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目黒の人気店「やきとり阿部」が日曜・月曜限定で屋号を変えて営業!レバーなど内蔵ネタも食べやすい!

今回冒険するのは、東京都品川区の「焼鳥のぶ」。この6月にオープン。「鳥しき」の流れを汲む人気店「やきとり阿部」が、定休日の日曜・月曜限定で屋号を変えて営業する焼鳥屋だ。

ストップと声をかけるまで焼鳥を堪能

目黒駅を東口に出て徒歩2~3分。七宝柄が爽やかな暖簾が目印だ。屋号を変えたといっても焼鳥の"中身"に違いがあるわけじゃない。「やきとり阿部」が「鳥しき」の流れを汲むように、「焼鳥のぶ」でも「おまかせストップ」で焼鳥を楽しめるわけだ。

「おまかせストップ」の焼鳥は文字どおり、大将にストップの声をかけるまで串が供されるスタイル。当然、肉も内臓も野菜もあるわけだけど、事前に苦手な食材があるかどうか聞いてくれるので、そこは安心。焼鳥ビギナーにとっては、こういう店の方が楽だったりするのかもしれないな。

1本目は「ほむっ」とやわらかなさび焼き

さび焼き
さび焼き

うずらの玉子
うずらの玉子

まずは大定番のささみのさび焼きから。ふっくらとした火入れで、芯温もほのかに温かい。伊達鶏をはじめ若い鶏のささみは本当に食べやすい。後味は軽やかで、それこそ何本でも食べられそうなくらいだ。

続くうずらの玉子はもちろん、とろっとした半熟で。焼鳥屋に来たのだから肉と内臓ばかりでも構わないのだけど、こういううずらの玉子はつい食べたくなる。

定番のかしわになす、ハツ

かしわ
かしわ

「かしわです」と差し出されたのは、おまかせストップの店では大定番のネタ。もも肉をミルフィーユ状に打ち、キリッとしたタレをからめて香ばしく、ふっくらと仕上げている。

強烈な個性があるわけじゃないけれど、何度食べても飽きのこないネタ。かしわに東京焼鳥の面影を感じる人は少なくないと思う。

なす
なす

ハツ
ハツ

ハツは開いて串打ち。表面はパリッとさせつつ、中はみずみずしく、うまみを閉じ込めたいい仕上がり。いいね。ハツ特有のくさみもまったくなく、これなら「内臓ネタが苦手で……」と敬遠していた人も問題なく味わえるはずだ。

ししとう
ししとう

ザクッとした歯ざわりのやげん軟骨

やげん軟骨
やげん軟骨

「焼鳥のぶ」のようなおまかせストップの店で楽しみにしているネタの一つが、やげん軟骨。胸の骨の先端にあるやわらかい軟骨部分で、その形が漢方薬をすり潰す「薬研」に似ていることから名付けられたらしい。

このネタ自体は大衆店でもよく出されるのだけど、職人の焼きの腕が問われるところ。ザクッとした軟骨の歯ごたえとむちっとした肉の弾力は、ちゃんと焼ききらないと良さが出てこないんだ。塩もパチッと決まって、いい塩梅。

口直しの鬼おろし
口直しの鬼おろし

レバー
レバー

レバーはしっとりとして、まったくくせがない。焼鳥屋で苦手な食材を聞かれたときにレバーと答える人は多いと思う。パサついて特有のえぐみが前面に出てしまったレバーを食べたことがあると苦手意識をもつのは当然のこと。

ここのレバーはそうしたネガティブな面が見えてこないので、誰にも食べやすいはずだ。苦手なネタを克服するなら、いいネタと出合うしかないもの。

オクラ
オクラ

サクサクと小気味よい「ずりへた」

ずりへた
ずりへた

「ずりへたです」と差し出されたのは、他の焼鳥屋では「えんがわ」と呼んでいるネタ。砂肝をトリミングする際に出るやわらかい部分だけを集めて打った、まさに希少部位といえるネタだと思う。

このサクサクと小気味よい歯ざわりがたまらないんだ。ビールの友にもうってつけ。まさか出てくると思わなかったから、これは嬉しいサプライズ。

ふりそで
ふりそで

つくね
つくね

そぼろ丼
そぼろ丼

気付けば10本くらいはペロリと食べられてしまうのが、おまかせストップのすごいところ(怖いところ?)。つくねを食べ終わったところで「あと3本でストップで」と声をかけた。15本も食べれば充分満たされているのだけど、「最後に何か食事をお出ししますか」と声をかけられた。

そうなると、食べたくなってしまうのは食いしん坊の性。鶏そばや卵かけごはんなどもあるなか、ド定番のそぼろごはんで締めくくった。もう、満腹。

「やきとり阿部」の定休日の日曜と月曜だけに暖簾を上げる「焼鳥のぶ」。弟子の育成も見据えての営業なんだろうけど、目黒界隈は日曜に休を取る店も多いだろうから、店にとっても客にとっても"おいしい話"に違いない。着実に腕を磨き、いい職人になっていくのだろうな。

▼冒険のおさらい

①「やきとり阿部」の味がそのまま

②日曜と月曜日だけの限定営業

③内臓ネタは誰にも食べやすい

店舗情報
【店名】焼鳥のぶ
【最寄り駅】目黒駅
【住所】東京都品川区上大崎3-3-4
【予約】050-5494-5037
【定休日】火曜~土曜
【串のアラカルト】なし
【コース(セット)】おまかせストップ
【鶏メモ】伊達鶏

毎週、焼鳥三昧! 焼鳥を斜めに逆さ撮りする〝ヤキトリスト撮り〟は元祖にして名刺代わり! 「焼鳥は串柄、人柄」をテーマに、大衆的で気兼ねない町焼鳥から、鶏にこだわり1本1本に心血を注ぐ専門店まで焼鳥まみれの日々を送っています。焼鳥好きの方、フォローよろしくお願いします!

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