JR鹿児島本線・東郷駅から西鉄バスに乗り、神湊西口バス停で下車すると、目の前に「玄海旅館」があります。
玄界灘を一望できるこの旅館は明治時代に創業された老舗温泉旅館で、外観にあしらわれた木の格子が趣を感じさせ印象的です。
現在「むなかた地魚茶漬け祭り」が開催されていて、期間限定で「あなご茶漬け」が各飲食店でいただけます。
今回、玄海旅館のお食事処「魚匠玄海（うおしょう げんかい）」でいただくことに。
あわせて「玄海活けイカの姿づくり」も堪能させていただきました。

◇「玄海旅館」の外観

神湊海水浴場が目の前に広がる老舗旅館「玄海旅館」は、外観に木の格子があしらわれており、正面玄関も格子戸といった風情ある佇まいを見せています。

格子戸の上には天然木の一枚板に「玄海旅館」と刻まれた威厳ある看板が見えます。

店舗前に西鉄バス神湊西口バス停があり、車がなくてもバスを利用して来ることもできますが、道路をはさんだ向かい側には無料の駐車場があり２０台止められるので車でも安心です。

◇エントランスからロビーへ

エントランスでは靴袋が準備されていて、席まで持ち込めるので帰りに迷う心配がありません。

右手の「受付 会計」のカウンターでは、すでにランチタイムを過ぎていたこともあり、来店客の対応でいそがしそうです。
そんな中、取材の申し込みにも快く応じていただき、スタッフの親切な応対に恐縮しました。

席に案内されるまでの少しの間、ロビー周辺を拝見。
宮大工の匠の技がみられる天井、格調高い調度品をしつらえた空間に、老舗旅館の風格を感じます。

玄界灘の絶景が一望できる全面ガラス張りの大きな窓からは、だれもが抜群の開放感を味わうでしょう。

左手の出入り口から砂浜に降りられるようになっています。
目の前の神湊海水浴場で海水浴など夏の海を楽しんで、ゆっくり宿泊できればきっと素敵だろうなと思いました。

◇お食事処「魚匠玄海」

スタッフから案内され２階の客室へ。

通された大広間は全席テーブル席になっています。

間近に玄界灘が感じられる明るく広々とした座敷には、どっしりとした格調高いテーブルセットがしつらえられていて、高級感があふれています。
すでに客席はほぼ埋まっているようです。

◇ランチメニューいろいろ

玄海旅館でいただくのは豪華な懐石料理といったイメージが強いですが、ランチメニューでは茶漬けや丼もの、ご膳ものがとてもリーズナブルにいただけるようです。

もちろんぜいたくに海の幸を味わえる豪華なメニューもそろっています。

宗像市内のあちこちで「むなかた地魚茶漬け祭り」のポスターが見られます。

期間限定で宗像あなごを使用した「あなご茶漬け」が各飲食店で提供される7月20日（土）～8月31日（土）の期間「魚匠玄海」でもいただけるので、迷わずにオーダーしました。

◇「あなご茶漬け」をオーダー

オーダーした「あなご茶漬け（すべて税込み1,980円）」はとても豪華で、天ぷら・茶わん蒸し・汁物・香の物がセットになっています。

メニューに書かれていた「茶漬けの楽しみ方」を参考にしながら順番に味わっていきます。

初めに鮮度抜群のあなごの刺身を塩でいただきますが、その歯ごたえと味の良さに海苔ソースの香りが口の中で調和して絶妙のおいしさです。

次にあなごをご飯に乗せて、ゴマ醤油をかけて「あなご丼」にしていただきます。
刺身のあなごとは味わいが変わり、温かいご飯に乗せてゴマ醤油をかけると、その香ばしさに一層風味が引き立てられるようです。

最後は刺身に添えられていた薬味とあられを加えて出汁をかけ「あなご茶漬け」にしていただきます。

美しく彩られた器にあつい出汁をかけると、あなごの身が少しふっくらとして食感が変わり、また違ったおいしさが味わえました。
同じあなごを3度にわたって味を変え、おいしさを楽しめるこのメニューは、お得感満載です。

＊天ぷらや茶わん蒸しも

季節の野菜やエビ、あなごの天ぷらも申し分のないおいしさ！

茶わん蒸しに汁物も言うまでもなく出汁のおいしさを味わいながらすっかり完食し、ゴージャスなランチタイムを過ごしました。

◇「玄海活けイカの姿づくり」

今回、思わぬサプライズで「玄海活けイカの姿づくり（3,300円）」を提供いただき、試食させていただきました。

鐘崎漁港でとれた新鮮な活けイカは、歯ごたえ抜群で噛むほどに強い甘みが感じられて、言葉にはならないおいしさです。
「姿づくり」に盛り付けられたイカは美しく、目も舌も喜ばせながら満足ゆくまでゆっくりと味わいました。

あと造りは「塩焼き」または「天ぷら」にしていただけますが、今回は「塩焼き」をお願いして、レモンをしぼりかけていただきます。
刺身とはまた違った歯ごたえの良さと香ばしさが味わえて「絶品！」の一言です。

神湊は渡船ターミナルから大島にわたるフェリーが運航されていて、この時期たくさんの人がおとずれます。

ターミナルに近い神湊海水浴場で夏の海を楽しむ人々をながめつつ「玄海旅館」を訪ねました。

老舗旅館の格調高い雰囲気の中で、玄界灘の海と島々をそばに感じながら、一つの素材を幾通りもアレンジしておいしくいただく料理を体験できたのは至福の極みです。

宗像神湊の老舗宿「玄海旅館」のお食事処「魚匠玄海」で、新鮮な海の幸をリーズナブルなランチで味わってみてはいかがでしょう。