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【不登校が急増】GW明けに行き渋りが増える5つの理由と対処法を解説

YORI先生元教師/子育て・教育系ライター

GWなどの大型連休明けには、小学校や中学校、高校で不登校が増える傾向があります。そこで今回は、GW後に行き渋りが増える5つの理由とそれぞれの対処法をまとめました。

GW明けに不登校が増える5つの理由と対処法

GW明けに行き渋りが始まり、そのまま不登校が続いてしまう子どもは少なくありません。GW明けに学校を休みたいと言われた際にはどう対処法すべきか、いくつか具体例を見ていきましょう。

【GW明けに不登校が増える理由】

  • 新しい環境に疲れている
  • 新しいクラスでうまくいっていない
  • GW中に友だちとトラブルが発生
  • SNSやYouTubeの影響を受けた
  • 授業についていけていない

不登校が増える理由①新しい環境に疲れている

4月に新年度が始まり、クラス替えがあったお子さんも多いのではないでしょうか。この時期は新しい環境で関わる人が大きく変わり、学習内容もより難しくなることで子どもたちは想像以上に疲れています。1ヶ月間はなんとか乗り切ったものの、GWに入って一気に緊張が解けて疲れが出始めます。そのため、GW中や明けに体調を崩す子どもも多くいるのです。

「具合が悪いから学校を休みたい」

という時には、単なる行き渋りではなく、単純に体調を崩しているだけの場合も考えられます。

【対処法】
学校を休んで自宅でゆっくり休ませる。
無理をして学校へ行っても体調が悪化する可能性があります。風邪などの症状があれば早めに病院へ行き、特に心配がなさそうであれば1日様子を見て次の日に登校します。

不登校が増える理由②新しいクラスでうまくいっていない

新しいクラスになり、仲の良かった友だちと離れてしまった、クラスにうまく馴染めないでいる、ということも考えられます。この場合、何も対処をせずに数日連続で休んでしまうと不登校が続いてしまう可能性が高くなります。そのため、早めに担任と相談をすることが大切です。

【対処法】
担任へ電話で相談をする。
「クラスで友だちがまだできないようだ」といったことを担任に相談すれば、授業内や掃除・給食の時間をうまく使って仲良くなれそうな子と話すきっかけを作るなどの配慮ができます。また、子どもが休みたい理由を話さない場合も担任と連絡を取ることで、解決の糸口が見つかる可能性が高くなるため、精神的な理由で学校を休む場合には早めに担任と相談をすることをおすすめします。

不登校が増える理由③GW中に友だちとトラブルが発生

意外と多いのが、GW中に友だちと遊んだ際にトラブルが発生するという事案です。特に新しくできた友だちと遊びに行くと、学校では気づかなかった価値観の違いなどを知ることでトラブルになることがあります。

【対処法】
話を聞いて解決法を一緒に考える。
クラスで一緒に行動をしている友だちとGW中にトラブルが発生することで、学校に行けなくなるということは少なくありません。そのため、子どもの話を聞いて解決できそうなことであれば、早めに対処することが必要です。また、子ども同士で解決できない場合は担任へ相談すると良いでしょう。

不登校が増える理由④SNSやYouTubeの影響を受けた

自分のスマホを持つ子どもが増える中、SNSやYouTubeの影響を受けて学校へ行かなくなることも考えられます。GW中はいつもより暇な時間が増えることで、長時間スマホを使うことが考えられます。また、新しいクラスで友だちが増え、今まで興味のなかったSNSなどを始めることもあります。TikTokやYouTube等を見ることで、

「学校へ行かなくてもよい」

という意見を目にしたり実際に学校へ行っていない人とコンタクトできるようになったりします。こうしたことにより、これまで学校へ行くことに何も疑問を抱いていなかった子でも

「本当に学校へ行く必要があるのか?」

と考えるきっかけができます。また、少しでも学校へ行きたくないという気持ちを持っていた子にとってはネット上に溢れるさまざまな意見がその気持ちを後押しすることもあるのです。

【対処法】
子どものスマホで使ってよいアプリや機能を再確認、なぜ学校へ行くことが大切なのかを伝える。
子どもの様子がいつもと違う時には、スマホ利用上のトラブルを疑うことも必要です。新しいアプリが入っていないか、SNSなどで見知らぬ人と繋がっていないかなどを確認した方が良いかもしれません。学校に行くことがすべてではありませんが、「なぜ学校へ行くことが大切なのか」ということを今一度子どもと考えてみると良いかもしれませんね。その上で学校へ行く・行かないの判断をするのが良いでしょう。

不登校が増える理由⑤授業についていけていない

不登校の理由として、『学業の不振』を理由に挙げる子も一定数います。新年度になり、これまで以上に勉強は難しくなっています。しかし、学校に行けば強制的に毎日何時間も授業を受けなければなりません。分からない授業を長時間受け続けるのも憂鬱、さらに先生に当てられて答えられない・間違えてしまうかもしれないという不安を抱えている可能性もあります。

【対処法】
学習環境を見直し担任に相談をする。
学校の授業がまったくわからないという場合には、家庭学習である程度サポートが必要です。親に言われてもやる気が出ない、ということであれば学習塾や家庭教師などを検討すると良いかもしれません。また、多くの学校では5月に定期テストが実施されます。その結果を踏まえて担任の先生に相談してみるのも良いでしょう。

心やカラダの回復が最優先

GW明けは大人でも仕事に行くのが憂鬱になりますよね。子どもも同じで、どんなに学校が好きな子でも家にいるよりも学校に行く方が心身ともに疲れます。また、学校を楽しい場所だと感じる子どももいれば、そうでない子もいるのです。

子どもが学校へ行きたくないという時には、無理をする必要はありません。まずは子どもの心やカラダの回復を最優先し、どう対処していくべきかをお子さまや学校と相談して焦らずに考えていきましょう。

元教師/子育て・教育系ライター

出産前までは中学校や高校で教員として働いていました。これまでの教員生活や自身の子育て体験を活かして、学校生活や学習、育児での悩みが解決できるような情報を発信していきます。

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