空手家の清水希容さんを講師に迎えた「ミズノビクトリークリニック」が、2024年12月21日（土）、香陵アリーナ（沼津市総合体育館）で開催されました。このイベントでは、小学生からシニアまでの空手経験者が、清水さんによる実技指導を受けました。

会場には3面のコートが設けられ、60名の定員で募集されたこのイベントには多くの応募が集まりました。抽選に漏れてしまった方もいましたが、清水さんのご厚意で一部の方が急遽参加することができました。

クリニックの冒頭には清水さんによる演武「オヤドマリノバッサイ」が披露され、会場全体がその圧倒的な技術と気迫に引き込まれました。

突き技の４つのポイントを学ぶ

実技指導では、空手特有のウォーミングアップを行った後、基礎練習として「突き」の技術を学びました。今回は「いいバランスで技が強くなること」「肘を下向きにすることで、無駄な動きがなくなること」「肩を意識した動きが、スピードを増すこと」「前屈姿勢では後ろ足を曲げないこと」の4つのポイントを教わりました。どれも体感して大切さが理解できるものであり、とても分かりやすいものでした。観客席で見学していた空手未経験者も、思わず突きを練習してみたくなりました。

清水さんは「今はできなくても大丈夫。道場に帰って毎日一つずつ意識しながら練習してください。なんとなく練習しているだけではもったいないですよ」と、参加者たちにアドバイスしました。

「今日の自分のベストをどれだけ出せるかが大切」

実技指導後の質問コーナーでは、メンタル面に関するアドバイスも行われました。

もともとメンタル面の弱さを感じていた清水さんは「緊張や不安がダメだと思うことをやめました。緊張するのは、それだけの準備をしてきた証拠であり当たり前のこと。ゾーンという言葉がありますが、程よい緊張がある状態が良い状態、緊張をどう楽しめるかが大切です」と伝えていました。さらに大事な試合の日とコンディションのピークを重ねるのはとても難しいので「今日の自分のベストを、どれだけ出せるかの方が大切です」とアドバイスしていました。

ミズノビクトリークリニックは、トップアスリートを講師に招き、地域スポーツの振興やスポーツの楽しさを伝えることを目的としています。トップスポーツと地域スポーツの融合を目指し、2023年には同じ香陵アリーナで、栗原文音さんを講師に迎えたバドミントンのクリニックも開催されました。

香陵アリーナ（沼津市総合体育館）
静岡県沼津市御幸町15-1