フェイスブックのニセ広告に注意!日本経済新聞風の『ソフトバンクの最新プラットフォーム』詐欺サイト登場
KNNポール神田です。
2022年8月23日(火曜日)朝から、Facebook広告になぜかソフトバンクGの孫正義氏の【広告】と表示されたニュースをたくさん見かけるようになった…。
『今日から、ソフトバンクの新公式電子マネーが購入できます』
『今日から、ソフトバンクの新しい公式デジタル通貨を購入できます。』
なぜか、一般的な外国人による、記事の広告だが、気になって、広告を出している人から調べると、数年前で投稿が止まっている人から、2週間前まで投稿している人…。そして、共通しているのは、Softbankとまったく関係してない人たちだということだ。
そこで、詐欺サイトの可能性を感じながら、記事を読んでみると…。さらに気になった…。リンク先が『日本経済新聞』風だからである…。
ロゴをクリックしても『日本経済新聞』にリンクすら貼っていない。
何よりも、スマートフォンでは確認しずらくなったが、サイトの『URL』が日本経済新聞とは程遠いURLである…。
この時点で詐欺サイトへ誘引されることを覚悟して読みすすめる必要がある。
普通の人はここでスルーすべきだ。
■ニセ日本経済新聞へのリンク 特報:ソフトバンクが最新のプラットフォームBitcodePrimeを開始…
勇気を出して、クリックしていくと、あたかも孫正義氏が言いだしても、不思議ではないワードを羅列しているではないか…。
あたかも孫正義氏が発表したかのようなテイストを醸し出すが、ツッコミどころは満載だ…。
投資会社の『ソフトバンクG』ではなく、通信大手の『ソフトバンク』に孫正義氏が登壇することはない。
『日本経済新聞』へのリンクはどこにもない…。参加者の報告がチープな通販サイトのように併記されている。
さらに、フェイクニュースは、リチャード・ブランソンやビル・ゲイツにも支援されていると謳う…。このように記事中に写真が使われると気になり始める…。
…とかく、このところは、WEB3やメタバース、NFT、トークンビジネスと新たなビジネスの萌芽を匂わす人が多いから、ついつい遅れてはなるまいという気持ちになるのは、理解できるが、ここはクールダウンするしかない。
突然の写真のインパクトがありすぎで、予想外な発表が突然飛び込んで来たのかと…日本経済新聞のデータベースを検索しても、本日の記事で、そんな話はどこにも存在していないから完全なる『フェイク記事』だったことがわかる…。
■いよいよ、詐欺サイトへの誘導がはじまる…
さて、記事の後半になると、唐突に
『今日、自分の人生を変える』といういびつな詐欺サイトへの誘導となった。
名前、メールアドレス、電話番号 すべてニセの情報を打ち込んでみると、そのまま設定しはじめる…。
※基本的に詐欺サイトへの誘導はクリックしないこと
※ここでは、手口の確認のためにログインしている。
突然、クレジットカードを打ち込みなさいではなく、それらしいページが長く続く
。詐欺サイトがなかなか課金しない導線を用意している。
ここからは、おそらく実際に電話やメールアドレスに連絡がくるという手の混みようだ。あえて、ニセのアドレス、ニセの電話番号だとここからは進まない…。
■注意点…広告を出している人は乗っ取られた人たち
広告を出している人たちを見てみるとよくわかるのが一般の外国人たちだということだ。おそらく、Facebookで乗っ取られた人たちがそれぞれのアカウントで広告を掲載していると、Facebook側もフェイク記事の広告をチェックしづらいはずだ。乗っ取られた個人ページに盗まれたクレジットカードで広告出されていても気づくのは支払いの締日になってからだろう…。
用意周到に、乗っ取りをしたアカウントをためておき、突然、広告を掲載している。一つづつ『通報』されても、その頃には次の乗っ取りアカウントから広告を掲載する。
また、フェイク記事のURLは、同時多発変えているので、内容が同じでもfacebook側もブロックしづらい。
かつては、Raybanのサングラスの詐欺サイトが多かったが、今回は3万円規模のクレジット決済が要求されている。
■基本的にわからないビジネスには投資しないこと
NHKの朝の連続テレビ小説の『ちむどんどん』にでてくる主人公の兄、賢秀のようなタイプは何度も何度も詐欺にひっかかってしまう。
そこにあるのは、すぐに儲けられるという美味しい話を疑わない。
誰もが欲しがっている、残りわずか…、チャンスは今だけ…。
心にも財布にもゆとりがあればそんな話には乗らないはずだ。
まずは、誰かに冷静に相談してみよう…。そして、相談する相手がいなくて、わからないビジネスには投資しないこと。
そう、バークシャー・ハサウェイのウォーレンバフェットは、『自分の理解できるビジネスにのみ投資する』という。
勉強のためでなくしても良いお金で勉強するのはよいが、タチの悪い海外サイトで、クレジットカードを入力するのは最悪のパターンだ。
せめて、国外のサービスを購入するならば、『PayPal』などのサイトを経由して自分のクレジットカードのナンバーを直接さらさないことだ。
PayPal側のナンバーを使えば万一の時の保険ともなる。
そして、SNSの乗っ取りも、パスワードの使いまわしを避けるためには、『1Password』のようなパスワード管理ソフトに年間36ドルの投資をするのは悪くないだろう。
セキュリティソフトや保険と思い、動画サブスクを4ヶ月をセーブしてでも、パスワードの使いまわしをしないと事故になるリスクを軽減させることができる。