スマホ業界は製品開発で固定観念を打ち破れるか 石川 温の「スマホ業界新聞」Vol.476
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石川 温の「スマホ業界新聞」
2022/07/16(vol.476)
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《目次》
1.バルミューダ臭漂う「Nothing Phone (1)」登場
-----「いまのスマホはつまらない」。発表会で抱いた「既視感」
2. NTTドコモがARサービス「XR City」を全国7カ所で開始
-----技術ありきではなく「必要なサービス」にARを導入すべき
3.トヨタ自動車が「クラウン」を4モデルを投入
-----スマホ作りにも求められる「固定観念」からの脱却
4.今週のリリース&ニュース
5.編集後記
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1.バルミューダ臭漂う「Nothing Phone (1)」登場
-----「いまのスマホはつまらない」。発表会で抱いた「既視感」
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イギリス・Nothing Technologyが、スマートフォン「Nothing Phone (1)」を発表した。
日本でも8月から販売される予定で、価格は8GB+256GBのモデルで6万9800円。
Nothing Phone (1)は背面が光る「Glyph Interface(グリフインターフェイス)」が特徴となっている。
発表会や事前に行われたメディア向け説明会を取材したが「既視感」しかなかった。
創業者は「いまのスマートフォンがつまらない」と語る一方で、日本のソニーや任天堂をリスペクトしている。「ここ最近、ワクワクするスマートフォンがなかったため、自ら作ることにした」というのが製品開発のきっかけだ。
ここ数年、新たにスマートフォン開発にチャレンジする人たちを観てきたが、言っていることはまるで同じだった。
そうした人たちは、ほとんどがアップルのスティーブ・ジョブズを信仰しているものの「最近のiPhoneはつまらない」と感じている。だからといって、個性的な製品が並んでいるAndroidは使ったこともなく、「いまのスマートフォンは画一的でつまらない」と豪語しているのだ。
そこで自らスマートフォンを開発することになるのだが、中国のODMなどに発注すれば、それなりの製品はできてしまう。デザインにこだわった製品も、なんとかカタチになってしまうのだ。
ただ、アップル・iPhoneは、もはやスマートフォン単体で語る製品ではない。iOSという独自のプラットフォームの上で動き、iCloudやiMessageなどのサービスと連携しているからこそ、iPhoneのユーザー体験は心地いいのだ。
単にデザインに手を入れた位のAndroidでは、iPhoneユーザーは振り向くことはないだろう。
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