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【京都市】東山区 「六道の辻」の『西福寺』弘法大使空海作で檀林皇后ゆかりの子育て地蔵が有名!

高津商会RICALIFE&文化芸術☆プロデューサー/ジャーナリスト(京都市)

「六道」とは、仏教でいう「地獄・餓鬼・畜生・阿修羅・人間・天上」をいいます。

『六道の辻』は古来より“あの世の入口”といわれると言われており、六道へ通じる道の分かれる所と信じられてきました。

幽霊子育飴本舗の店の斜め前に、「西福寺」があります。

その『六道の辻』にある『西福寺』は、弘法大師空海(774~835)さんが、鳥辺野の無常所の入口にあたる地に「地蔵堂」を建てたことからと伝わります。

空海が自作の「土仏地蔵尊」を祀ったことに始まるそう。

「西福寺」の正式な名前は、桂光山敬信院。

山号は桂光山、ご本尊は阿弥陀如来です。

お寺の入り口にいらっしゃる布袋様が子供たちを笑顔にしてくれます!

境内に入ると、「子育地蔵尊」がいらっしゃいます。

また御手水のある場所には、不動明王がいらっしゃいました。

花天井が有名な「西福寺」さん。

真言宗開祖の弘法大師空海さんにより開基された「西福寺」ですが、今は浄土宗だそうです。

8月9日には、特別に僧侶による絵解き解説が行われていました。

「西福寺」には「六道絵(地獄絵)」があり、平安時代の壇林皇后を描いたといわれる江戸時代初期の「九想図絵」も特別に掲げられていました。

第52代・嵯峨天皇の皇后橘嘉智子さまであった壇林皇后が、自らの遺体を死後使って、死生観を伝えてほしいということで、描かれたと伝わる「九想図絵」。

捨てられた遺体が変化していく様子を9つの段階に分けて描かれています。

高貴な位の皇后ですら、死後はうじ虫が湧き、鳥や動物がその体を啄み、髪の毛と骨だけになってしまい、名前の書かれた石碑が建てられてもそのうち、人の心からも忘れられてしまう存在だということを描いているという説明を受けます。

「六道絵(地獄絵図)」が残る「西福寺」では、8月上旬の3日間だけ公開されます。

「地獄絵図(六道十界図)」では、地獄絵の真ん中に、「心」という一文字が見れます。

また、この絵には、人の一生の人生を表している山、そして修験道のように寺も神社も同じように人の生き方の教えを説くものという説明を受けました。

「熊野古道」参拝を促すように描かれています。

姪や甥もかなり興味深く僧侶の話を真剣に30分以上も聞いていました。

こういう教えが大切なんだなぁと改めて思いました。

私たちが今を「生きる」ことは、ご先祖様たちがあの世でより良き場所にいれるように、徳を積むことだと学びます。

また「お盆」の本来の意味を学びました。僧侶による説明を受けることでまた違うお盆を迎えれることに感謝です。

日本、そして京都の深い「お盆」の本来の意味を思いながら今年は過ごしたく思います。

西福寺
〒605-0001
京都市東山区松原通大和大路東入二丁目轆轤町81
TEL 075-551-0675

LIFE&文化芸術☆プロデューサー/ジャーナリスト(京都市)

京都で生まれ育つ。世界各地を周遊、欧米中心に20年ほど滞在し京都に帰還。日本のコアな伝統文化や芸能、神社仏閣や裏歴史、催事らを国内外の旅サイト・雑誌・新聞で執筆。経験に基づく“陰謀説”の電子書籍出版あり。フォトジャーナリスト、写真映像家、音楽・イベントプロデューサー、特殊ツアープロデュース・ガイドから日本庭園庭師までマルチに活躍。日本映画の発祥時より美術に携わってきた”ジャパニーズハリウッド”京都太秦にある老舗『髙津商会』にて映画・美術装飾・アート&エンタメ、海外事業に携わりつつ伝統文化・芸能などに関わる史実や古美術らについて勉強中。『京愛』や『日本愛』を深め世界進出を夢見る毎日。

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