【福島県国見町】今が見頃!800年の眠りから醒めた蓮の花が咲き誇る「あつかし千年公園」
今年の7月10日に完成したばかりの国見町にある「あつかし千年公園」では、蓮(はす)の花が見頃を迎えています。
この蓮はただの蓮ではありません。岩手県平泉市にあり世界遺産にも指定されている中尊寺で発見された800年前の蓮の種が由来。中尊寺の学術調査を行ったときに見つかった800年前の蓮の種を、長年をかけた研究の結果咲かせ、その種を譲り受けて国見町で咲かせたもの。800年前の種から花が咲くなんて、蓮の生命力ってすごいんですね。
「あつかし千年公園」は、駐車場やトイレなどを備えた公園として7月10日にオープンしたばかり。6月から咲き始めた蓮は、8月中旬くらいまでが見頃です。8月15日までは、週末(土・日)に撮影会や農産物の直売などのイベントも行われていますよ。イベントの詳細は「くにみ蓮まつり2021」をご覧ください(イベントは状況によって変更になる可能性あり)。
蓮の花は午前中に開き、午後には閉じてしまいます。ですから、朝の内が見頃だと言われています。
でも午後になっても咲いている花もあるんです。それは咲き始めてから数日たった花。閉じる力を失って、午後になっても開いたままになることが多いそう。そして、この「あつかし千年公園」の蓮は咲き始めの頃は濃いピンク色なのですが、咲き終わるころになると色が白っぽくなってきます。そして真ん中にはシャワーヘッドみたいに見える実が見えてきます。ちょっと気を付けて見てみると、蓮の花の一生がわかりますよ。
さて、なぜこの蓮の花が中尊寺から譲られたのでしょうか?実は国見町は、中尊寺と縁があるのです。
この「あつかし千年公園」の近くにある阿津賀志山(あつかしやま)は、平泉にある中尊寺で名高い奥州藤原氏と、鎌倉幕府を開いた源頼朝が800年あまり前に戦った場所。その奥州藤原氏が源頼朝率いる鎌倉軍を防ぐために築いたのが阿津賀志山防塁(あつかしやまぼうるい)です。
3キロ以上にも渡って掘られた2本の堀と3本の土塁を見ることができます。平安時代末期に築かれたものが今に伝わる、まさに歴史ロマンですね。この歴史遺産も「あつかし千年公園」から見ることができますので、先人たちの知恵と力の結晶をぜひご覧ください。
<あつかし千年公園>
住所:福島県伊達郡国見町西大枝道下124
電話番号:024-585-2967(国見町企画調整課地域振興係)
あつかし千年公園
くにみ蓮まつり2021