室性頻拍(じょうしつせい・ひんぱく)という病気でした。

それはApple Watch Series 4の心電図機能で分かりました。心電図が測れると聞いて入手したのが昨年3/1。医者には発作が出たときに心電図を取らないと判断つかないと言われていました。通常だと1週間程度心電計をつけて病気を探すのですが、必ず出るかわかりません。病気を探すのに数か月かかる可能性もあるそうです。Apple Watchをつけていた僕は、発作が起きた時に計測しており、その心電図がビンゴだったのです。

昨日のわずか15分の診察で結果がでたのです。素晴らしいよ、ありがとうApple Watch Series 4!!

治療は不整脈の発生源となるエラー信号を出す心臓の部位を、カテーテルを入れて高周波で焼く焼灼術アブレーション治療で行います。上室性頻拍では命の危険はないということですが、痙攣で気絶する可能性もあるということで、サーフィン中だと溺れてしまうので、一月後の5月20日に手術します。

先月の皮膚がんの発見といい、早期にエラーが見つかるのはラッキーです。

日本では厚生労働省の許可が下りないApple Watchの心電計機能。その許可を出すことで救える命があると実感しました。

2020年4月10日 飯村正彦さんのFacebookより

■突然、Appleからの『誕生日』の撮影協力依頼

出典:Apple Event

飯村さんの、Facebookなどでのこのような手記が、Appleの関係者の目に停まり、誕生日の様子が、取材撮影されることとなった。飯村さんは、CMかなにかと思っていたようだが、突然、今回のイベントで使われるとアメリカから直前に知らせを受けた。

『正直、見ていて、とても驚きました! アップルのイベントの冒頭に自分の干したパンツのシーンからですからね。それでも一人でも多くの人が、自分の体の中に潜んでいるリスクをAppleWATCHで発見することができ、次の誕生日を一緒に祝っていただけるというコンセプトには、とても賛同できました。この喜びを一人でも多くの人に伝えるために誕生日をテーマにしているのは同じ広報部門で働く者としても、よいメッセージの伝え方だなぁと感じましたね』と飯村さんは語る。

詳しい撮影時の詳しいお話は、Appleとの『NDA(秘密保守契約)』とのことでお話をお伺いできなかったのが残念であった

■飯村正彦の『ダブルタップ』は『音声認識メモ』や『CahtGPT』で使いたい…

出典:筆者のインタビューを受ける飯村正彦さん
出典:筆者のインタビューを受ける飯村正彦さん

今回の『AppleWATCH Series9』から親指と人差し指でタップする『ダブルタップ』は、『S9プロセッサー』と『機械学習』、『ジャイロスコープ』や『加速度センサー』、『光学心拍センサー』を組み合わせることによっていろんな事が可能となるのが搭載されますが、飯村さんはどのように使いたいですか?

『そうですね。普段から、音声による自動入力を活用しているので、出先でも、親指と人差し指だけで思いついたアイデアを一気に喋り、そのデータがChatGPTのような生成AIを経由して、自宅についたら、『口語体』ではなく『である調』の文章に整理されて届いているなどできると理想ですね』と語った。

新たなデバイスの進化によって、ライフスタイルが大きく変わる…。このAppleの新製品発表会。

少し地味な発表が多かった、今回の2023年だったが、使い勝手は毎年アップデートされていく。新製品であればあるほどリセールバリューも高いので、使って気に入らなければ、二次流通のメルカリやヤフオク、PayPayフリマ、ラクマあたりでも高価で売却できるので、まずは試してみるための購買はやりやすくなった。

AppleWATCH5以来、遠ざかっていた筆者も、飯村さんとお話をして、久しぶりにAppleWATCH9に戻ってみる気になった

ITジャーナリスト・ソーシャルメディアコンサルタント

1961年神戸市生まれ。ワインのマーケティング業を経て、コンピュータ雑誌の出版とDTP普及に携わる。1995年よりビデオストリーミングによる個人放送「KandaNewsNetwork」を運営開始。世界全体を取材対象に駆け回る。ITに関わるSNS、経済、ファイナンスなども取材対象。早稲田大学大学院、関西大学総合情報学部、サイバー大学で非常勤講師を歴任。著書に『Web2.0でビジネスが変わる』『YouTube革命』『Twiter革命』『Web3.0型社会』等。2020年よりクアラルンプールから沖縄県やんばるへ移住。メディア出演、コンサル、取材、執筆、書評の依頼 などは0980-59-5058まで

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