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価格コム最安値よりお得に冷蔵庫を買ったぞ!家電を限界以上に安く買う方法を実体験から解説

Akiくらしフォトグラファー / ブロガー

一般的には生活家電を買うのであればネット通販が最もお得です。ネット通販は実店舗をもつ量販店とは異なり、お店の場所や人件費にあまりコストがかからないので、そのぶん商品の価格を下げることができるからです。いまどきネット通販が一番安いのは常識です。

しかし、実は家電量販店でも、いくつかのポイントをおさえればネット通販の最安値よりも安くお買い物をすることができます。特にいまの時期は決算セールが開催されていて絶好のタイミングです。筆者もこのタイミングで冷蔵庫をネットの最安価格よりも安く購入しました。

わたしが買ったのは東芝の冷蔵庫の「VEGETA GR-V500GT」という機種。これは価格.comの最安値が186,800円です(2024年2月7日時点調べ)。それに対してわたしの量販店での購入価格は182,970円。しかも、ここからさらに3万円のキャッシュバックがあるので実質152,970円です。つまりネット最安値よりも33,830円もお得に買うことができました。

本記事では筆者の実体験をもとに、家電量販店でお得に家電を買う方法を解説します。

さっそく重要ポイントをまとめました。家電量販店で買い物をする場合は、次の6つのポイントをおさえましょう。これらをマスターすれば家電をお得に買うことができます。ネット最安値よりも価格を下げるのも夢ではありません。

  1. 決算セールなど大型のセールが安い
  2. 型落ち品や展示処分品が安い
  3. 価格交渉が大事
  4. 配送・設置・古い家電のリサイクルがお得
  5. 延長保証の仕組みが充実
  6. 省エネ家電購入で補助金支給

以上のポイントについて詳しく解説します。

決算セールを活用しよう

家電量販店は毎年だいたい決まった時期にセールを開催しています。例えば、年末年始セールやボーナス時期のセール、そして決算セールです。

エディオン、ケーズデンキ、コジマ、上新電機、ヤマダ電機、ヨドバシカメラなど大手家電量販店の多くは、総決算が3月、中間決算が9月にあります。セールは決算の直前に開催されるので2~3月、8~9月頃です。

特に総決算のまえの時期は1年最後の追い込みということで、お店はなんとか売り上げを出そうと必死です。すこしでも商品を売ってお店や販売員の実績を上げたいので大きく値下げしてくれます。決算セールは年間を通じて特にお得に買い物ができるチャンスなのでぜひ有効活用しましょう。

決算セールは普段より大幅に値下げされるので買い物のチャンスだ
決算セールは普段より大幅に値下げされるので買い物のチャンスだ

型落ち品が特にお得

家電のお買い物で特に検討してほしいのは、一世代古い型落ち品です。最近わたしが買ったのも、最新ではないひとつ前のモデルの冷蔵庫です。なぜなら型落ち品は最もコスパの良い商品だからです。

家電は原則として販売から時間が経てばたつほど値段が落ちていきます。一般的には新しい家電製品のほうが性能が向上しているので、新しい製品のほうが価格が高くなります。例えば冷蔵庫のような大物家電だと、世代がひとつ違うだけで価格差が10万円以上あります。

東芝の冷蔵庫の価格比較をすると、ひとつ世代が違うだけで16万円も価格差がある。
東芝の冷蔵庫の価格比較をすると、ひとつ世代が違うだけで16万円も価格差がある。

東芝の冷蔵庫「VEGETA GR-W500GT」(2024年3月発売)と、「VEGETA GR-V500GT」(2023年5月発売)の価格比較をすると、163,000円もの差があります(引用:価格.com - 東芝 VEGETA GR-W500GT 価格比較 および 価格.com - 東芝 VEGETA GR-V500GT価格比較)。
画像は価格.comの最安値の比較ですが、仮に Joshin の販売価格で比較してもその価格差は124,100円となります(2024年2月7日時点調べ)。最新モデルか、一年前の型落ち品かで大きく価格が異なります。

しかし、実は最新家電とそのひとつ前のモデルを比べる場合だと、機能に大きな違いがないこともあります。発売時期が1年くらいの差しかないと、目立った進化はなく製品の型番の名前がすこし変わっただけということも多いです。メインとなる機能は据え置き、デザインがすこし変わるだけなんてことも珍しくありません。

先ほど例にあげた東芝の冷蔵庫も価格差は16万円もありましたが、機能はほぼ一緒です。

東芝の公式ウェブサイトで両機種を比較してもほとんど違いがない。冷蔵機能も容量も消費電力も同じ。
東芝の公式ウェブサイトで両機種を比較してもほとんど違いがない。冷蔵機能も容量も消費電力も同じ。

上の画像は東芝の公式ウェブサイトの製品比較表からの引用です。画像は一部の抜粋ですが、ここ以外の比較も機能はほとんど同じです。
参考:比較表 | 冷蔵庫 | 東芝ライフスタイル株式会社

つまり、性能はほとんど差がないのに、新製品と型落ち品では価格は大きな差があるわけです。もちろんその年や製品によっては例外的に性能が大幅に向上している可能性もありますが、価格の差が必ずしも機能面にも反映されるわけではないことをよく認識しておいてください。

またセールのタイミングでは、店側はすでに型落ちしたモデルや生産終了になったモデルなどを中心に売り切りを目指して価格を下げます。新商品を店頭に並べるために古い在庫を売らなければいけないからです。そういった理由もあって、型落ち品は特にお買い得です。

また、型落ち品の中には「展示処分品」の割引販売もあります。これは在庫ではなく、店頭に展示していた製品を売るということです。店頭に展示されているので、多くの人の手に触れているというデメリットはありますが、そのぶん普通の新品よりも値下げしてくれます。展示品が気にならない人はこちらも要チェックです。

誰でもできる!価格交渉は簡単

家電量販店の独特の慣習として「価格交渉」があります。店員さんとの交渉しだいで、価格を下げてもらうことができます。値札の価格はあくまでひとつの目安に過ぎません。むしろ価格交渉することを前提に値札の価格は記載されているくらいです。

たとえセール品でも、値札の価格だけを見るとネット通販よりも高い価格になっていることがほとんどです。わたしが冷蔵庫を購入したお店ももともと掲示されていた価格は、セールで安くなっているものの、ネット通販の最安値と比べるとだいぶ高かったです。

値札の価格はお得そうに書かれているが、まだここから下げることができる
値札の価格はお得そうに書かれているが、まだここから下げることができる

画像にあるように、わたしが購入した東芝の冷蔵庫「VEGETA GR-V500GT」の元々の店頭価格は税込みで219,780円。これを交渉のすえに182,970円まで下げてもらって、最後の在庫品を獲得しました。

このように値札の価格からいかに安くしてもらうかが大事です。「交渉って難しいんじゃないの?」、「そもそも交渉するなんて失礼な気がしてできないよ」、そんなことを思う人もいるかもしれません。

ですが価格交渉といっても実は特別なことをする必要はありません。「この商品を買おうと思っているのですが、もう少し安くなりませんか?」これを言うだけで大丈夫です。

価格交渉は店員さんにとっても日常茶飯事なので、「安くしてほしい」と言うくらいで嫌な顔をされることはありません。買う意思はあるけれど価格で悩んでいることを伝えて相談にのってもらいましょう。店員さんも商品が売れれば自分やお店の実績になるので可能な範囲で値下げするよう協力してくれます。

注意したいのは、無茶な値下げは求めないことです。強引に値下げしてもらおうとしても逆効果になりかねません。店員さんもひとりの人間ですから、常識的な礼節をもって、対等の立場で交渉してください。対決しようとするのではなく、販売員さんを味方にするくらいの気持ちで交渉するのが良いと思います。

交渉の結果、ネット最安値と同じくらいの価格になれば大成功と考えましょう。あとは量販店ならではの保証や家電の設置サービスなどを込みで、総合的に見てネット通販よりもお得な状態になれば大勝利です。

複数のお店を巡ったり、まとめ買いでよりお得に

価格交渉のコツは、交渉の材料を用意することです。例えば他店の価格を知っていれば、そこの価格よりも安くしてもらえないかと交渉することができます。「〇〇のお店ではこの価格だったのですが、もう少し安くしてもらえませんか?安くしてもらえるならこのお店で買いたいです」と伝えましょう。

価格.comのような価格比較サイトの画面を見せて交渉しても良いのですが、わたしの経験上、量販店の店員さんはネット通販専門のお店とは価格競争をしない場合がほとんどです。基本的には実店舗をもつライバル店と価格競争をするので、ほかの量販店の販売価格を伝えて交渉するのが現実的な戦略です。

なのでおすすめの方法は、複数の家電量販店をめぐって、最後に本命のお店に行って価格交渉するという流れです。いくつかの店舗を見ながら希望の家電を選んだり、価格を調べたり、価格交渉の練習をしてみましょう。きちんと比較ができるように価格を写真に撮って記録しておくと良いです。できれば値札だけでなく、そこから値下げをしてくれた見積もり価格(電卓や紙に書かれたもの)も記録しておきましょう。

交渉材料はほかにもあります。例えば、ほかの家電もここでまとめて買うことや、知り合いにもこのお店や販売員さんのことを推薦するなどと伝えると値下げしてもらいやすいです。ちゃんと販売員さんの名前を聞いて覚えておいてください。店員さんと懇意に接して損することはありません。

特に家電のまとめ買いは値下げ交渉の鉄板なのでおすすめです。わたしの場合は、冷蔵庫のほかにオーブンレンジを一緒に買うことでどちらもネット最安値と同じか、それより安い価格になりました。

余談ですが、わたしが冷蔵庫を買いに行った話を聞いて、お義母さんが実際に同じ店舗で冷蔵庫を購入しました。こちらもほかの家電とまとめ買いすることで、ネット最安値より安くしてもらったそうです。コスパ至上主義のお義母さんがあっという間に冷蔵庫を購入してしまったので、わたしも妻も驚きました。

配送・設置・古い家電のリサイクルまで対応してもらえる

家電量販店の買い物のメリットのひとつは、オプションのサービスが充実していることです。家電量販店で購入すると、配送から設置までを無料でしてくれる場合が多いです。ネット通販だと送料はたいてい無料になるものの、設置は有料になってしまうことが多いです。

また古い家電のリサイクルも家電量販店のほうが良心的な価格設定になっている場合が多いです。ときには古い家電の引き取りで値引きしてもらえることさえあります。通販だとリサイクルには対応してなかったり、対応しても料金が相場より高額なケースがよくあります。

わたしがオーブンレンジを購入した際は、古いレンジを無料で引き取ってもらい、さらに3千円値引きしてもらえました。
わたしがオーブンレンジを購入した際は、古いレンジを無料で引き取ってもらい、さらに3千円値引きしてもらえました。

つまり、配送、設置、リサイクルまでを考慮すると家電量販店のほうがネット最安値よりお得になることがよくあります。価格を比較する際はここまで丁寧に調べることをおすすめします。特に大型家電の購入の際は家電量販店で買ったほうがお得になる可能性が高いです。

またわたしがお世話になった家電量販店では、冷蔵庫を実際に搬入して設置ができるかどうかを下見に来てくれました。「設置搬入見積もり」という無料のサービスで、ネット通販だとここまでしてくれるところはなかなかありません。

わたしの家はドアの幅がギリギリの長さだったので本当に搬入できるか不安だったのですが、実際にお店の人に見てもらうことで搬入できることがわかって安心しました。また、自宅のダイニングキッチンのドアが意外と簡単に取り外せることも教えてもらいました。今後荷物の搬入・搬出のときに役立ちそうな知識が増えて良かったです。

最長10年保証も!お店独自の保証制度が充実

家電量販店には独自の延長保証制度があります。ふつうネット通販などで家電を買うとメーカーの保証(基本的に1年)が付帯するのみですが、家電量販店ならそれに追加して長期保証(長いもので10年や11年)を得ることができます。お店によって保証制度が異なるのでよく確認して自分の希望に沿うお店を選んでください。

わたしが冷蔵庫を購入したお店はケーズデンキなのですが、10年の製品保証が付帯しました。保証の加入は無料で、面倒な手続きもありませんでした。特にすごいのは保証を受けられる回数に制限がないこと、さらには修理の金額にも制限がないことです。他店の保証制度では、有料の会員にならないと保証が適用されなかったり、修理の際に全額補償にならないケースがあります。

ケーズデンキの保証は家電量販店のなかでもトップクラスに充実しています。大型家電は保証期間が5年や10年と長いので特におすすめです。SNSでケーズデンキの保証の口コミを見てみると、エアコンや冷蔵庫が9年ほど経ったタイミングで故障しても保証のおかげで無料で対応してもらえたという報告が複数あります。
参考:長期無料保証|[通販]ケーズデンキ

無料で10年間もの長期保証がつくのは魅力的だ
無料で10年間もの長期保証がつくのは魅力的だ

省エネ家電購入でキャッシュバックあり

冷蔵庫やエアコン、テレビなどの家電の買い替えを応援するキャンペーンが実施されていて、省エネに優れた対象商品を購入すると補助金を支給してもらえます。わたしの場合は3万円のキャッシュバック対象でした。

このキャンペーンは自治体ベースで開催しており、同自治体に住む人がその地域のお店で買い物をした場合に補助金を申請できます。ネット通販だと原則として適用されません。つまり家電量販店ならではのメリットです。

自治体によって対象商品や補助金の金額、キャンペーン期間が異なります。実施している自治体の情報は下記のサイトに詳しくまとめられています。利用しないともったいないお得な制度なので、ご自身のお住いの地域でキャンペーンが行われているかどうかぜひ調べてみてください。
参考:省エネ家電促進補助金制度一覧 | ヤマダデンキ

以上、家電量販店でお得に買い物をする方法の解説でした。
ぜひセールを活用して、型落ちの家電を値下げしてもらえるよう交渉してみてください。特に、冷蔵庫、エアコン、洗濯機、あるいは大型テレビなどの大きい家電がお得になりやすいです。量販店独自の長期保証も魅力ですのでよくご確認のうえ、満足のいくお買い物をしてください。

くらしフォトグラファー / ブロガー

日常の何気ないシーンや家族と過ごす生活の写真を撮る "くらしフォトグラファー"。特別ではない平凡な毎日を撮ることの魅力や価値を発信しているほか、お気に入りの撮影スポットを紹介しています。 ブログやYouTubeなど各種メディアでは自分の使っているガジェット情報を発信。得意分野はカメラ・スマホ・パソコン・バッグ類など。明日から使える写真撮影のコツや、あると生活が便利になるアイテムなどを分かりやすく紹介しています。 神戸ファインダー / ピークデザインのある暮らし / シタタカライフ など複数のウェブサイトを運営。1989年生まれ / 兵庫県神戸市育ち

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