Yahoo!ニュース

自民党総裁選候補の税務公約、当選後の増税・減税はどうなる? #専門家のまとめ

高橋成壽お金の先生/C FP/証券アナリスト/IFA
自民党総裁候補 小泉進次郎氏(左)(写真:アフロ)

2024年9月27日に投票が行われる自民党総裁選挙。各候補者が独自の政策を発表するなかで注目を集めているのが税金に関する公約です。増税、減税、増税ゼロ、全員確定申告まで、珍しく多様な公約となった課税面をまとめます。国民に投票権はありませんが、誰が総裁になるかで今後の国の財政状況と課税方針が決まりますので、楽しみながら総裁選挙を見守りましょう。

ココがポイント

河野氏は記者会見で、全国民が確定申告する仕組みについて、所得情報を国が一元的に管理し、必要な人に対象を絞って迅速に支援できると訴え
出典:読売新聞オンライン 2024/9/6(金)

茂木敏充幹事長(68)は7日、総裁選で掲げる「増税ゼロ」政策を巡り、財務省の体質を「税率をアップしないと税収は上がらない考え方だ」と批判
出典:毎日新聞 2024/9/7(土)

石破茂元幹事長は2日のBS日テレ番組で、首相に就任した場合の金融所得課税の強化について「実行したい」と述べた
出典:日本経済新聞 2024/9/2(月)

小泉進次郎元環境相は4日、スタートアップ(新興企業)の育成に向け、税制優遇措置の創設を検討する考えを表明
出典:産経新聞 2024/9/4(水)

エキスパートの補足・見解

今まで増税一辺倒と感じられる政府の税制方針がここにきて細分化しました。税制方針は例え誰が総裁になったとしても党が分裂するような要素がなく、改憲などと異なり、政党運営においては平和に議論がしやすい論点なのかもしれません。

ただし、私達国民にとっては増税、現状維持、減税では体感がかなり異なります。今回の総裁選では即解散総選挙とはならないでしょうから、自民党側としても選挙に影響のない範囲で、観測気球を打ち上げてどの税制が人気・不人気なのかを確認できる利点があります。

この点は、野党である立憲民主党が消費税に言及しているのとは対照的です。政権与党だからこそ、今後の日本の成長戦略をどのように描くかを考えているであることが想像されます。

個人的には税金だけでなく、社会保障も一体的に見直す必要がありますから、茂木幹事長の方針が現状に合っているといいますか、現実的ではないかと思います。皆様は、どう考えますか?

お金の先生/C FP/証券アナリスト/IFA

日本人が苦手なお金を裏も表も解説します。お金の情報は「誰がどんな立場から発信したのか見極める」ことが大切。寿FPコンサルティング、ライフデザインセンター代表。無料のFP相談・IFA相談マッチングサービスとして「ライフプランの窓口」「住もうよ!マイホーム」「アセマネさん」を運営。1978年生神奈川県藤沢市出身。慶応大学総合政策学部卒業後、金融関係のキャリアを経て有料FP相談を開始。東海大学では非常勤講師として実務家教員の立場から金融リテラシー向上の授業を担当。連載:会社四季報オンライン。著書:ダンナの遺産を子どもに相続させないで。メディア出演、メディア掲載多数。

高橋成壽の最近の記事