Yahoo!ニュース

日経平均株価が過去最大の下げ幅に #専門家のまとめ

久保田博幸金融アナリスト
(写真:つのだよしお/アフロ)

8月5日の東京株式市場では日経平均が4451円の下落となり、1987年10月20日のいわゆるブラックマンデーでの3836円の下げを上回り、過去最大の下げ幅となった。2日の米国株式市場でインテル・ショックとも呼ばれたインテルの株価急落などからハイテク株が売られ、ナスダックやダウ平均が下落。円高も進行したことで、5日の東京株式市場は大きなポジション調整売りが入った。

ココがポイント

▼5日の東京株式市場では4400円を超える急落となった。その要因とは

「株価 過去最大の値下がり ブラックマンデー超え“4つの要因”(NHK)」

▼東京株式市場はパニック売りとなり、日経平均は年初からの上げが帳消しとなった

「日経平均は3日続落、過去最大の4451円安 米景気懸念や円高でパニック売り(ロイター)」

▼日経平均は過去最大の下げ幅となるとともに、下落率は12.4%と過去2番目となった。鈴木財務大臣は、冷静に判断をしていただきたいと呼びかけた

「日経平均“過去最大”の下げ幅、市場に動揺広がる 鈴木財務大臣「新NISAは長期・積立・分散投資の重要性を考慮して冷静に判断を(ABEMA TIMES編集部)」

エキスパートの補足・見解

2日に日経平均はブラックマンデーに次ぐ下げ幅となっていたが、5日はそのブラックマンデーの下げ幅を超える下落となった。リスク回避によるポジション調整売りが入った。ドル円は一時141円台と円高も進行、債券先物は2円を超える上昇となりサーキットブレーカーが発動、日経平均先物でもサーキットブレーカーが発動した。NHKの記事にもあったが、いくつか複合的な要因が重なったことが要因か。ただし、NHKの記事の要因とされる円高であるが、日銀の利上げがその一端ではあるものの、米長期金利の大幅な低下のほうが影響は大きかった点も指摘しておきたい。5日のニューヨーク市場の動向にも注意したい。

金融アナリスト

フリーの金融アナリスト。1996年に債券市場のホームページの草分けとなった「債券ディーリングルーム」を開設。幸田真音さんのベストセラー小説『日本国債』の登場人物のモデルともなった。日本国債や日銀の金融政策の動向分析などが専門。主な著書として「日本国債先物入門」パンローリング 、「債券の基本とカラクリがよーくわかる本」秀和システム、「債券と国債のしくみがわかる本」技術評論社など多数。

牛さん熊さんの本日の債券

税込1,100円/月初月無料投稿頻度:月20回程度(不定期)

「牛さん熊さんの本日の債券」では毎営業日の朝と引け後に、当日の債券市場を中心とした金融市場の動きを牛さんと熊さんの会話形式にてお伝えします。昼には金融に絡んだコラムも配信します。国債を中心とした債券のこと、日銀の動きなど、市場関係者のみならず、個人投資家の方、金融に関心ある一般の方からも、さらっと読めてしっかりわかるとの評判をいただいております。

※すでに購入済みの方はログインしてください。

※ご購入や初月無料の適用には条件がございます。購入についての注意事項を必ずお読みいただき、同意の上ご購入ください。欧州経済領域(EEA)およびイギリスから購入や閲覧ができませんのでご注意ください。

久保田博幸の最近の記事