2022年2月23日、赤穂市坂越のメインストリート、石畳の通りに、坂越牡蠣やその加工品、またセレクトした赤穂の特産品を販売するお店「伝馬船（てんません）」がオープンしました。牡蠣生産業者・大河水産の直売店として、朝水揚げしたばかりの牡蠣を使ったメニューも提供しています。

坂越大道沿いにオープン

「伝馬船」は、坂越の町並みのメインストリート、坂越大道沿いにあります。かつて瀬戸内海の廻船で賑わった坂越港と千種川の高瀬舟船着き場とを結ぶ道で、現在は石畳が敷かれ、きれいに整備されています。そんな風情ある坂越の街並みの一角、白壁の蔵が美しい奥藤酒造の向かいといえばわかりやすいかもしれません。

お店を切り盛りするのは、永石一彦さん、和泉さんご夫妻と娘の大河敦子さんです。

坂越生まれの坂越育ちである永石さんはもちろん、あっちゃんこと敦子さんも坂越が大好き。学生時代からご主人の大河弘樹さんと、瀬戸内三大船渡御の一つ「坂越の船祭り」を盛り上げてきました。「大好きな坂越にために何かできることはないかな～」とずっと思ってきたそうです。縁あって、大道沿いに家を建てることになったので、店舗兼住宅として、牡蠣とお土産の店ができたらと夢が膨らみました。

一方、永石さんも「大好きな赤穂の魅力を発信できる温かい場所にできたら」という構想がありました。長年、市役所で観光関連部署に在籍していたこともあり、赤穂や赤穂の特産品の魅力についてはすりこまれています。奥藤酒造で2カ月に一度開催していた人気のイベント「おくとう市」（2022年3月現在休止中）も一つのきっかけで、その日に合わせて出店できたらいいなと考えていたそう。

北前船の寄港地の一つとして、その町並みや文化財が「日本遺産」に認定されている町、坂越。そんな坂越で、港と船を行き来して人や物を運ぶ「伝馬船」のような存在に、また「坂越の船祭り」に欠かせない「櫂伝馬」のようにとの想いで付けた店名です。
「陸と港と船をつないで全国に運ばれるストーリーや歴史にも想いを込めました」と永石さん。ロゴマークも素敵ですよね。

牡蠣のおいしさ伝わるメニュー

大河水産直送のとれたての牡蠣を使ったメニューも提供しています。
「蒸し牡蠣（3個）」（500円）は、ぷりっぷりであま～～い！
坂越牡蠣のおいしさがダイレクトに伝わります。
「牡蠣入りみそ汁」（200円）は、牡蠣の旨みが出汁に溶け出しています。
「伝馬焼き」（400円）は、プレス機で焼いた「イカ焼き」ならぬ「牡蠣焼き」といった感じ。大粒の牡蠣をふんだんに使っています。もっちもちの生地と牡蠣のバランスがちょうどよくて、こちらもおいしい。クレープみたいに持って食べ歩きも楽しいかも！

「『もう少し食べたいな』と思ってもらえる試食程度のボリュームで出しています。ガッツリ食べられる美味しい店はたくさんあるので、逆にご案内もしています。坂越の牡蠣のおいしさを実感してもらって、買って帰ってお家で食べていただけたら」と永石さん。

新鮮な牡蠣をお土産に

お土産におすすめはこちら。
おおぶりの殻付き牡蠣が5個も入ってな～～んと500円。
網元ならではの太っ腹価格です。
電子レンジOKの耐熱容器に入れているので、このままレンジに入れて、1個につき500Wのレンジで1分、5個なら5分加熱すれば、おいしい蒸し牡蠣ができるというわけ。
これは便利でお土産にぴったりです。

もちろん網元ですから、殻付き牡蠣もキロ単位で販売しています。
殻付き牡蠣　　1kg／1,000円
むき身（300g）1袋／900円
むき身（500g）1袋／1,400円
むき身（1kg）1袋／2,700円

坂越駅から徒歩で訪れた観光客の方が、坂越牡蠣生産者の作業小屋方面まで歩くのは、少し遠いので、ここで買えるのはうれしい限りですよね。

店内にも厳選のお土産がいろいろ

店内にも牡蠣の加工品や永石さんセレクトの赤穂のお土産が並んでいます。

永石さんイチオシはこちら。
「塩の国の塩」です。この塩は赤穂市立海洋科学館・塩の国という施設で、昔ながらの流下式塩田で作られた「かん水（海水を濃縮したもの）」を使用して、赤穂市からの委託により、塩の製造メーカー、赤穂化成が作ったものです。
にがり成分を減らしさっぱりとした味わいが特長の「真塩（ましお）」と、逆ににがりを多く含み濃厚な味わいが特長の「差塩（さしじお）」の両方を置いています。
またどちらも少量入りのセットもあります。

「Oyster38」は牡蠣濃度38％というこだわりのオイスターソースです。

厳選された坂越牡蠣の旨みをギュッとジュレソースに閉じ込めた缶詰。しぐれ煮をジュレ仕立てにすることで牡蠣の旨みをジュレソースに閉じ込めることに成功したという商品で、トロトロの牡蠣がジューシーな一品です。

赤穂は実は海苔も特産物なんですよ。

その他にも、冷蔵庫には、坂越牡蠣を使った燻製や佃煮など、厳選のお土産が並んでいます。

こちらならではのお土産や、網元だからこそ用意できるお土産。他にはないお土産を探すならぜひ、伝馬船へ。今後の動きもますます楽しみですね。