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ロイヤルズが104年ぶりとなる屈辱の43イニング連続無得点でリーグ記録に並ぶ

菊地慶剛スポーツライター/近畿大学・大阪国際大学非常勤講師
28日のレイズ戦で敗戦投手になったイアン・ケネディ投手(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ロイヤルズが長いトンネルに入り込んでしまった。

 28日のレイズ戦に0-12で敗れ、5連敗を喫した。5連敗は決して珍しいことではないが、この間25日のインディアンス戦で0-4で敗れたのを皮切りに、0-4(26日)、0-12(27日)と無得点が続き、この日の敗北で4試合連続の完封負けとなり、1992年のシカゴ・カブス以来となる不名誉な記録を打ち立ててしまった。

 これまで4試合連続完封負けを喫したのは1913年以降では、今回のロイヤルズを含めてもたった10チームしか存在しない。今シーズンはチーム打率がMLB13位ながら、得点では同24位に沈んでいるロイヤルズのチーム状況を象徴しているような出来事だ。

 それだけではない。24日のロッキーズ戦の2回にブランドン・モス選手のソロ本塁打で得点して以降無得点が続いており、43イニング連続無得点に至っては、1913年にセントルイス・ブラウンズが樹立して以来のア・リーグ記録に並んでしまった。29日のレイズ戦で初回に得点できなければリーグ新記録を打ち立ててしまうのだ。

 レイズ戦後にネッド・ヨースト監督は以下のように語り、現状を嘆いている。

 「こんなことは言いたくないが、ただただ毎日負け方を学んでいるような感じだ。こんな負け方が続けばやはりタフだし、皆が萎えてしまう。失望もするし不満も溜まってくるだろう。ただこの4日間得点できていなくても、皆が最後のアウトまで一生懸命戦ってくれている。自分が選手たちにそれ以上望むことはできない」

 チームは64勝66敗で現在もワイルドカード争いを続けている状況だけに、指揮官も1日も早い打線復活を待ち侘びている。

スポーツライター/近畿大学・大阪国際大学非常勤講師

1993年から米国を拠点にライター活動を開始。95年の野茂投手のドジャース入りで本格的なスポーツ取材を始め、20年以上に渡り米国の4大プロスポーツをはじめ様々な競技のスポーツ取材を経験する。また取材を通じて多くの一流アスリートと交流しながらスポーツが持つ魅力、可能性を認識し、社会におけるスポーツが果たすべき役割を研究テーマにする。2017年から日本に拠点を移し取材活動を続ける傍ら、非常勤講師として近畿大学で教壇に立ち大学アスリートを対象にスポーツについて論じる。在米中は取材や個人旅行で全50州に足を運び、各地事情にも精通している。

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