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「人生が楽しい」と感じないあなたへ贈る、心理カウンセラーからのとっておきのメッセージ。

竹内成彦心理カウンセラー(公認心理師)

こんにちは。
精神医学と性格心理学に詳しい
心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。

今日は、「『人生が楽しい』と感じないあなたへ贈る、心理カウンセラーからのとっておきのメッセージ」というテーマでお話ししたいと思います。

「人生は、楽しいものか? 苦しいものか?」これは大きなテーマですね。人によって、様々なご意見があるかと思います。

ときおり、「人生は楽しいものである。そう感じられないのは、感謝の気持ちが足りないからだ…云々」等と、自分の人生観をゴリゴリ押し付けてくる人がいますが、私は、「そうとばかりは言えないな」と思います。

例えば、お釈迦様は、「人生は四苦八苦である」とおっしゃっていますし、「思い通りにならない、それが人生である」ともおっしゃっています。

そう、あの偉大なる人格者であり仏教の開祖であるお釈迦様は、「人生は苦である」と見ていたのですね。だから、「人生は苦しいものである…と思うのは間違っている」とは、とても言えないです。

お釈迦様は、私のキャラ(生まれつき性格)診断によると、末っ子タイプ(エニアグラムでいうところのタイプ4)と判定されています。そう、お釈迦様は、マイナス感情が大きく発達していて、不安や恐怖を感じやすい性格なのです。

逆に、プラス感情が大きく発達している人は、お母さんタイプ(エニアグラムでいうところのタイプ2)であるイエス・キリスト様と言われています。そう、キリスト様は、安心と安堵を感じやすい性格なのです。

このあたりは、生まれつき性格なので、本当に興味深いところです。

あと、人によって、「人は、生まれながらに、罪深い生き物だ」と考える人、「人は、生まれたばかりの時は、純粋で美しい生き物である」と考える人、いろんな人がいます。

キャラ診断で言うところの、お父さんタイプ、長男タイプ、二男タイプは、どちらかと言うと、人は悪なるものだと考える傾向が強いです。彼らは、「人は、か弱くズルい生き物だから、人が見ていないと、すぐにサボったり手を抜いたり、悪さをする生き物だ」と考えがちです。

いっぽう、お母さんタイプ、長女タイプ、二女タイプは、そうは考えません。「人は逞しくて清き生き物だから、信頼さえしていれば、それに応える形で、人が見ていようと見ていまいと、しっかり仕事をし、良きことをする生き物だ」と考えがちです。

生まれつき性格ですから、どちらがいいとか悪いとかありません。
正解は、「世の中には、性善説者、性悪説者、どちの説も推していない者、3種類の人間がいたほうが、社会全体にとっては都合がいい」というものです。

たとえば、性善説者の社長さんは、金庫に厳重なカギを掛けたがりません。人間の本性は善だと考えているからです。でも、性悪説者の副社長さんは、金庫に厳重なカギを掛けたがります。人間の本性は悪だと考えているからです。

こういう性善説者の社長さんと性悪説者の副社長さん、異なった二人がいるからこそ、会社の経営は順調に回るのではないでしょうか。二人共が、どちらか片方だけ、極端に偏っていたら、きっと、給料を丸ごと盗まれたり、従業員を疑ってばかりいることになってしまうでしょう。

話は変わって、
昔、私、竹内は、性悪説者の人に聞いたことがあります。
「好きな食べ物、最初に食べる? それともあとから食べる?」と…。
すると、性悪説者の人は言いました。「最初に食べるに決まっているじゃないか。あとに残して置いたら、他の物を食べている間に、誰かに盗られてしまうかもしれないからね」と…

なかなか面白い考え方、なるほどです。
あなたは、好きな物を先に食べるほうですか?
それともあとから食べるほうですか?

「あとから食べる」とおっしゃる人は、いつまでも自分の好きな物が、そこにある筈だ…と考える、ある意味、楽観主義者かもしれませんね。← ちなみに、楽観主義者の反対は、悲観主義者です。

例をあげると、水が半分入っているコップを見て、楽観主義者は「まだ半分もある」と思い、悲観主義者は、もう半分しかない」と思う…と言われています。

こういう楽観主義者や悲観主義者は、その日の気分によって考えが変わったりすることもありますが、多くは生まれつきであることが多いです。

さて、今日のヤフーニュース記事では、マイナス感情が発達している人、プラス感情が発達している人。性善説者、性悪説者。楽観主義者、悲観主義者、いろんなキーワードが出てきましたね。

この記事をご覧のあなたは、一体どんな人なのでしょうか?

長々と喋って参りましたが、今日の結論としては、「人生が楽しいと感じないあなたは、特別、感謝の気持ちが足りない人である…とは限らないよ。生まれつき性格であることも大いに考えられるよ。よって、自分の人生観を人に押し付けたりしないでね」というお話でした。ご理解いただけたでしょうか?

今日も最後までお読みくださって、どうもありがとうございます。
心から感謝申し上げます。

      この記事を書いた人は、心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。

心理カウンセラー(公認心理師)

1960年、愛知県名古屋市で生まれ育つ。1997年06月、地元愛知でプロのカウンセラーとして独立開業を果たす。カウンセリングルーム「心の相談室with」名古屋 の室長。臨床歴25年、臨床数15,000件を超える。講演・研修回数は800回、聴講者は10万人を超える。【上手に「自分の気持ち」を出す方法】など、電子書籍を含め、20数冊の本を出版している。カウンセリング講座などを開催し、カウンセラーを育てることにも精力を尽くしている。

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