【奈良市】若草山の麓に9月12日、オーベルジュ「VILLA COMMUNICO」が誕生
奈良公園内、若草山の麓に9月12日、全5室のオーベルジュ「VILLA COMMUNICO(ヴィラ コムニコ)」がオープンした。
開業したのは、「地域ごとの主役を引き立てる黒子のような存在でありたい」という「株式会社narrative(ナラティブ)」(奈良市西城戸町・大久保泰佑代表取締役)。同社は田原本町で県内最古の醤油蔵を客室にリノベーションした「NIPPONIA 田原本 マルト醤油」や、御所市で復活させた銭湯を中心とした分散型ホテル「GOSE SENTO HOTEL」などを手掛ける。大久保社長は今回のオーベルジュを「これまでの集大成」と語る。
■オーナーシェフはミシュラン奈良特別版で1ツ星を獲得
オーナーシェフを務めるのは、奈良市で育ち、かつて東生駒市に店を構え、ミシュラン奈良特別版(2022年、2023年)で1ツ星を獲得したリストランテ「communico」の堀田大樹さん。レストランでは若草山の山焼きに着想を得たオーダーメイドの薪台を構え、奈良の食材を使った料理を提供。宿泊客以外もディナーで利用できるが、事前の予約が必要になる。
堀田シェフは「目の前には若草山があり、周辺には寺社仏閣が多くあります。都市部にある店では、ロケーションや美味しい料理で非現実空間を演出しても、店を出た瞬間に現実へ戻されます。しかしここでは来る際に、また帰る際にも余韻が残る場所になっています」と話す。
■築約70年の建物をリノベーション
オーベルジュは、築約70年の建物(延べ床面積約651平米)をリノベーションしたもので、レストランや受付のある建物前部分が木造、主に宿泊する部屋のある奥部分が鉄骨造になっているという。2階には宿泊者専用ラウンジがあり、一部リノベーション前の雰囲気も残している。
■火・水・土・風・木をコンセプトにした客室
客室数は1階に2室、2階に3室の計5室。自然を構成する5つのエレメント、火(ignis)・水(aqua)・土(solo)・風(ventus)・木(lignum)をコンセプトにした客室に仕上げ、ベランダのある部屋やアート作品を展示した箱庭を設けている。宿泊料金は1泊2食付きで1人税込67,000円(大人2人利用時)から。
■周辺ではさまざまな行事、神事も
古都奈良の早春を告げる伝統行事「若草山焼き」や、近くの東大寺二月堂では修二会期間中に「お松明」などが行われます。また春日大社や大仏殿なども徒歩圏内にあります。県外はもちろん奈良市内に住んでいる人も、普段とは違う新たな〝奈良〟に出会えるかもしれません。
【施設情報】
VILLA COMMUNICO(ヴィラ コムニコ)
[住所] 奈良県奈良市雑司町486-5
[電話] 050-3176-1787
[定休日] 火・水曜(状況により変更)
[HP] https://villa-communico.com