レモンの複雑な苦味を表現した「ピエール・エルメ」のレモンのチーズケーキを実食
店舗のロゴが「ピエールエルメ」とカタカナで書かれた店で「レモンのチーズケーキ」を食べてみました。
カタカナ表記の「ピエール・エルメ」は「PIERRE HERMÉ PARIS(ピエール・エルメ・パリ)」とは別ブランドです。
系列ではありますが違うブランドです。コンセプトが異なります。
「ピエール・エルメ」は、フランス人パティシエのPIERRE HERMÉ(ピエール・エルメ)氏が"日本のすばらしいものを世界に発信する"をコンセプトにピエール・エルメ氏がオープンしたブランドです。
本場のフランス菓子を届けることをコンセプトにしているPIERRE HERMÉ PARISに対して、「ピエール・エルメ」は日本で採れる食材を使った商品が並びます。私が訪問した店舗は主にスイーツを販売する店でしたが、店舗によっては調味料や惣菜、弁当も販売しているようです。
現在は13店を展開しており、カフェ併設の店舗も多くあります。今回は小田急新宿の地下にある対面販売の店舗を利用しました。
そんな「ピエール・エルメ」で販売しているレモンのチーズケーキです。
値段は564円です。
四角い、バータイプのチーズケーキです。今回は撮影のためにお皿に出していますが、お皿に出さずに手に持ったまま食べることもできそうです。
土台のスポンジ生地とその上にレモンピール、もしくはドライレモンでしょうか、コリッとした食感のものが入っています。
本体のチーズケーキは滑らかな舌触りで、柔らかく乳製品の風味がふわっと感じられます。いわゆるニューヨークチーズケーキのような、サワークリームとクリームチーズを混ぜたような優しい風味です。
何より印象的なのがレモンの味です。酸味はもちろんですがはっきり苦味があります。しかも単に苦いだけではなく、深みのある苦味というか、複雑さがある苦味を感じられるのです。
これまで色々な店でレモンを使ったチーズケーキを食べてきました。特に夏はレモンを使ったチーズケーキが急増するので、ここ最近は食べる機会が多くありました。しかしここまではっきり苦味を表現し、さらにそこに複雑さがあるチーズケーキを私は食べたことがありません。
はっきり言って好き嫌いが分かれると思います。「レモンの味をここまで感じさせてくれて嬉しい」という人がいる一方で「苦味が強い」と感じる人も確実にいると思います。
そんな思い切ったチーズケーキを作り、そして販売できるのもピエールエルメだからこそでしょう。値段は決して安くはありませんが、ぜひ一度食べて見てほしいです。「ピエール・エルメ」という店のスタンスというか、あり方という、目指しているものが体験できます。