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保守分裂の福岡・久留米市長選 横一線の攻防=JX通信社情勢調査

米重克洋JX通信社 代表取締役
(写真:長田洋平/アフロ)

「保守分裂」の構図となった福岡県久留米市長選挙(16日告示、23日投開票)について、報道ベンチャーのJX通信社は17、18日の両日、独自で電話調査を行って情勢を探った。

原口氏と十中氏が横一線のデッドヒートを展開

1期4年で退任する大久保勉市長の後任を争う久留米市長選挙では、元市議会議長の原口新五(はらぐち・しんご)氏と元県議会副議長の十中大雅(じゅうなか・だいが)氏が横一線の大激戦を繰り広げている。

原口氏は大久保市長や自民党福岡県連の会長である兄の剣生氏から、十中氏は久留米市を地盤とする鳩山二郎衆議院議員(福岡6区選出・自民党)や公明党から支援を受けている。久留米市議会の自民党系議員も原口氏支持と十中氏支持で割れており、保守陣営同士の激しい選挙戦になった。

支持の内訳からも混戦模様がうかがえる。

自民党支持層の約4割が十中氏に、約3割が原口氏に投票すると答えており、有権者の自民党支持層も分裂模様。無党派層は十中氏、原口氏ともに約2割ほどしか固められていない。ただ、原口氏は立憲民主党など野党支持層への浸透が比較的進んでいる。

年代や性別、職業による支持動向の大きな差は見られず、有権者が文字通り「真っ二つ」に割れている状況だ。

久留米市長選挙には、医師の細川博司(ほそかわ・ひろし)氏と作曲家の黒岩智行(くろいわ・ともゆき)氏も立候補しているが、両者ともに支持の広がりは見られない。

JX通信社 代表取締役

「シン・情報戦略」(KADOKAWA)著者。1988年(昭和63年)山口県生まれ。2008年、報道ベンチャーのJX通信社を創業。「報道の機械化」をミッションに、テレビ局・新聞社・通信社に対するAIを活用した事件・災害速報の配信、独自世論調査による選挙予測を行うなど、「ビジネスとジャーナリズムの両立」を目指した事業を手がける。

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