被災地でいらなかった物とは? 千羽鶴、寄せ書き、古着、腐りやすい食品など
東日本大震災で被災した人たちが、“被災地でいらなかった物”をそれぞれ『Twitter』でツイートしたものがまとめられていたので紹介します。
#被災地いらなかった物リスト まとめ - Togetter(2013/11/03)
ボクは街頭で募金をしただけで何も送らなかったのですが、「なるほど」と納得させられるものばかりでしたのでジャンル別にいらなかった物をまとめてみました。
気持ち系
まずは「頑張って」という“気持ち”を被災者に伝えたいがために送られてきた“いらなかった物”です。
・千羽鶴
・寄せ書き
・プロ野球選手のサインボール
・地域再生案、提案書
千羽鶴、寄せ書きなど、「被災地の人たちを勇気づけたい」という気持ちは大切ですが、あまりにも多くの数が送られており、さらにその“気持ち”が詰まっている分、処分(取り扱い)に困るものだったようです。
被災直後などは気持ちよりも物品の方が大事ですので、千羽鶴や寄せ書きを贈りたいのであれば送り先に確認を取ってから行う方が良いでしょう。
また、個人で大事にしているサインボールも現地の人には必要ありませんし、地域再生案なども必要ないものです。
これらのものは善意で送られてきているだけに被災地としても困るようです。
ないよりマシ系
次は「現地には物がないだろうから……」という思いで送られてきた“いらなかった物”です。
・古着
・使用済みのレジ袋
・古い薬
・賞味期限切れの保存食
・海外の食品
一番多かったのは古着でした。被災した当日、翌日など被災直後は“ないよりマシ”でしょうが、その後は落ち着いてくるため古着の山ができるようです。
また、送られてくる服のサイズもバラバラであり、まとめられていても量が個人レベルのため被災者へのまとまった配布が難しく、なかにはあきらかに汚れているものを送ってくる不届き物もいたそうです。
古い薬、賞味期限切れの保存食は、自分だったら使いたいか、食べたいかを考えれば分かると思います。海外の食品も同じですが、こちらはパッケージが外国語で成分表が読めないため、アレルギー物質の見分けが困難とのことです。
現地のことを考えていない系
最後に現地のことを考えていないと思われる“いらなかった物”です。
・生鮮食品
・調理済みの食品
・地デジ非対応の大型ブラウン管テレビ
・60ヘルツ専用の電化製品(東日本と西日本では商用電源周波数が異なる)
・本(震災直後)
被災地に送られた生鮮食品や調理済み食品はとにかく腐るとのことです。配布前に腐ったり、中身が食品とは分からず、気付いたら悪臭を放っている段ボールもあったとか。
また、現地で使えない電化製品や本などは、もはや自分でもいらないものを送ったと考えて良いレベルでしょう。東北で被災した人に九州の観光ガイドブックなど送ってどうするのでしょう。そのままたき火の焚き付けになったそうですが……。
もちろん被災から半年、1年と経ったときであれば本はそれなりの娯楽として役立つかもしれませんが、少なくともあのとき必要だったのは本ではないと思います。
なお、“いらなかった物”じゃなくて“役に立った物”が知りたい方は、以下のハッシュタグをチェックしていくと良いでしょう。
まあ被災直後以外は物を送るよりも、それを売ったお金や物を買って送るつもりのお金を送った方が全体の役に立ちます。
もちろん、お金を送るのでは気持ちがこもらないと感じられる方もいるでしょうが、助けたいのであればお金を送ってあげてください。日本赤十字社などに送られた義援金のうち、96%が被災者へ無事に配布されています。
日本赤十字社等義援金配付状況(H25.2.28)(※PDF)
やっぱり世の中銭なんです。