パリ五輪メダルの劣化問題「空気に触れる時間が長いと変色やくすみも。湿気は大敵」 #専門家のまとめ
五輪が開催されるたびに話題になるのがメダルの劣化問題。パリ五輪でも数人のメダリストが数日後にメダルの光沢が失われたり、くすみができていることをSNSなどで取り上げていた。メダルの品質、保管、価値についてまとめてみた。
ココがポイント
▼銅メダルの劣化を伝えたスケートボードのヒューストン。エッフェル塔の一部の金属を使用、高級ジュエリーブランド「ショーメ」がデザイン
・「光沢がなくなり高品質ではない」と苦情が出た パリ五輪メダルの“不良品”疑惑に組織委員会が鑑定後に交換に応じる姿勢を明かす(RONSPO)
▼バドミントン男子シングルスのビクトル・アクセルセンがXを更新。東京五輪とパリ五輪の“金メダル比較動画”を公開
▼メダルは金属のため空気に触れる時間が長いと変色とくすみの恐れがある。湿気にも弱いため保管には室温調整が重要になる
・マニュアル残せぬ五輪メダル 技術の極み、5千個完成へ(朝日新聞デジタル)
▼東京五輪は1年延期でメダル保管の問題が浮上「銀や銅は色が経年で変色する。湿度は30%の環境が望ましい」と造幣局
・造幣局、メダル5000個すでに製造…1年3か月後の開幕まで輝き守る(スポーツ報知)
▼五輪メダルに貴金属としての価値はあるのか。金と銀は「純銀製」、銅の価値は約670円!?過去には商取引の場で売り出されたことも
・メダルを貴金属に換えてみると…「銅」は牛丼並み? 英シンクタンク(毎日新聞)
エキスパートの補足・見解
五輪のメダルが貴金属としての価値は、それほど高くはないことくらい選手たちは分かっているだろう。それよりもメダルという証は、お金には代えられない血と汗がにじむ努力で勝ち取ったプライスレスなもの。
いずれにしてもメダルは“金属”なので空気に触れたり、湿気の多いところに放置していれば、「経年劣化するもの」として理解しておくべきということだ。メダルを獲得したアスリートたちの扱いや保管方法によっては、新品の状態を保つこともできれば、色褪せたり変色することもある、というのが分かっていただけただろうか。