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夜中のギャン泣きに。"自分で寝る力を付ける"対応方法

夜中に赤ちゃんがギャン泣きで起きた時、冷静に対処する方法があります。今回は、2500人の夜泣き・寝かしつけ改善をしてきた乳幼児睡眠コンサルタントの三橋かなが、「自分の力で寝てほしい」けれども「赤ちゃんはできるだけ泣かせたくない」方向けにプチねんねトレーニング方法をご紹介します。

ちなみに、ねんねトレーニング(略してねんトレ)って聞いたことありますか?

ねんねトレーニングとは、赤ちゃんが自分の力で眠れるようになるためのトレーニングのことです。 ねんトレのゴールは、"夜通しぐっすり眠ること"と捉えておられる方も多いのですが、赤ちゃんが「(何かしらの要因で)起きたとしても、一人で寝られる力」を育てることを目的としています。

できるだけ泣かせない!"自分で寝られる力を育てる"方法

【図解】寝かしつけの段階を踏んでいく①~⑤

夜中に赤ちゃんが寝ていたのに起きた!時の対応ステップ図です。
数字の若い順に介入度が少ないものから試していきます。

※モーションスリープは、車やベビーカでガタゴと揺れていると、一人で勝手に寝てしまうような状態で、③と④の中間地点にあたる親の介入度になります。
※モーションスリープは、車やベビーカでガタゴと揺れていると、一人で勝手に寝てしまうような状態で、③と④の中間地点にあたる親の介入度になります。

夜中に寝ていたはずの赤ちゃんが起きて、ギャン泣きでグズグズしている…

まずは、泣いていても【①3~5分見守る】
赤ちゃんがふぇ~ん。ひぇーん。と泣いていても、脳は寝ているのに、声が出ている「寝言泣き」の場合もあります。泣いているように見えて、実は寝ている場合、あやそうとして声をかけたり触ったりすることで起こしてしまい、さらに泣いてしまうこともあるため、まずは3〜5分は見守ってみてくださいね。

ただ見守っていても、そのままヒートアップしたり、泣きが続く場合は

【②声かけ】へ進みます。
その場合は 「ママはここだよ」「大丈夫だよ」などと冷静に、端的に声をかけるのがポイントです。

何度か試してみるも、泣き続ける場合は次のステップです。

【③トントン・なでなで】へ進みます。
安全な寝床(ベビーベッドやベビー布団)に寝かせたまま、体を優しくトントン。もしくは背中をなでたり、お尻をポンポンしてみましょう。赤ちゃん本人が落ち着く位置を探してみてくださいね。心拍と同じくらいのリズムで落ち着かせてあげましょう。ただし、触れられると逆にヒートアップしてしまう、おさわりが苦手な子もいるので、その場合は【③トントン】のステップは飛ばしてもらってOKです。

それでも3〜5分泣き続ける場合は

【④抱っこゆらゆら】へ進みます。
ここで、ようやく抱っこが登場します。ゆらゆら揺らしてあげて、気持ちを落ち着かせてあげてください。ここでは赤ちゃん本人に自分で寝る力を付けてほいしため、抱っこで寝落ちは避けましょう。
①赤ちゃんが落ち着いたら、寝落ちする前に寝床に置いてあげましょう。それでもギャン泣きする場合は②再び抱っこでゆらゆらして落ち着かせてあげて、また寝落ちする前に寝床に置きます。

【④抱っこゆらゆら】の①②のステップを1~2回繰り返しても寝ない、ギャン泣きが続く場合は

【⑤授乳を試す】のもありです。
こちらも、抱っこの時と同様、授乳のまま寝落ちは防ぎたいところです。①授乳をして、落ち着いたら寝落ちする前に寝床に置いてあげましょう。(ゲップはさせてあげてくださいね)置いても泣き続けて落ち着くことがない場合②再び授乳や抱っこをして落ち着かせてあげて、寝落ちをする前に寝床に置きます。

それでも泣き続けて寝ない場合は、

【⑤授乳を試す】のステップ①②を1〜2回繰り返してみてくださいね。

それでも寝ない場合は、ここで今回はおしまいにしてOKです。結局ここまで頑張ったのに、抱っこや授乳で寝落ちになったら意味がないのでは?!と思われるかもしれませんが、まず「自分で寝ようね」という態度を親が示してあげること、「赤ちゃんが自分自身で落ち着いて寝る時間をつくってあげる」が大切です。このトレーニングをやってみよう!と思ったら、まずは就寝時だけでいいので、1週間程度はぜひ続けてみてくださいね。毎日やることが大事です。

  1. 【注意事項】泣かせないといっても、少々泣く時間はありますが、
泣かせない代わりにちょっとママの負荷がかかります(体力的にはしんどいかもしれません)これが向かないな、月齢・医学的問題や発達などをクリアしていたらねんトレに進むことは可能です。(いきなりねんトレはしないでくださいね。環境を整えるなどの前段階があります。)
  2. 転倒転落のリスクがある寝床では行わないでください。
  3. 抱っこで寝落ちが癖になっており、抱っこの癖をとりたい場合は①~③のステップまでを繰り返してみましょう。また、授乳寝落ちの癖をとりたい場合は①~③もしくは①~④のステップまでを繰り返してみてください。

赤ちゃんが泣いている理由が、そもそも自分で眠れなくて泣いているのであれば、親が見守って"自分で寝られないか"待ってあげることも大切ですね。親子でぐっすり眠り、乳幼児期を少しでも毎日楽しく過ごせますように。あなたの育児を応援しています!

IPHI乳幼児睡眠コンサルタント。ねんねブーケ代表。自身が夜泣きに悩んだ経験から乳幼児睡眠の国際資格を取得。小・中・高校教員免許保持。保育士養成系大学での講師活動や、企業と連携し睡眠講座も開講。instagramを中心に発信を続け、総フォロワー1・6万人。月150組相談、のべ2500人以上の睡眠相談実績を持つ。自身が運営する「るるるん。ねんねサロン」では、毎日夜泣きや離乳食、子育て相談ができる。元アナウンサー。

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