BN総選挙にも波乱はあるのか?
ジャズでBNと言えばブルーノート・レーベルのこと。
もちろん、ブルーノートがジャズを作ったわけじゃないけれど、ブルーノートを抜きにジャズは語れない――そんなポジションを与えられているレコード会社なのです。
そのブルーノートが“総選挙”をやるというニュース。「ブルーノート、オマエもか……」と嘆くコアなジャズ・ファンがもしかするといるかもしれません。
いや、別にジャズ・ファンがみんな流行に背を向けるようなへそ曲がりだと言いたいわけじゃありません。むしろパロディ好きで、“AKB48選抜総選挙”に対抗したこんなヤンチャな企画を喜ぶ人が多いんじゃないかと思うんです。
でも、ファンの心理は複雑なもの。推しメンの誰々が下位なら「なんでみんなはこの魅力がわからないんだ!」と憤り、上位に選ばれれば「自分だけのものじゃないんだ」と寂しく感じたり……。
ジャズの分野で最も長い歴史があり、傑作と呼ばれるアルバムを輩出してきたレーベルだけに、「ブルーノートと言えばコレッ!」という“定説”があると言えばあるし、ないと言えばないのが、老舗たる所以かもしれません。
それだけに、2013年の日本のファンが考えるジャズを反映させた“選挙結果”は、日本のジャズを考えるうえでも貴重な資料になると言えるでしょう。
さてさて、AKB48“32ndシングル選抜総選挙”のように波乱は巻き起こるのでしょうか?
参考までに、『ブルーノート100名盤』(2009年平凡社)に掲載された、ブルーノート創立70周年を記念したアンケート(2008年実施)でのベスト3の音源をピックアップしてみました。
♪『ブルー・トレイン』 ジョン・コルトレーン
♪『サムシン・エルス』 キャノンボール・アダレイ
♪『クール・ストラッティン』 ソニー・クラーク
富澤えいちの“推しメン”
ちなみに、ボクのオーディオ・セット(携帯音楽プレーヤーを含む)で最もプレイ率の高いブルーノートのアルバムは、おそらくグラント・グリーンのこのアルバム。